倉敷美観地区
(国の重要伝統的建造物群保存地区)
今をさかのぼること約 350 年前の江戸時代、倉敷は江戸幕府の直轄地「天領」でした。
「倉敷美観地区」は、倉敷駅南東500m、倉敷川と背後の鶴形山の山裾に開けた
20ha 程の地域ですが、ここは倉敷の原点であり、
江戸後期から明治・大正時代のままで保存されており、文化庁から伝統的建造物群保存地区に選定されています。
倉敷川畔には、商人の町家や白壁の土蔵が立ち並び、小さな路地裏でも当時の建物が修復・再生され、
江戸時代からの伝統を引き継いだ美しい町並みが残っており、
保存地区であると同時に今を生きる人々の生活の場でもあり、まさに生きた本物の町並みといえます。
文化の町倉敷のシンボルとも言える大原美術館をはじめ、江戸時代の米倉を改築した倉敷考古館、
世界中の生活用具を収集展示している倉敷民藝館などが建ち並び、一帯が文化の香り高い地区として人々に愛されています。
午前9:30〜午後1:30までに倉敷市観光休憩所に行けば、倉敷地区ウエルカム観光ガイド連絡会のウエルカムガイドが無料で案内してくれます。
大原美術館
1930(昭和5)、倉敷紡績社長大原孫三郎によって設立された印象的なギリシャ神殿風の日本最初の西洋近代美術館。
エル・グレコの「受胎告知」、モネの「睡蓮」などの世界的名画やロダンの彫刻「洗礼者ヨハネ」を間近に鑑賞できる。
倉敷館(国指定有形文化財)
1928(昭3)年市制施行から7年まで市庁舎として使われたが、その後公益質屋、市農業共済組合
事務所、倉庫などに転用された。1971(昭46)年4月、倉敷館としてオープンし1階は観光客の
無料休憩所、2階は倉敷観光協会とコンベンションビューローが事務所として使っている。
倉敷民芸館
江戸時代の建物を改装し、内装もその情緒をのこして利用している。
世界中の約600点の民芸品生活品を展示している珍しい博物館で、所蔵品は約10000点のも及ぶ。
倉敷考古館
江戸時代の米倉を利用して1950年に開館した考古学資料を展示。
岡山県一帯から出土した旧石器時代から弥生時代、古墳時代などの貴重な発掘物や古代ペルーの土器なども収集されている。
倉敷アイビースクエア(ツタの広場)
赤レンガに囲まれた旧倉紡倉敷工場を現代風ホテルに改造し、1974(昭49)年5月にオープン。
昔江戸時代に倉敷代官所の陣屋があったところで、1888(明21)年設立された倉敷紡績所の発祥の地です。
建物を包んだツタの緑が優雅で落ち着いたムードのホテルとして、また憩いの場として若者たちに人気があります。
このアイビースクエアないには次の3つの館があります。
児嶋虎次郎記念館
大原美術館の名画をヨーロッパで収集した画家児嶋虎次郎の業績を記念し、原綿の倉庫を改装して
1972(昭47)年5月に開館。彼の作品や彼が集めたイランやエジプトの古代オリエントの美術品がていいじされている。
倉紡記念館
倉敷紡績(株)の創立80周年を記念して、1889(明治22)年に建てられた原綿の倉庫を改良し1969(昭44)年3月開館。
明治時代イギリスから輸入した紡績機械のネームプレートや蒸気式消防ポンプなど、我が国の紡績100年の歴史と時代の移り変わりが分かる。
アイビー学館
明治に建てられた工場をそのまま利用しており、イギリスの紡績工場をまねた手作り窓ガラスや天井が残っている。
西洋絵画の誕生から抽象絵画への流れを解説する「近代絵画の動向とその展開」コーナーと、吉備路を紹介する「吉備国の残照」コーナーの2つがある。