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ベルクソン受容関連主要文献

 このページは、宮山昌治さんが調査されたデータに基づくものです。ご提供に感謝します。
 なお宮山さんには、こうした調査を踏まえた研究論文として

「有島武郎とベルクソン受容」(『成城国文学』1999年)
「純粋持続の効用──大正期ベルクソニズムと戦争」(『成城文芸』2000年)
「大正期におけるベルクソン哲学の受容」「昭和期におけるベルクソン哲学の受容」(『人文』(学習院大学人文科学研究所)2005,2006年)

などがあります。ご参考まで。



■翻訳(1913〜1944)

■翻訳―単行本(1913〜1944)

1. 『ベルグソンの哲学』錦田義富訳, 警醒社, 1913〔「哲学入門」、「変化の知覚」の翻訳〕→改訂版、『ベルグソンの哲学』永沢金港堂, 1932
2. 『創造的進化』金子馬治・桂井当之助訳, 早稲田大学出版部, 1913
3. 『物質と記憶』高橋里美訳, 星文館, 1914
4. 『笑の研究』広瀬哲士訳, 慶応義塾出版局, 1914
5. 『笑の哲学』広瀬哲士訳, 東京堂書店, 1924
6. 『時間と自由意志 附物質と記憶』北ヤ吉訳, 新潮社, 1925(『社会哲学新学説体系』第3巻)
7. 『夢の研究』篠崎初太郎訳, 異端社, 1925(「夢」の翻訳)
8. 『哲学入門』西宮藤朝訳, 平凡社, 1926(『仏蘭西哲学叢書』第一編)〔「哲学入門」、「意識と生命」「知的な努力」の翻訳〕
9. 『意識に直接与へられたもの』広瀬哲士訳, 春秋社, 1930(『世界大思想全集』第36巻 キエルケゴール、ベルグソン、オーエン)
10.『精神力』小林太市郎訳, 第一書房, 1932
11.『時間と自由』坂田徳男訳, 日本評論社, 1936
12.『物質と記憶』高橋里美訳, 岩波書店, 1936(岩波文庫)
13.『道徳・宗教の二源泉』平山高次訳, 芝書店, 1936
14.『夢と哲学』広瀬哲士訳, 東京堂書店, 1936(「夢」の翻訳)
15.『時間と自由』服部紀訳, 岩波書店, 1937(岩波文庫)
16.『笑』林達夫訳, 岩波書店, 1938(岩波文庫)
17.『思想と動くもの』吉岡修一郎訳, 第一書房, 1938
18.『創造的進化』上・下巻, 小面孝作訳, 三笠書房, 1939(『現代思想全書』第12巻)
19.『道徳と宗教』吉岡修一郎訳, 第一書房, 1939
20.『世界大思想家選集 ベルグソン篇』吉岡修一郎訳, 第一書房, 1940(ベルクソンの単行本8冊と未刊行論文からの抜粋訳)
21.『道徳と宗教の二源泉』平山高次訳, 岩波書店, 1941(岩波文庫)
22.『創造的進化』松浦孝作(小面孝作)訳, 三笠書房, 1943
23.『アリストテレスの場所論』五十嵐達六郎訳, 伊藤書店, 1944
24.『創造的進化』吉岡修一郎訳, 第一書房, 1944

■翻訳―雑誌所収(1913〜1944)

1. 「ベルグソンの夢の説」(小熊虎之助訳)『変態心理』1919・1−2、4−5
2. 「心霊現象研究の意義―心霊研究会長としての就任演説―」『変態心理』1920・7−8
3. 「ギユヨーの「時間観念の生成」」(服部英次郎訳)『哲学研究』1929・9
4. 「批評家並に哲学者としてのチボーデ」(杉捷夫訳)『思想』1937・1
5. 「戦争論」『セルパン』1939・11
6. 「消耗される力・消耗されざる力」『改造』1940・4(時局版1940・5)

〔部分訳〕
1. 川合貞一「ベルグソンから」『三田文学』1914・6−1915・1(『試論』の部分訳連載)
2. 中島俊教「ベルグソンの道徳説」(上)(下)「ベルグソンの宗教観―道徳・宗教の二根拠―」(上)(下)「ベルグソンの道徳・宗教観―道徳・宗教の二根拠―」「ベルグソンの哲学と道徳・宗教―道徳・宗教の二根拠の問題―」『丁酉倫理会倫理講演集』1933・6−7, 10−12, 1934・1(『二源泉』の部分訳連載)






■研究書、論文(1910〜1943) 太字は単行本

1. 西田幾多郎「ベルグソンの哲学的方法論」『芸文』1910・8
2. 無署名「ベルグソンの『創造的進化』」『丁酉倫理会倫理講演集』1910・11
3. 無署名「ベルグソン論評」『丁酉倫理会倫理講演集』1911・9
4. 西田幾多郎「ベルクソンの純粋持続」『教育学術界』1911・11
5. 小山鞆絵「ベルグソンの「時間と自由意志」」『哲学雑誌』1911・11‐1912・1
6. 高島平三郎「ロダンとベルグソン」『丁酉倫理会倫理講演集』1912・1‐2
7. 鷲尾正五郎「ベルグソンの「虚無」の批評につきて」『哲学雑誌』1912・6
8. 内藤濯「ベルグソンと近代詩」『六合雑誌』1912・9
9. 内ヶ崎作三郎「ベルグソン哲学と基督教」『六合雑誌』1912・9
10. 三並良「ベルグソンと独乙哲学」『六合雑誌』1912・9
11. 野村善兵衛(隈畔)「ベルグソンとニイチエ」『六合雑誌』1912・9−10
12. SSS「ベルグソン物語」『六合雑誌』1912・9
13. 広瀬哲士「生の進化」『三田文学』1912・9
14. 広瀬哲士「ベルグソン哲学の中心思想」『三田文学』1913・2
15. 福井晋太郎「ベルグソンとカント」『新人』1913・2
16. 米田庄一郎「革命的サンジカリズムと現代生活」『哲学雑誌』1913・3
17. 福井晋太郎「ステワルト氏のベルグソン哲学批評」『哲学雑誌』1913・3−4
18. ヤコビイ「ベルグソン対ショーペンハワー」三並良訳、『六合雑誌』1913・3−4
19. 大杉栄「創造的進化―アンリ・ベルグソン論―」『近代思想』1913・4
20. 無署名「ベルグソンの哲学」『丁酉倫理会倫理講演集』1913・4
21. 中沢臨川「ジエームスよりベルグソンへ」『早稲田文学』1913・5
22. ゆふしほ「米国人のベルグソン評」『六合雑誌』1913・5
23. 広瀬哲士「ベルグソンへの近き道」『文章世界』1913・6
24. 中沢臨川「ベルグソン」『中央公論』1913・6
25. 広瀬哲士「知能と本能(ベルグソン)」『三田文学』1913・7
26. 訳者不明「ラブジョーイ教授の『ベルグソン哲学の実際的傾向』」『丁酉倫理会倫理講演集』1913・7, 9
27. 鷲尾正五郎「ベルグソンの時と運動の批評につきて」『哲学雑誌』1913・8
28. YX生「ジェームスのプラグマチズムに対するベルグソン氏の解説」『哲学雑誌』1913・8
29. 金子馬治「ベルグソン哲学の大要」『教育実験界』1913・9
30. 前川真二郎「ベルグソンの哲学と基督教」『新人』1913・10−11
31. 稲毛詛風、市川虚三『ベルグソン哲学の真髄』大同館, 1914
32. 稲毛詛風『オイッケン、ベルグソン哲学講話』早稲田文学社, 1914(正式な書名は『文学普及会講話叢書第三編 五十嵐力述 謡曲文学講話 稲毛詛風述 オイッケン、ベルグソン哲学講話』で、本著の後半部分が『オイッケン、ベルグソン哲学講話』)
33. 北ヤ吉『ベルグソン哲学の解説及批判 第壱編』南北社, 1914(『時間と自由意志』『哲学入門』の縮訳)
34. 北ヤ吉『ベルグソン哲学の解説及批判 第弐編』南北社, 1914(『物質と記憶』『創造的進化』の縮訳)
35. 中沢臨川『ベルグソン』実業之日本社, 1914
36. 野村隈畔『ベルグソンと現代思潮』大同館, 1914
37. 三浦哲郎『ベルグソンの哲学』赤城文庫, 1914
38. ヘルマン『オイケンとベルグソンの哲学』山崎寿春・下野哲四郎訳, 春畝堂, 1914(E.Hermann, Eucken and Bergson : their significance for Christian thought, J.Clarke, 1912.)

39. 三宅雄二郎「ベルグソン哲学概評」『哲学雑誌』1914・1
40. 得能文「ベルグソン哲学の背景及び実際的傾向」『哲学雑誌』1914・1
41. 西田幾多郎「「物質と記憶」の序文」(ベルグソン『物質と記憶』高橋里美訳, 星文館, 1914・2)
42. 中沢臨川「新芸術観」『中央公論』1914・3
43. 帆足理一郎「ベルグソンの創造的進化論(一)」『新人』1914・4
44. 島村嘉一「ベルグソンの哲学説梗概」『教育学術界』1914・4
45. 千葉命吉「創造的進化と女子の天職」『教育学術界』1914・4
46. 野村隈畔「カントよりベルグソンへ」『六合雑誌』1914・5
47. 無署名「ベルグソンと世評」『丁酉倫理会倫理講演集』1914・7
48. 大島正徳「ベルグソン哲学の批評(特に「時間及自由意志」に就て)」『哲学雑誌』1914・9
49. ガストン・ラジオ「ベルグソンの哲学」中村星湖訳、『早稲田文学』1914・9
50. 大島正徳「ベルグソンの倫理的帰結」『丁酉倫理会倫理講演集』1914・10
51. 上野陽一「ベルグソンの『夢』」『教育学術界』1914・10
52. 高橋譲「ベルグソンの『物質と記憶』(高橋学士の訳を読む)」『哲学雑誌』1914・10−11
53. 伊達源一郎編『現代叢書 ベルグソン』民友社, 1915
54. 中沢臨川・生田長江編『近代思想十六講』新潮社, 1915

55. 高橋里美「ラッセルのベルグソン哲学批評」『法華』1915・2
56. 野村隈畔「ベルグソン哲学の迷妄」『六合雑誌』1916・1
57. 中沢臨川「ベルグソンの戦争及び現代文明観」『雄弁』1916・1
58. 勢多左武郎「ベルグソンの戦争観」『洪水以後』1916・2
59. 山川均「唯物論者の見たベルグソン」『新社会』1916・3
60. 大杉栄「ベルグソンとソレル」『早稲田文学』1916・4
61. 左右田喜一郎「思想問題として見たるサンヂカリズム――ベルグソン哲学との交渉」『三田学会雑誌』1917・8
62. 宮津栄太郎「ベルグソンの直観主義に対する私見」『哲学雑誌』1918・10
63.桑木厳翼「読書と追憶(三) 四 ベルグソンの事」『丁酉倫理会倫理講演集』1919・4
64. 吉村冬彦「笑」『思想』1922・1
65. 島為男『ベルグソン哲学と現代教育』大同館, 1926
66. 吉田熊次「ベルグソンの哲学と教育との交渉」『哲学雑誌』1926・6
67. 唐木順三「ベルグソンに於ける時間と永遠」『哲学研究』1927・7
68. 新渡戸稲造「哲人ベルグソン氏」(新渡戸稲造『東西相触れて』実業之日本社, 1928)
69. Shuzo Kuki, Bergson au japon, in Les nouvelles litteraires, 15 decembre 1928.
70. 九鬼周造「時間の問題―ベルグソンとハイデッガー―」『哲学雑誌』1929・5
71. 小林太市郎「ベルグソニズムの「影」と「形」」『セルパン』1933・1
72. 無署名「海外哲学思潮 ベルクソン「道徳と宗教との二つの泉源」。―ソレル文献二つ。―ハルトマン「精神的存在の問題」。―ガイゼル「因果律」。―社会学文献二つ。―ハーバート「生活と芸術とにおける無意識」。」『思想』1933・6
73. 無署名「海外哲学思潮 一、マルセル・プルーストの心理学 二、ポール・ロワイヤールの外国人と滞在者 三、宗教及び道徳に二つの源泉ありや(ベルクソン批判) 四、啓蒙の哲学」『思想』1933・9
74. 小林太市郎「ベルグソンに於ける道徳哲学」『理想』1933・10
75. 無署名「海外哲学思潮 一、ベルクソン思潮の近況(ル・ロワ、シュワ゛リエ)。二、言語の問題(シュミット・ロール、フィーゼル)。三、初期のフッセルについて」『思想』1933・10
76. 田辺元「社会存在の論理―哲学的社会学試論―」『哲学研究』1934・11−1935・1
77. 萩原増雄「アンリ・ベルグソン「思想と動かすもの」」『哲学雑誌』1934・12
78. 佐藤信衛「アンリ・ベルグソン」『思想』1935・2−3
79. 無署名「海外哲学思潮 一、ベルグソン。二、ブロンデル。三、ブランシュヰ゛ク。」『思想』1935・8
80. 吉岡修一郎『ベルグソンと科学精神』野田書房, 1936
81. 今泉「道徳・宗教の二源泉 ベルグソン著 平山高次訳」『哲学雑誌』1936・10(今泉三良?)
82. 坂田徳男『ベルグソン創造の哲学』河出書房, 1937
83. 今泉三良「マリタンのベルグソン批判に因みて」『思想』1937・1
84. 古川哲史「ベルグソン道徳論と社会学」『思想』1937・2
85. 横山巌「人格の問題―ベルグソンに於ける二つの自我に就て―」『哲学研究』1937・11
86. エチエーヌ・ジルソン「我等はベルグソンに何を負ふか―偉大なる哲学者の八十の賀に際して―」(河森好蔵訳)『思想』1940・1
87. 吉岡修一郎「ベルグソンと科学精神」『セルパン』1940・10
88. 安部光槌『ベルグソン哲学』上・中・下巻, 建設社, 1941−1942
89. 林達夫「ベルグソン的苦行」『都新聞』1941・1・10−12
90. 三木清「ベルグソンについて」『改造』1941・2
91. 桑木厳翼「故ベルグソン」『哲学雑誌』1941・2
92. 九鬼周造「回想のアンリ・ベルグソン」『理想』1941・3
93. 小林太市郎「ベルグソンの文章とその哲学」『理想』1941・3
94.『思想』(特輯「ベルグソン」)1941・4
   三木清「充足的経験論」
   金子武蔵「プュシスの倫理へ」
   古野清人「ベルグソンと精神病理学」
   小林太市郎「ベルグソン哲学と藝術」
   吉満義彦「ベルグソンとマリタン」
   坂田徳男「ベルグソンの示唆」
   佐藤信衛「道徳の二つの源―H.Bergson, Les deux sources de la morale et de la religion を読む―」
   ルネ・ドゥミック「ベルグソン歓迎の辞」河盛好蔵訳
   アルベール・ティボーデ「ベルグソン・哲学・伝統」林達夫訳
95. 桑木厳翼「ベルグソンの追憶―日本に於けるベルグソン―」『丁酉倫理会倫理講演集』1941・4
96. 『哲学雑誌』(ベルグソン特輯)1941・6
   吉満義彦「「哲学者の神」―ベルグソンとパスカル―」
   三宅茂「ベルグソンとパスカル復興」
   今泉三良「ベルグソン的思惟」
97.帆足理一郎「ベルグソン哲学の概念」『丁酉倫理会倫理講演集』1941・7
98. アルベール・チボオデ『ベルグソンの哲学』高橋広江訳, 三田文学出版部, 1943(Albert Thibaudet, Le Bergsonisme, tomeTetU, NRF, 1923)



(2007年5月 増補)


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