卒業式場に国旗国歌なし 東京・国立3中学校
(2000年3月17日 朝日新聞夕刊)
東京都内の公立中学の約四割にあたる二百七十九校で十七日、卒業式が行われた。都内の自治体で唯一、全小中学校が「日の丸・君が代」のない卒業式を続けている国立市でも、市立中学校が一斉に卒業式をした。市民や保護者らの「強制反対」の声を受け、式場内での「日の丸・君が代」は例年通り見送られたが、三校とも早朝から校舎屋上に日の丸を掲揚。昨夏施行された国旗・国歌法の影響を強くにじませた。
式場での「国旗掲揚・国歌斉唱」を求める都教委は、今年の卒業式についても市教委を繰り返し指導。市教育長も「学習指導要領にのっとって適正に実施ずる」との姿勢を示していた。しかし、市民や生徒の父母らからの反対が根強く、式前日まで話し合いを続けた結果、最終的に三校が屋上での掲揚に足並みをそろえた格好になった。
「君が代」抗議 教職員が退席 北海道 ほぼ全員
(2000年3月16日 朝日新聞)
北海道帯広市の市立緑園中学校(林政司校長)で一五日に催された卒業式の「国歌斉唱」の際に、出席していた教職員のほぼ全員にあたる三十数人が式場から退席した。教職員らはテープ演奏の「君が代」が流れた後で席に戻り、卒業式は大きな混乱もなく続いた。