インド(ラダック地方)の情報ノート

(2007年4月〜5月)


ラダック地方は インドのジャンム・カシミール州東部に位置する山岳地域です。西部の隣国パキスタンとの停戦ライン付近は旅行者の立ち入りが制限されていますが、レーを中心とする東部のラダック地方は治安も比較的安定していて特別に旅行が出来る地域となっています。インドの中でも異色な地域で秘境的な風景とチベット文化に出会える所です。
ここでは07年4月末〜5月上旬に旅したラダック地方の情報を紹介します。

ビザ


ラダック地方はインドに属するため、インドの入国ビザが必要です。日本で取得する場合は千代田区九段下のインド大使館で取得する事が出来ます。申請書はインド大使館のホームページからダウンロード出来るので予め必要事項を記入したものを用意しておくと便利です。古いガイドブックだと書式が違うものもあるので注意が必要です。
受付は月曜〜金曜の9時から11時迄で、当日の午後5時から5時半には受け取る事が出来ます。また、インドの祝祭日は休みになるのでインド大使館のホームページで確認しておきましょう。

2010年5月の時点ではインドビザ申請センターがインド大使館の業務を請負って申請の窓口となっています。
インドビザ申請センター東京
http://www.indianvisaatjapan.co.jp/index_jp.html

言葉

ラダック地方は一般にチベット語系のラダック語が話されています。ホテルやゲストハウスではだいたい英語が通じるので旅行者は挨拶の「ジュレー」という言葉を覚えておくだけでもそれほど困る事はありません 。


通貨

インドの通貨ルピーが使われています。
ラダック地方ではレーなど限られた街でしか両替出来ず、レートも少し悪くなるので、デリーなどである程度両替しておいた方がいいかもしれません。また、両替の際は金額をごまかされない事も大事ですが、古いお札はなかなか受け取ってもらえないので、そのようなものが紛れ込んでいないか確認しておきましょう。

空港

日本から空路でデリーへ入って国内線に乗り換えてレー向かう場合、国際線のターミナルから国内線のターミナルへの移動には国内線のチケットを持っていれば無料のシャトルバスが利用出来ます。
バス乗り場は出迎えの人がたくさん集まっている出口の手前左側にバスの出発までくつろげるラウンジの入口があるので出口から出てしまう前に見つけて入りましょう。
国内線は航空会社によってターミナルがAとBに別れていますがジェットエアウェイズなどインディアンエアラインズ以外の航空会社はほとんどBになります。
ちなみに深夜に到着してBターミナルで朝まで過ごそうという場合、Bターミナルには宿泊施設もあるのですが、部屋数が少ないためすぐに満室になってしまいます。その時は、注意は必要ですが空港内はチケットがないと入れない事になっているのでベンチで寝ようと思えば寝る事は可能です。
また、レーへのフライトは特に警戒が厳しく、カウンターでチェックインして荷物を預けた後でも、航空機に積み込む前には案内の放送があるので指定されたゲートから出て再度自分で荷物を確認して積み込んでもらうようになっています。ゲートには別方面の表示が出ていたりするので、放送だけでは分からない時は係の人に確認してみましょう。

交通


バス
バスは料金も安く、レーから近郊の町へ行く場合には便利な交通手段です。シェイやティクセ方面であれば便数も多いので困る事はありませんが、アルチなど下ラダック地方へ行く場合は便数が少ないので時間に余裕がないと利用には向きません。
また、レーの街のバスターミナルはメインバザールの辺りから少し下った所にあるので、バスでレーに入る場合は上り坂に注意しましょう。乗り合いのミニバンの場合は街の門の辺りまで登って行ってくれるものもあります。

タクシー
限られた日数の旅行の場合はタクシーを利用して点在するゴンパを効率よく見て廻るのがお勧めです。ゴンパの麓から歩いて登るということも少なくて済みます。
料金はタクシーの組合で価格が決められているので、ぼられることもほとんどありませんが、レーの街のタクシースタンドには料金表もあるのでそこで確認しておけば確実です。オフシーズンであれば割引にも応じてくれます。
【 参考データ 】
レーの空港→メインバザール周辺:110ルピー
レー→リキル→リゾン→アルチ→ラマユル(泊)→サスポル→バスゴ→レー:3762ルピー
レー→チェムレ→ヘミス→ティクセ→シェイ→レー:1314ルピー

気候
 
ラダック地方は標高が3000〜4000mの高地です。空気が薄く高山病になる事もあるので、体が慣れるまでは無理は禁物です。こまめな水分補給も高山病対策に役立ちます。
4月下旬から5月上旬はラダック地方の観光シーズンとしてはまだシーズンオフの季節ですが、凍えるような寒さはありません。
朝晩は地元の人もジャンパーなどを着ていますが、晴れればこの時期でも日差しが強く日中は暑く感じます。紫外線対策も必要です。
雨はあまり降らない乾燥した地域ですが、滞在中の後半は雲の多い天気で、降らないと聞いていた雨も降りました。この辺がシーズンオフの理由なのかも知れません。
観光シーズンと言われるのは6月から9月くらいのようです。

宿
 
ラダック地方の観光の拠点となるレーの街は停電が日常的にあるので、中級レベル以上の宿でもロウソクが使われているところがあります。ラマユルなど小さな町へ泊まりがけで行く場合は、あまり設備の整った宿はないので、水が出るとか、きれいなシーツがあるとかは期待してはいけません。予め寝袋かシュラフ用のシーツなどを用意しておけばそれなりに過ごせます。

治安

デリーなどと比べると治安はとても良いところです。
街を歩いていても怪しげな人に声をかけられるという事もありませんでした。
ただし、パキスタンとの国境も近く、退避勧告が出ている地域もあるので政情には注意が必要です。



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