ギリシャ(アテネ、メテオラ、コリントス)の情報ノート

(2018年4月末)
メテオラ

財政問題や難民の流入などもあり、旅行者にとっては以前のように観光が出来るのか気になるギリシャですが、2018年4月末に再訪しました。
手軽に情報が集められる便利な世の中になった反面、事前に調査した情報では実際と異なっていたり変わってしまっているものもあるので、公共交通や観光地などで公式のページがある場合は極力そちらを参照して確認することをお勧めします。
また、今後急激な事態の変化もあるかも知れないので、ギリシャを訪れる際は事前に現地の最新の状況を確認してください。


気候
4月末のギリシャは、幸い天気の良い日ばかりだったのですが、日差しが強く日焼け止めなどの対策をしていないすぐに日焼けしてしまうような感じです。朝のうちは少し肌寒い感じがしてもすぐにTシャツ一枚で良いくらいになります。湿気は少なめなので、心地よい風が吹いている時や日陰に入ると涼しく感じられますが、日の当たる野外を歩いていると暑いので、水分等を十分に補給しながら行動しましょう 。天気が悪ければ日本の春と同様に寒いくらいの日あるかもしれないので、それなりの準備はしておいた方が良いと思います。


交通
(メトロ)
アテネでは空港から市内へ行く場合や、市内の移動にはメトロが利用しやすくて便利です。切符を入り口で刻印して乗るシステムに代わって、ATH.ENATICKETという紙のカードかATH.ENACARDというプラスチックのカードを購入して改札機にかざして入場するようになっています。出口では何もなくそのまま出られる場合と、出口にも改札があって、カードをかざして出る場合があります。
運賃は、空港→市内が10ユーロ、市内の移動90分以内が1.4ユーロでした。カードでもチケットでもチャージして再利用できます。
アテネトランスポートのサイト
https://www.athenstransport.com/english/

(鉄道)
メテオラへ行くためにアテネーカランバカ間で鉄道を利用しました。ネットでチケットも購入できて値段もバスより安く、座席もゆとりがあるので、ちょっと時間のかかる場所への移動にはお薦めです。
ネットで予約する際は車両のタイプや座席の向きも分かるので、好みの座席を指定出来ます。アテネーカランバカ間の場合、1等車(A1)などは座席が早めに埋まってしまうようで、今回は1等の窓際の席が空いていなかったので2等車(B2〜B5)を利用しましたが、2等でも座席が窮屈ということもなく、特に問題はありませんでした。2等車はコンパートメントタイプ(B2)と仕切りのないタイプ(B3〜B5)がありますが、コンパートメントの場合、横幅は1等車と同じですが、対面座席との間隔が狭くなります。
4月末の時期であれば、進行方向右側の方が日のあたる時間が多いので景色を楽しみたければ、左側の窓際の方が良いと思います。
ただ、ちょっといい加減なところもあり、カランバカ行きは進行方向が逆に接続されていました。また、往路、復路とも到着が30分くらい遅れました。
コリントスへもアテネからキアト行きの列車を利用して行くことができます。コリントスの駅にはバス停が見当たらず、コリントスの遺跡へは一度市街へ立ち寄ってバスを利用するか、駅からタクシーを利用する必要があります。
ギリシャの鉄道チケット予約サイト
https://tickets.trainose.gr/dromologia/

(バス)
カランバカからメテオラへはバスを利用しました。バスはカランバカのバスステーションから町外れのホテルや、タウンホール、カストラキの町などを経由して各修道院に停まりながら終点のアギオス・ステファノス修道院まで行きます。
カランバカからは 9:00、12:00、15:00 発の1日3便ですが、9時始発のバスはカランバカのカストラキの町を経由する前に立ち乗りの人も出て乗れなくなる人も出てくるので、カランバカの町ならばバスステーションから乗った方が確実です。(満員になった時は追加のバスを手配していましたが、いつもそうなるのかは分かりません。)
メテオラからの復路はアギオス・ステファノス修道院から、10:15、13:15、15:15 発の3便です。
時刻表や運行ルートはバス会社のサイトに掲載されていますが、カランバカからメテオラのバスの詳細は分かりづらい所に掲載されているので、サイト内のSerchの項目にmeteoraと入力して検索結果にBUS TO METEORと出てくればその先で参照出来ます。
メテオラ周辺のバス会社のサイト
http://www.ktel-trikala.gr/
BUS TO METEOR(2018年11月30日まで)
http://www.ktel-trikala.gr/?module=site__downloads&view=83&lang=en
PDF(2018年11月30日まで)
http://www.ktel-trikala.gr/userfiles/ktel_trikala/files/from%20KALAMPAKA%20to%20METEORA.pdf
※トップベージ以外はサイトの構成が変わればリンク切れとなる可能性があるのでその際は改めてmeteoraで検索してみてください。

コリントス遺跡を訪れる場合は、アテネからコリントス市街への長距離バスとコリントス市街から遺跡行きのバスがありますが、コリントス周辺のローカルバスは日曜日は運休となるため、注意が必要です。今回は日曜日に訪れたので利用していません。
また、コリントス遺跡とアクロコリントスは少し離れた場所にありますが、アクロコリントスまで行くバスは無いので、両方訪れるのであれば、駅からタクシーを利用してアクロコリントスまで行くのが効率的です。
コリントス周辺のバス会社のサイト
https://www.ktelkorinthias.gr/en/

(タクシー)
コリントスでは駅のタクシー乗り場に待機しているタクシーは周辺の観光によく利用されるようで、周遊プランなども案内されましたが、タクシーに待っていてもらうと時間に拘束されるため、今回は個別に駅からアクロコリントスまでと、コリントス遺跡から駅までの移動で利用しました。言い値で駅からアクロコリントスまでは15ユーロ、コリントス遺跡から駅までは10ユーロでした。アクロコリントスからコリントス遺跡までは下り道ですが、歩くと45分ほどです。


観光
(メテオラ)
観光の拠点となるのはカランバカの町とカストラキの町です。カランバカ(現地ではカラバカもしくはカラパカの方が通じます。)は鉄道駅やバスステーションもあり、レストランやスーパーも多いので便利です。カストラキの町は奇岩地帯の景色がいい感じで見えてアギオス・ニコラオス修道院にも近く、落ち着いた感じの小さな町です。重い荷物がなければ、となり町なので、歩いて行き来することは可能です。
メテオラを個人で観光する場合、日程に余裕があれば、バスと徒歩で廻るのがお薦めです。
メテオラにある6つの修道院は数Kmくらいしか離れていないので、普通に健康で体力があるなら歩けない距離ではありません。
カランバカのバスステーション発のバスでメガロ・メテオロン修道院、もしくは終点のアギオス・ステファノス修道院まで行けば、急な登り道は修道院へ渡る所くらいで済みます。
バスは1日に3便ほど往復していて、全ての修道院に停まるので、前もって時刻表を調べておけば、途中の移動で利用することも可能です。
何よりもメテオラの見所というのは、それぞれの修道院というよりは、その景観にあるので、小鳥のさえずりを聞きながらゆっくり歩いて少しづつ変わる景色と様々な角度で見える修道院や奇岩を楽しむのが良いと思います。比較的安全に迫り出した岩の上などに登れるビューポイントも道中にいくつかあるので立ち寄って見てください。
4月末のメテオラは日差しが強く、暑かったのですが、時折涼しい風が吹いて来て心地良かったです。ただ、更に暑くなる夏に炎天下を歩くとなると大変なので、季節を選んだ方が良いかもしれません。
修道院はそれぞれクローズされている曜日や時間が異なるので、全て見学するなら、事前に調査して計画的に廻りましょう。
歩いて廻る場合は、車道以外にもショートカットできるようなトレッキングロードもあります。下りのみ利用した方が楽ですが、登ってくる人もいたので、体力に自信があればチャレンジしてみてください。
以下は実際に歩いてみたトレッキングロードの所要時間です。
・ルサヌ修道院の上の方にあるビューポイントから修道院まで:この間は距離も短いので下りは5分ほど、登りでも10分はかかりません。
・ヴァルラーム修道院からアギオス・ニコラオス修道院まで:15分ほどでアギオス・ニコラオス修道院の少し手前の車道に出られます。
・アギア・トリアダ修道院 からカランバカの町まで:40分ほどで下山出来ます。途中で見上げる岩山はとても印象的です。

※トレッキングロードには、木の上からぶら下がっているイモムシが時々いたりしますが、ぼーっとしていなければ気がつくので、ちょっとだけ注意しておきましょう。
メテオラの風景はフォトギャラリーへどうぞ

(コリントス)
コリントスには古代コリントスの遺跡とその後方にそびえるアクロコリントスという山の上に城塞の跡が残っています。アテネから列車やバスで1時間ほどのところなので、日帰りで訪れることもできます。
遺跡の情報はヨーロッパの遺跡に掲載しましたのでそちらを参照してください。
遺跡の風景はフォトギャラリーへどうぞ


データ通信環境
ほとんどのホテルでフリーでWi-Fi接続ができます。多くのホテルはパスワードの設定をしていてチェックイン時にネットワーク名(SSID)やパスワードを教えてもらえるようになっています。レストランでも客にフリーでWi-Fi接続を提供しているところがあこちにあります。いろいろ便利になりましたが、接続先によっては、情報が漏洩したり接続先を改竄される恐れがあるので、知らないネットワークだけどパスワードフリーで入れるようなネットワークはリストに出てきても絶対接続しないよう気を付けましょう。


治安
首都アテネは、地区によって状況が変わりますが、アクロポリス周辺は観光客で賑わい、良い感じの雰囲気です。ただし、スリや、ひったくり犯が観光客に紛れ込んで確実に存在しているので、バックやカバンは前にかかえて歩くようにしましょう。実際、背中に小さなリュックを背負って歩いていたら、チャックを開けられそうになりました。すぐに後ろを振り向くと、わざとらしく地図を持った女が何気ない顔をして離れていきました。
メテオラの観光の拠点となるカランバカは、治安の悪い地域が隣接していないので、アテネより安心できますが、基本的な注意はしておきましょう。
また、メテオラ観光の後、列車でアテネに戻る場合は、到着が午後10時過ぎとなるため注意しましょう。駅にはポリスやタクシーが待機していましたが、ここでも観光客に紛れて怪しげな人が紛れ込んでいます。
ズボンにコンパウンドのような物を付けれて、汚れを指摘され、慌てて対処している間に荷物を持ち去られるという手口の未遂現場にも遭遇しました。
より注意が必要な状況ではエスカレータは横向きで乗るなど、常に後ろにも気をつけておきましょう。凶悪犯はあまり無いようですが、緊張感を持って行動している方が小さなトラブルも遠ざけることができます。