パタゴニア


南米の南緯40度以南辺りの地方がパタゴニアと呼ばれる地方です。かなり広い地域をまとめてこう呼んでいるので、何もない強風だけが通り抜ける大地があるかと思えば、天を刺すような山々があったり、一面たんぽぽの野原があったりと、場所によってその表情も様々です。


オソルノ火山

オソルノ火山

日本人にはチリ富士と呼ばれるほど富士山にそっくりな山です。オソルノ火山を間近に見るためにはプエルトモンからJM社のバスに乗ってペトロウエというところまで行きます。終点にはホテルが1軒と小さな売店1軒、それと郵便局とボート乗り場以外は何もありません。
帰りのバスはここから6キロほど来た道を戻ったところにあるサルトスまでしか来ないのでそこまで歩いて行くことになります。
道路は未舗装で車が走ると埃を巻き上げて行ったり、オソルノ火山も林に隠れ勝ちですが、川沿いの道なので散歩気分で歩いて行けます。
サルトス

サルトスというのは滝という意味ですが、バス停の奥にあるこのサルトスは轟音を立てて水が流れていてバックにはオソルノ火山があるというなかなかのビューポイントになっています。周辺には森林浴が楽しめる遊歩道なども整備されています。
ローカルバスよりも割高になりますがプエルトモンからはワゴン車で周辺をまわるツアーなどもあります。ツアーのワゴンは帰りにバスを待っている人を乗せて行ってくれることもありますがバスより高い値段を請求されます。
他にもプエルトオクタイなど、湖越しにきれいなオソルノ火山を見ることができる場所がいくつかあります。


ホーン岬

ホーン岬

ホーン岬は南米の最南端の地ですが、大陸と陸続きになっているわけではなく、チリの兵士が数名駐留しているだけなので公共の交通手段では近づくことは出来ません。チリ海軍の船に便乗させてもらうか、南極観光の際に立ち寄るかしかありません。
南米をひたすら下って来た人にはまさに最果ての地です。


ウスアイア国立公園

ビーバーのダム

ここは景色もよく、いろいろな野鳥や動物が住んでいて、散歩には最適の場所です。鳥や野ウサギを見てもそんなもの大したことないやと言う人でもビーバーの造ったダムには驚くことでしょう。動物が造ったとは思えないほどの規模と美しさがあります。
国立公園へはウスアイアの町から1日に数本バスが出ています。バスは国立公園内のロカ湖の近くまで行きます。
往復で11ペソ、公園の入園料が5ペソするので値段はそれほど安くありません。
(1アルゼンチンペソ=約1USドル)


マゼランペンギン、スカンク、ニャンドゥー

チリのプンタアレーナスからはマゼランペンギンを見に行く安いツアーがあります。午前と夕方の1日2回あるのが普通ですが、昼間は海にえさを採りに行ってしまうので巣にたくさん戻ってくる夕方の方がおすすめです。マゼランペンギンの保護区では小さなダチョウのようなニャンドゥーやスカンクの姿も見ることができます。

マゼランペンギン スカンク ニャンドゥー
マゼランペンギン スカンク ニャンドゥー

パイネ国立公園

パイネの塔

パイネ国立公園はパイネの塔に代表される異形の山々が美しいところです。公園内ではたくさんのグアナコの群れにも出会えます。山小屋のような宿泊施設も公園内に何個所かあるので泊りがけでトレッキングを楽しむ人もたくさんいます。
パイネの山々

プエルトナタレスから25キロほど離れた所にはミロドンの洞窟と呼ばれる洞窟もあります。ミロドンというのは恐竜のような長いしっぽの付いた首の長い熊のような動物です。1896年に発見された時は遺骸の皮膚や体の痛み具合の少なさからこの動物はまだ生息しているのではと考えられたのですが、後の調査で数千年以上も前のものだとわかりました。現在は復元された張りぼてが洞窟の中に立っています。
グアナコの群

周辺の観光にはプエルトナタレスが拠点になります。バスはプンタアレーナスやカラファテなどと通じています。プエルトモンからは船の便もあります。
カジノなどもある町なのですが、観光の拠点にしてはなんとなく寂しい感じの町です。


ペリトモレノ氷河

ペリトモレノ氷河

観光で訪れることのできる氷河はたくさんありますが、この氷河ほどダイナミックな姿が見れる所はありません。見ていれば必ず崩壊する姿を見ることができます。氷河が轟音とともに崩れて行く姿はいつまで見ていても飽きない魅力があります。こういうところにライブカメラがあればアクセスが殺到すること間違いなしでしょう。
ペリトモレノ氷河へはカラファテのユースホステルなどでツアーを行っています。オプションで氷河の近くまでボートで行くこともできるのですが、ボート観光をしているのが1社の独占状態となっているため値段はかなり高く(確か日本円で2000円以上したと思います)、それだけの価値があるのか疑問です。
崩れる氷河

ボート観光をしない人はその分展望台から崩れる氷河を見ている時間が1時間ほど長くなります。個人的にはこちらの方がおすすめです。
観光の拠点となるカラファテの町は静かな町ですが寂れたような感じはなく、別荘地のような感じのところです。ただし、食料品などの物価は高めです。
ユースホステルは町外れの方にありますがバスターミナルに送迎車で迎えに来ていることが多いので重い荷物を背負って行く必要はありません。自炊の設備も整っているので食事も安くあげられます。


ホームページ ガラパゴス諸島 ボリビア高原地帯 南極 サウスジョージア島