肉球ペッタンマミを迎えることになったいきさつ肉球ペッタン

マミは、東京で暮らす野良猫でした。
1999年末、とあるアパートにゴハンをもらいにくるようになり、そこのダンナさんがまずゴハンをあげるようになりました。そして、今まで猫と関わったことがなかったこのご夫婦は疑問がある度、問い合わせてくるようになったのです。

「ゴハンをあげるのなら、シーズンになる前に早く手術してあげないと大変なことになる」と何度もアドバイスしました。しかし、非常に警戒心の強い猫で、その上、お二人とも猫について何も知らず、見ても分からないという状態が続いた2月12日。「ベランダで猫が出産した。夫は情が移る前に保健所へ連れていこうと言っている」と奥さんから連絡が入り、さあ大変!! なんとか、ダンナさんには思いとどまってもらい、急いで里親探しを開始。幸い、すぐに良い里親さんが見つかり、4匹の子猫たちは3月末に巣立っていきました。が・・・

問題は残った母猫の避妊手術。奥さんには里親探しの際に「子猫たちがもらわれていったら手術をする」という口約束をもらっていたのですが、いざ捕獲という段になって、ダンナさんが強力に反対してきたのです↓

「あくまでも野良猫なので、個人ではなく役所が手を打つべきだし、仮に一生面倒を見れるのであれば手術をしてもいいかもしれないけど、いずれ別れる時が来るのに野生の動物から3つの欲から2つ(食・性)もとりあげるのは酷。それに今後はうちでは生ませない。」

奥さんもダンナさんに強くそう言われて、その考えを受け入れてしまっている。
何時間話し合っても、同意は得られませんでした。
放っておけば、またすぐ妊娠してしまうのにどうしたら良いのだろう・・・
もう任せてはおけなくなりました。

4月22日早朝、わたしとノラ☆パパは車を飛ばして東京へ。
朝ゴハンを探しに出てきたその猫を捕獲器で捕まえ、横須賀の病院で手術、血液検査(白血病、エイズ、伝染性腸炎)を行いました。手術後、獣医さんに妊娠初期であったことを知らされました。予想していたこととはいえ、やはり悔しく悲しかったです(T_T)

そのご夫婦が丸4ヶ月近くゴハンをあげても、すりよってもこなかったこの生っ粋の野良猫をどうしたら良いのか。元の場所へ帰した方が良いのか。いろいろ迷いました。

でも、不幸な最期を迎える多くの野良猫たちのことを考えると、縁あって保護したこの猫には自分達ができるだけのことをしてみようと決心。マミと名づけ、「マミちゃん家猫化大作戦」を始めることにしました。

大作戦は早くも手術の翌日にマミちゃんが脱走という波乱の幕開けでスタートしました。 隙をついて2階の窓から脱走してしまったんです。我が家のまわりは山だらけで、どこに隠れているのか見当もつきません。抜糸が必要な手術方法でしたし、東京へ向かいでもしたらどうしよう、とんでもないことをしてしまった、と心配で心配でたまりませんでした・・・(T_T)

落ち込んでいてもはじまらないので、すぐにチラシを100枚用意して、近所への聞き込みを続けること6日。4月28日の夕方、家から100mくらい先のお宅から「庭の物置の下に似たような猫がいるよ〜」、と電話があり、早速、捕獲器を置かせていただいたものの、あえなく失敗。マミはまたしばらく姿をみせなくなってしまいました。

別の場所へ移ってしまったかもしれない、と不安を抱えながら捜索を再開してから、1週間後の5月6日。また同じ場所にマミちゃんが現れたという連絡がありました。そして、7日の昼過ぎに無事もう一度保護することができたのです。やったー!!

捕まえたのが日曜日の午後で、病院は休診時間中だったのですが、獣医さんに無理をお願いして、なんとかその日のうちに抜糸。鎮静剤を打たれてもなおマジ野良パワーは炸裂していたそうで、抜糸に立ち会ったノラ☆パパは怪我をしないよう腕まで皮手袋を二重にはめて頑張ってくれました。とにかく手術後、傷口がなんともなくてホッとしました。

1週間ほどケージの中で過ごした後、まず2階の一部屋をマミちゃんのリハビリルームとして、ゆっくり家の中の生活、人間、そして3匹の猫たちになれてもらえるようにしました。 一緒に暮らしてみて、マミちゃんは意外にすごいオシャベリで、甘えたがりの素質十分であることが分かってきました。

6月には、家中どこでも歩けるようになりました。
年齢の近いくうちゃんが特に好きなようで、夜になると何かとつるんで遊んでいます。不思議と外に出たいと騒ぐことはありません。人間は少し怖いけれど、家の中は安全だ、と理解してくれたようです。 こうして徐々に変化していくマミちゃんの姿を見るのが楽しみになっています。(*^o^*)

マミちゃんを迎えるにあたって、たくさんの方に相談に乗っていただきました。
この場を借りて、感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
本当にどうもありがとうございました。

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