ペルーの遺跡


シパン
トゥクメ
チャンチャン
太陽のワカ・月のワカ
ウィルカワイン
チャビン・デ・ワンタル
パチャカマ
カンデラブロ
ナスカ
クスコ
ピサック
マチュピチュ
オリャンタイタンボ
シュスタニ

ペルーは遺跡がてんこ盛りの国です。テロや泥棒の不安を差し引いても訪れる価値のある遺跡ばかりです。海岸地帯からアンデス山中まで遺跡の種類も様々です。

シパン

復元された埋葬の様子

ここからたくさんの黄金の埋葬品が発見されました。現在でも発見された状態が復元されています。発掘跡は保護されていて入場料を払って入ることになります。
浸食された日乾レンガのピラミッド

道をはさんだ反対側にも日乾レンガのピラミッドがあります。長い年月のうちに侵食されて土の山のようになってますが、よく見るとそれがレンガで出来ているのがわかります。こっちの方は自由に上まで登って行けるのですが、人の通り道が遺跡を崩しているようでちょっと気がかりです。
日本ではシパンよりも日本人によって発掘されたシカンの方が有名ですが、こちらの遺跡は発掘後は穴も埋められ公開されていませんでした。シパンの遺跡へはチクラヨの町からバスに乗って40分くらいかかります。
(96年7月)

トゥクメ

トゥクメ

かなり大規模な遺跡です。トゥクメの町外れにも日乾レンガでできたピラミッドがありますが本体はさらに1キロほど離れたところにあります。遺跡群を見下ろせる小高い岩山があるので、まずここに登ってみるといいでしょう。周りにある土の山はみんなピラミッドです。遺跡は今も発掘途中で、白く塗られた鳥のレリーフなども見ることが出来ます。
トゥクメの町から遺跡へ行く道は町外れの貧民街を通って行くことになるので気を付けましょう。チクラヨからトゥクメの町まではバスで50分ほどです。途中に博物館のあるランバイケの町を通るので行きか帰りにでも寄って行くとこの辺の遺跡の出土品を見ることが出来ます。
(96年8月)

チャンチャン

魚のレリーフ

海岸の砂漠地帯に広がる広大なチムー王国の遺跡です。遺跡は日乾レンガなど土壁の長方形の区画にいくつもわかれていてそれぞれの壁には魚や鳥のレリーフや幾何学模様で飾られています。
ドラゴンのワカ

近郊のドラゴンのワカといわれる壁面のレリーフが美しい神殿も同じ入場券で見学できます。遺跡の観光にはトゥルヒーヨの町が拠点となります。ここの観光案内所は親切で遺跡の行き方なども丁寧に教えてくれます。
(96年8月)

太陽のワカ・月のワカ

太陽のワカ

トゥルヒーヨ郊外にある日乾レンガで出来た巨大な神殿です。太陽のワカは自由に上まで登って行くことができます。ワカの上からはピラミッド型の岩山とそのふもとにある月のワカが見渡せます。
月のワカの壁画

月のワカは太陽のワカと比べるとこじんまりとしていますが、こちらには今でも彩色された壁画が残っていて、これがなんとも面白い模様になっています。鬼のような顔の周りにある幾何学的な模様がTVゲームのインベーダーにそっくりです。
(96年8月)

ウィルカワイン

ウィルカワイン

ワラスの町の近郊にある小さなプレインカ時代の遺跡がウィルカワインです。遺跡は2ヶ所に別れています。どちらも石積みのほこらのような遺跡ですが中は明りがないので懐中電灯があると便利です。
(96年8月)

チャビン・デ・ワンタル

チャビン・デ・ワンタル

インカ帝国以前のかなり早い時期にペルーにはかなり高度な石の加工技術を持った文明がありました。その遺跡がチャビン・デ・ワンタルです。日本大使公邸人質事件の救出作戦に付けられたのもこの遺跡の名前です。
ランソン像
ランソン像

命名の元になった地下通路にはランソンと呼ばれる主神体をはじめ、いろいろな神々の像や石碑がおかれています。ペルーの遺跡の中でもこれほど地下通路のみごとな遺跡は他にありません。
チャビン・デ・ワンタルはアンデス山脈の山の中にあります。交通の便があまりよくないのでワラスの町から日帰りのツアーに参加して行くのが便利です。途中高度4000メートル以上の山を越えて未舗装の山道を埃を巻上ながら行くことになります。
(96年8月)

パチャカマ

パチャカマ遺跡

リマからバスで1時間ほどのところにパチャカマの遺跡があります。日乾レンガで出来た大きな遺跡です。入口のところで地図のついたパンフレットが売っているので買っておくと便利です。中でも巨大な太陽神殿と迷路のように入り組んだ太陽の処女の館が見物です。遺跡は盗掘防止と保護のため立入禁止になっているところがあるので間違って入らないように気を付けましょう。警備員が笛を吹いていたら注意されているということです。気付かずにいると銃をもって飛んできます。
(96年8月)

カンデラブロ

カンデラブロ

パラカス半島の海岸に面した丘陵にカンデラブロはあります。燭台のような形をしていることからこのように呼ばれています。何かの目印にしては霧の多い夏の海岸地方の天気では役に立たず、何のために描かれたのかは不明です。
陸路からは近付けないのでカンデラブロを見るためにはピスコかパラカスでバジェスタス島行きのツアーに参加することになります。島へ向かう途中に地上絵のある海岸のそばを通ってくれます。バジェスタス島も自然愛好家にはうれしいところで無数の海鳥やアザラシ、フンボルトペンギンなど動物であふれています。
(96年8月)

ナスカ

ハチドチ

何千年も雨の降らないナスカの大地に不思議な直線と幾何学的な動物が描かれています。ナスカの飛行場をセスナで飛び立つと、やがてクジラが出迎えてくれます。飛行機の高度が高いのか絵は思ったよりこじんまりとしています。大地にひかれた直線の方がくっきりとしていて地上絵よりはるかに大きなものです。やがて右手を挙げたふくろう人間が現れ、クモ、サル、ハチドリ、コンドル・・・と次々に地上絵の上空を飛んで行きます。絵と絵の間隔はかなり離れていて、地上にいたら次の絵を見つけるのは容易ではないことがわかります。地上絵やナスカラインは平原にある小高い丘や観測塔に登っても見ることができます。間近で見ると石ころを取り除いて線が描かれていることがわかります。
観光の拠点となるナスカの町は地上絵が有名な割には小さな町でみやげ物屋も数軒しかありません。ほとんとの観光客はフライトを終えたら次の目的地へ移動してしまうようです。セスナは左右の窓から地上絵が見えるようにするため1つの絵につき2回は旋回することになるので酔ってしまう人も多いようです。フライトの前には何も食べていかないほうがいいでしょう。

詳しくはナスカの地上絵の特集ページをご覧ください。
(96年8月)

クスコ

Iインカの石垣が残るクスコ市内

インカ帝国の首都として栄えた街には今でも精巧な石垣が残っています。かつて太陽神殿のあった場所には教会がたてられ、石垣もスペイン風の建物の壁の一部となってしまいましたが、昔の石垣の方が立派なのでインカの面影を街のあちこちで見ることが出来ます。
クスコ近郊にもいくつか遺跡があり、ピサック行きのバスをタンボマチャイで降りて、プカプカラ、ケンコー、サクサイワマンとゆっくり歩いて見ながらクスコに戻って来ることも出来ます。特にサクサイワマンの城塞は他の石垣よりも巨大な石で組まれていて迫力があります。遺跡の外れの方にある岩山の下にはクスコ市内のカテドラルまで地下道が通じているという噂もあります。現在、地下道の入口は封鎖されているので中に入ることは出来ません。観光には周辺の遺跡と市内のカテドラルや博物館の入場券をセットにしたチケットが観光案内所で売っているのでこれを使うと便利です。
(96年8月)

タンボマチャイ プカプカラ ケンコー
タンボマチャイ プカプカラ ケンコー
サクサイワマンの城塞 塔の跡? 岩の裏に地下通路の入り口が
サクサイワマン 塔の跡? 岩の裏に地下通路の入口が

ピサック

ピサック

ピサックの町の背後の山の上に遺跡があります。町から遺跡へ登って行く道は急なので砦の下の駐車場まで乗り合いバスで行くと楽に遺跡見物ができます。遺跡のある山の斜面は一面段々畑に覆われています。インカの大規模な遺跡のほとんどにはこのアンデネスと呼ばれる段々畑がみられます。遺跡にはいくつかの砦と太陽神殿があり、太陽神殿の中心には自然石を半分加工した太陽石が置かれています。この神殿の周りが一番造りが丁寧で、ここが重要な場所とされていたことがわかります。観光客で混雑していることもなく、静かな遺跡です。
クスコからピサックへはバスもたくさん出ています。
(96年8月)

マチュピチュ

マチュピチュ

深い山と谷の全く交通の不便なところに造られた空中都市です。何重にも連なった段々畑アンデネスの上にある見張小屋まで登るとマチュピチュの街が一望できます。街はそれぞれの身分や職業によって区画が分けられ、重要なところほど手の込んだ造りになっています。見所が多く、ワイナピチュに登ったり、インカ橋を見に行くならば半日くらいでは時間が足りないかも知れません。ワイナピチュやインカ橋を見に行くには入場時間が制限されているので昼前には行くようにしていないと入場できなくなります。見るからに険しそうなワイナピチュですが、ここにも遺跡が残っています。山を30分ほど下ったところにある月の神殿は他の神殿とは異なって壁がんの枠組みが二重になっています。逆に山頂まで登るとここにも石組みがあり、下を見下ろすとハイラムビンガムロードと箱庭のように小さくなったマチュピチュが見えます。

段々畑アンデネス 月の神殿 ワイナピュチから見下ろすマチュピチュ
段々畑アンデネス 月の神殿 ワイナピィチュから見下ろす
マチュピチュ

マチュピチュに行くにはクスコから早朝のツーリスト用のアウトバゴンに乗って行くのが一般的です。日程に余裕があるのなら値段の安い昼過ぎのローカル列車に乗ってその日は温泉のあるアグアスカリエンテスに宿をとり、次の日に早朝からマチュピチュ見学に行くと人の少ない静かな遺跡に出会え、見学の時間もたっぷりとることができます。昼間のマチュピチュは大勢の観光客で賑わっています。
(96年8月)

オリャンタイタンボ

巨大な6枚岩

スペイン軍に反抗していたインカが立てこもっていた要塞の跡がオリャンタイタンボです。この遺跡の巨大な6枚岩は太陽神殿の一部であったと考えられています。スペイン軍に征服された後はひどく破壊され、全体がどのようなものであったのかわかりませんが頑強な6枚岩は今でもぴったりと密着して立っています。表面には菱形の模様も描かれています。この模様はボリビアのティワナコ遺跡にも見られるもので文化的になんらかの繋がりがあったのではないかと考えられています。城塞の周囲の山の斜面は段々畑が広がっています。
オリャンタイタンボの遺跡へは列車やウルバンバ、ピサック経由のバスで行くことができます。
(96年8月)

シュスタニ

シュスタニのストーンサークル

シュスタニは円筒形の塔がいくつも立っている墓地の遺跡です。プレインカ時代からインカ時代まで、いくつも墓が作られました。遺跡の中には何らかの儀式が行われたと思われる円形のストーンサークルも残っていて、他の遺跡とは違った趣きが感じられます。遺跡は湖を見下ろす丘の上にあり、景色もなかなかいいところです。
一般の交通手段はありませんがプーノの旅行会社ではシュスタニ遺跡の半日ツアーを行っているのでこれに参加すると便利です。
(96年8月)


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