村山上貯水池 取水塔
所在地:東京都東大和市多摩湖
竣 工:大正13年3月(貯水池)
設 計:
大正3年、神田上水では人口の増加した東京への給水が間に合わず、当時の東村山村、大和村に貯水池を造るため、測量を開始しました。大正5年5月に着工しましたが、大正12年9月の関東大震災により工事は中断、間もなく工事は再開し、大正13年3月に貯水池として稼動開始しました。
貯水池総面積330万平方m、満水面積14万6千平方m、有効貯水量は上貯水池が298万3千立方m、下貯水池が1084万3千立方mもの巨大な物でしたが、当時の東京の上水事情はまだ逼迫していて、この時点で山口貯水池の建設が予定されていて、さらに小河内貯水池の建設も計画することになりました。
玉川上水の始点でもある羽村取水堰から地下導水管により原水を導き、村山貯水池にいったん貯留し、東村山、境、朝霞の各浄水場に送水しています。
この取水塔は貯水池と同年代に建設されましたが、老朽化のため上部のみ改築、煉瓦造りの基部は当時のままです。(職員さんの話しでは、雨漏りがひどくなったので、平成3年頃に改築したそうです。)昭和60年、山口貯水池と共に「近代水道百選」に選ばれました。
村山上貯水池も下貯水池と同様に多摩湖と呼ばれ、ジョギング、犬の散歩、桜の季節には花見などに利用され親しまれていますが、こちらのダムは車道になっているのでとても危険です。歩行者はダムの斜面を歩くしかないので、芝生を貼った土堰堤は獣道のようになっています。その獣道を通って貯水池の北側に行くと、中島先生頌徳碑があります。
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