■□□□□▼ 旅のフィールドノートから ▼□□□□■□□□□■□□□□■
第6章 沖縄県 太平洋上の南大東島(2001年 1月)
59.参考文献
◆◇◇◇◇◆ 旅のフィールドノートから ◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆
―――――//―――――――――――――――――――――――//―――――
☆これまでの旅☆
特別な気象台とふしぎな自然いっぱいの島。道には石敢當とお地蔵さん、お祭
りの神社も琉日折衷。荷物のようにクレーンで吊られて、船に揺られて南大東
島ともお別れして、ついに沖縄ともお別れ。旅ともお別れに日がやってきた。
―――――//―――――――――――――――――――――――//―――――
●ガイドブック
南大東島は沖縄県にあるが、沖縄のガイドブックでは小さな扱いだったり、
まったく取り上げられなかったりするような島だ。
最近でこそ離島ブームの影響で扱う本も増えてきたようだが、当時は少なか
った。
その理由は、本島から往復3万円以上かけてやってきても、「リゾート」と
いえるようなものは何ひとつ無い上、観光インフラはまったく整っていない。
白いビーチ(本当は人工的に作られているのだが)、水着の女の子たち、ラ
イセンスが無いけど体験ダイブで潜った海に広がる珊瑚礁、高いけれども贅沢
心を満足させてくれるビーチが見えるリゾートホテル。そのどれも無い。
沖縄を目指す一般のリゾート観光客が思わず「行きたい!」と思わせるもの
が無い。本当に、無いのだ。
あるのは、青い海、青い空、温かい空気。そして、サトウキビ。だから、リ
ゾート旅行者向けのガイドブックに載らないのだろう。
●『沖縄 南大東島【自然・観光ガイドブック】』南大東村役場
そんな南大東島だが、役に立つガイドブックもある。
ひとつは、この『沖縄 南大東島【自然・観光ガイドブック】』という全30
ページすべてが南大東島の観光案内に使われている本だ。発行は南大東村役場。
このガイドブックには南大東島のほとんどの観光情報が載っている。観光旅
行者には必携の書だろう。
当時は那覇の泊港にあるターミナルビルのとまりん5階にある大東海運の事
務所に置いてあるったので、船に乗る前に手にすることができた。
間に合わなければ、島に渡ってから村役場に行けばもらえるだろう。
現在も発行されているのかはわからない。
○「南大東島ホームページ」(南大東村の公式ページ)
●大沢夕志・大沢啓子『南大東島自然ガイドブック』ボーダーインク
南大東島というのは、その立地同様日本では珍しいものばかりだ。せっかく
南大東島に行くのだからそういったものもぜひ見てみたい。しかし、何が珍し
いのかよくわからない。と言うときにとても役に立つ本。
その独特な自然環境のわかりやすい解説とともに、そこに生息する珍しい生
物の数々が載っている。カラー写真もいくつもあるので、図鑑のかわりにもな
る。
どれも著者が写した写真だけに、記事の内容もとてもわかりやすい。めずら
しい南大東島自然を見てやろう! 体験してやろう! と言う人は必携書だ。
○「オオコウモリの世界へようこそ」
(『南大東島自然ガイドブック』の著者のページ)
●沖縄国際大学社会学部石原ゼミナール編『あし』第9号 沖縄国際大学
さすが社会学部と言うことで、島の現地調査レポートが充実している。
ただし、ちょっと古いので、年々変っていく今の状況がどれだけ反映されて
いるかわからないが、沖縄では簡単に手に入る南大東島の社会の調査報告だか
ら、行く前に目を通して損はない。
○「沖縄国際大学 | Okinawa International University」
●南大東村誌編集委員会編『南大東村誌(改訂)』南大東村役場
大東島についての総合的な資料としてはこれが一番。歴史から民俗、社会状
況など多岐にわたる。
たった百年の歴史、たった数千人の人口の村にもかかわらず、数百ページの
資料は読み応えあり。
しかも、最近新しく編集されているので、内容も古くなっていない。
島の南大東島民俗資料館の2階にある図書室のような部屋で読むことができ
るし、もちろん、沖縄県立図書館にもある。
○「南大東島ホームページ」(南大東村の公式ページ)
●どこにある?
と、四冊の本を上げたが、観光地としてはマイナーな南大東島だけあって、
ぼくが当時見つけることができた資料はこれでほとんどだ。
沖縄国際大学の『あし』と『南大東村誌』はともかく、残りの二つも沖縄の
出版社のものだ。
おそらく、沖縄以外の書店の店頭で手に取ったり図書館での閲覧は困難だろ
う。しかし、安心してほしい。沖縄の那覇にある県立図書館にはすべてそろっ
ていた。
南大東島はもちろん、沖縄の民俗資料が豊富なのでこのメルマガの読者のみ
なさんにはお勧めの場所だ。
また、隣り合うように那覇市立中央図書館がある。県立図書館の休館日が火
曜日なのに対して那覇市立中央図書館は月曜日が休館日。
もちろん那覇市立図書館の方が規模が小さくなるが、基本的な郷土資料はあ
るので、通常はいつ行ってもどちらかが開いていることになる。
○「沖縄県立図書館−トップページ」(蔵書検索もできる)
○「那覇市立図書館トップページ」(蔵書検索もできる)
●前記以外の参考文献
○『大東島誌』江崎 龍雄編 1929年
1929年に発行されたものなので、最も最初にまとめられた南大東島について
の本。最新の本である『南大東村誌(改訂)』にも取り入れられている
。『南大東村誌』が編集される以前については、これが最も重要な資料だろ
う。非売品だが、図書館で閲覧できた。
○『新琉球市―近代・現代編―』 琉球新報社 1992年
沖縄についてまとめられた本なので、南大東島は近現代にならないと扱われ
ない。ただし、量は少ないものの、戦後の資料はある。
●その他
○『あそびにいくヨ!』シリーズ 神野オキナ メディアファクトリー
南大東島ついては書かれていないが、沖縄出身が書いた沖縄を舞台としたテ
ィーン向け小説。沖縄ティーンの記述が多い。
○「正式名称「三人共用名刺」」
(神野オキナ氏、中笈木六氏、由麻角高介氏の共用ホームページ)
Copyright 2004-2008 Fieldnotes.
□□□□▲旅のフィールドノートから▼□□□□□□□□□□□□□□□□□