◎リンとカルシウム
  動物にとって、大量に必要な元素はいろいろありますが、酸素や窒素や
炭素など水や空気から得られない元素にリンとカルシウムがあります。
  リンは蛋白質やエネルギーの元ATPに使われますし、カルシウムは
筋肉収縮などにも使われます。
  要はちょっとそこいらにはない訳で、あったらとりあえずキープするのが
得策という元素ですね。で、脊椎動物はこれらを骨=リン酸カルシウムとして
キープし、かつ、身体を支えとする事にしたわけですね。
  更にカメは甲羅にして、防御しようと考えた訳ですね。
  
  それは良いのですが、血中のカルシウム濃度は一定に保とうとするので、
リンやカルシウムの吸収や骨、甲羅との出し入れは割に複雑な事になって
います。
  ここにはビタミンDやホルモンが絡む上、リンとカルシウムのバランスも
あります。カルシウムを食べさせればどんどん骨/甲羅が強くなると
いう単純な構造ではないのですね。
  飼育上はコントロールが難しいといえますね。



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