◎結石
  レプタイルクリニックで結石やそのレントゲンを見せてもらいました。結構
大きなもので、「これじゃとても総排泄孔から出ないだろう」というものでした。
詰まったら、死ぬほど苦しいでしょうね。治療時に涙流したりするみたいです。
リクガメの結石はケヅメに多く、ホシなどでも見られるとの事でした。

  見せてもらった結石は膀胱内で形成されるようです。膀胱も大きいですから
結構大きくなるまで問題が顕在化せず、いい加減大きくなった時、尿排出時に
骨盤に詰まり、排尿、排便をブロックして気づくようです。また、一旦詰まった
後で、膀胱に引っ込んだりすると、「便秘直ったな」という事になり、
発見が遅れる事もあるそうです。最終的には、詰まる大きさになり、
排便をブロック、腸に詰まるだけ食べ、糞で腸が詰まると拒食で、
この状態が続くと死亡するようです。腸は一杯でも、無理に押し込んで胃が
空けば食べるので、細々と食べ続けるケースもあり、これまた「様子見るか」と
いう感じで対処が遅れる原因になりそうです。
  治療は崩して取り出すというもので、獣医さんでなければ手が出ない
でしょう。超音波なんとかなど器具もあるようです。

  別の人から聞いた話では結石には尿酸タイプとカルシウムタイプが
あるようです。これに対応するか分かりませんが、結石には比較的柔らかいものと
硬いものがあるようです。

  最初は腎臓内の結石かと思いましたがどうも違うようです。膀胱内なら、
尿が膀胱内で水分が吸収され濃くなり、尿酸やカルシウムが結晶化するの
でしょうね。
  ところでカメの膀胱は人間とは異なり、腎臓とは直接繋がらず、
腎臓は総排泄孔の手前のちょっとした袋である総排泄腔に尿を出し、
やはり総排泄腔に繋がっている膀胱がその尿を貯めます。

  さて結石の原因を推理すると、要は膀胱に尿酸やカルシウムを含んだ尿が
長い間溜まっているわけです。一旦、核ができると、尿酸またはカルシウムが
その核に付着し大きくなるのでしょう。

  まず根本原因には水分不足が考えられます。水分不足で、以下の現象が
起こるでしょう。
  ・腎臓で尿酸やカルシウムの多い尿ができる
  ・膀胱から水分を再吸収で、膀胱内の尿の尿酸やカルシウムの濃度が高まる
  ・排尿が起こらないので、小さなうちに流される事がない

  この他、タンパク質過剰が補助的な原因として考えられます。
  ・タンパク質過剰で尿酸が多くなったり、尿へのカルシウム排出が高まる
  ・タンパク質過剰で血中の尿酸値が高まるとそれを薄めるため
    より水分を必要とし、膀胱から水分の再吸収を行う

  したがって、
  ・水分補給をする(葉野菜など水分の多い餌を与える)
  ・低タンパク質にする(これも葉野菜を与える)
  ・定期的に排尿させる
のが予防策になると思います。

  うちのホルスの亀吉は日光浴(餌付き)をすると、すぐ排尿をするので
野生では頻繁に排尿し、結石が少ないのでしょうね。ホシガメは持ち上げると
排尿する事が多いですね。日光浴ではあまりしないので、野生では雨か何かが
排尿のきっかけになっていそうな気がします。


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