ブルージュ/グローニング美術館

 

 2002年8月末イギリスのドーバーからフェリーでオステンドに着き、そこから電車でブルージュについたのは夜の9時過ぎでした。パリから予約していたブルージュのホテルはオフシーズンの2倍の宿泊料でしたが、それもそのはず、ブルージュ祭の最中で各国からの観光客であふれている状態なのでした。
 グローニング美術館は、広場から歩いて行けるところにあります。私の行ったときには、近現代美術館はしまっていましたが、お目当てはファン・アイクです。期待に胸ふくらませながら入ると、その作品はすぐありました。気の遠くなるような制作時間がかかっているだろうその作品は、描かれた当時のすばらしさを今日に伝えています。宝石のような色彩とマチエールを作り上げた彼の技法はどのようなものだったのだろうかと考えずに入られませんでした。他にも、ディレク・ボウツ、ヒーゴ・ファン・デル・グース、ジェラール・ダヴィッドやメムリング、そしてボッシュなどの優れた作品が沢山あります。日本に1点でもあったらフランドル絵画・技法の研究に大いに役立つだろうと思えるすばらしい作品ばかりです。
 この美術館は日本ではあまり知られていませんが、ベルギーに旅行する機会があれば是非とも立ち寄りたい美術館です。美術館を出ると、天気もあがり、広場は沢山の人々でにぎわっていました。


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