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第21回(平成11年 2月22日)
久々に凄い男を見た(2月21日)
  2/22 1999.

標題のまんまだが、久々に凄い男を見た。今日の横アリは「前田引退試合」だったはずだが、私の中では「カレリンデビュー試合」というインパクトの方が数段上回ってしまった。

とりあえず試合そのものの感想を。「あれだけ前フリしといて実際はビルドダウン」というオチを予測していた前田日明が、脱いでみたらけっこういいコンディション。かなりやる気あり。
 一方のカレリン、単に歩いてきて単にリングに上がっただけで壮絶なまでの存在感。北側3階の最後列という悪夢のような位置に座っていた私(ダフ屋Fuck!)のところからもオーラが見える。引退する人より目立っていいのか?

試合は御覧になった通り、前田のローは利いてるのか利いてないのか分からず、グラウンドでは終始カレリンが優勢。試合後前田が「関節技は知らないのか出さなかったのか出せなかったのか、よく分からない」と言っていたが、ま、ちょっと遠慮したファイトをしてくれてた面はあるんじゃないすか。でも、遠慮してても十分強いのがカレリンの恐ろしいところ。
 だいたい、「カレリンズリフト」ってありゃなんだよ。「技」じゃねえよ! 技ってのはテクニックを用いてどうこうすることでしょ。技じゃなくて「力で解決」だろうよ、あれは。また、スタンドで組み合ってから、前田をホイホイ投げるその様子といったら! 単なる腕力じゃなくて力学的なツボ(文系の表現ですまん)みたいなもんがあるんだろうが、100キロを軽く超す前田が子供のように転がる様子を見て、世界にはまだまだいろんな男がいるもんだとしみじみ思った。この男を修斗と極真に通わせてみたいね。それでヒクソンやホイスをポイポイ投げてボコボコ蹴ってギューギュー締めちゃってほしいよ。
 引退試合のわりにはいいところのなかった前田だが、プロデューサーとしてはこれだけの男をリングに上げたのだから最高の引退試合だったと言えるだろう。前田には幻想を抱いたことも幻滅したこともあったが、終わりよければ全てよしということで、気持ちよく感謝の言葉を述べさせてもらいたい。ありがとう、前田日明。
 それにしても、控え室インタビューの中継だけで10カウントとかもなくてあっけない終わりかただったね。私のシナリオでは、高田や船木や鈴木……安生や宮戸まで出てきて、もちろん田村も含めてリング上でバンザイ……あの、束の間の仲直りとなった第1次UWFの……松本大会だったっけか?……みたいに万歳三唱、そしてUWFのテーマと現在のテーマソングをミックスした曲に乗って退場、っていう風に予想してたんだけど。



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