仙丈ケ岳登頂 〜2003年8月13日

  2003.10.05撮影  <SONY Cybershot FX77>

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朝焼けに染まる鋸岳(仙流荘から)
北沢峠からの登り始め
北岳(3合目〜4合目)
北岳(4合目〜5合目)
仙丈ケ岳5合目「大滝の頭」。ここから右に行き、薮沢小屋方面へ
薮沢小屋
馬の背ヒュッテから仙丈小屋へ
馬ノ背の稜線
甲斐駒ケ岳
山頂直下から望む馬ノ背。後ろに鋸岳
仙丈ケ岳山頂(3,033m)
小仙丈カール越しに北岳(3,192m:左側)と間ノ岳(3,189m:右側)
小仙丈カール
山頂方面を振り返る
小仙丈カール
甲斐駒ケ岳
北岳

 先々週に引き続き、仙丈に登ろうと計画。この間は、雨で断念したので、リベンジといったところかな。
3年前のちょうど今頃登ったときは、紅葉もだいぶ進んでいて、秋晴れの快晴に恵まれた。今年は夏のおかしな気候のせいか、数日前の北アルプスのテレビ中継で、去年の雪が残っているすぐ近くで高山植物の花が咲いているなんて状況で、紅葉はちょっと期待薄。紅葉は来週以降になりそうだ。

 週末は仕事の関係で土曜日に出勤し、月曜が振替休日となっていたので、10/6月曜に登ろうと思っていたのだが、週間天気予報によると月曜は午前中の天気が悪そうなので、日曜に決定。しかし、土曜の夜も空は一面の雲。また、ダメかなぁ、と思っていたが、天気予報では晴れると言っていたので、それを信じるしかない。

 朝、5:20に仙流荘に向けて出発。バスの列に並んでいたのは4人ほどであったが、ツアーの観光バスが来ていて、その周辺に何十人もの人が。2年前の夏にも4:30の時点で何百人も人がいて面食らった記憶があるが、それには及ばない程度だったのでひと安心。

 5:35過ぎ、東の方向に見える鋸岳が朝焼けに染まる。皆、カメラを取り出し、撮影をしている。とりあえず、デジカメで撮影。デジカメではちょっときついシチュエーションなので、EOSで撮ろうと、リュックから取り出すが、PLフィルタをつけているので、暗すぎてシャッターが押せない。フィルタを外すが、入っていたフィルムが、VelviaでISO50の低感度なので、やはりシャッターが押せない。三脚はかさばるため、敢えて持ってきていない。そうこうしているうちに、日が昇ってしまい、シャッターチャンスを逃す。ほんの1、2分だけだった(笑)。

 しばらくすると、例によって臨時便を出すとの案内がある。5:55にツアーの団体客を乗せたバスが2台発車していく。彼らは順番待ちの列には並んでいなかったので、別枠になっているようだ。こちらの方は、6:03に仙流荘前を出発。それほど晴れている感じではなかったが、途中、中央アルプス方面、北アルプス方面もよく見えた。北沢峠には6:51に到着。

 6:55に出発するが、ほとんどの人が甲斐駒ケ岳方面に行った模様。この日は、5合目の「大滝の頭」まで登って、薮沢小屋の前を通って、馬の背ヒュッテ方面に行くつもりで登山開始。すぐに2人を追い越すが、その後、誰とも会わず、少々不安に。何でこんなに人がいないのだろうと思いつつ約1時間、大滝の頭の手前でようやく2人ほどの人が下山して来た。登りにこのルートを使うのは初めてで、地図には大滝の頭まで2時間と書いてあったため、今回はだいぶ時間がかかってしまうと思っていたのだが、ここまで1時間。ここから馬の背ヒュッテまでが1時間と書いてあったが、これならもっと早く着けそうだという感じがしてきた。

 薮沢小屋へのルートは道も狭く、崖のようなところが多い。このまま小仙丈ルートを進んでいれば、北岳なども見えただろうが、このルートは眺望がなく、日陰ばかりで寒い。途中、沢を3箇所渡らなければならず、うち1箇所は水量も多く、石が凍っていて滑りやすく、ちょっと危険だった。15分ほどで薮沢小屋に到着。中を覗いてみたが、この時期は管理人はいないようだ。歩き始めると、すぐに薮沢新道と合流。甲斐駒ケ岳も姿を現し、薮沢沿いの木々が青空に映えて見事だったので、しばらく撮影を行う。10分ほどして再び歩き出すと、あっと言う間に馬の背ヒュッテに到着。ここまで1時間48分、コースタイムより1時間以上早い。ここでようやく何人かと出会う。しばらく休憩してから出発。馬の背ヒュッテから仙丈小屋へはとても景色が素晴らしい。森林限界を超え、ハイマツ帯になってくると、一気に眺望が開ける。馬ノ背の稜線の向こうに鋸岳、その後ろには八ヶ岳も見える。さらに左の奥の方には北アルプスも広がり、特に槍ヶ岳はその独特の形からよくわかる。しばらく写真を撮っていると、馬の背ヒュッテで会った女性(僕より少し下くらいかな?)と再び遭遇。北沢長衛小屋のテント場から薮沢新道を通って来たとのこと。薮沢新道は未だに高山植物が花を咲かせていたとのことで、この状況は南アルプスでも同じなんだなぁ、と納得。ただし、雪は全く残っていなかったらしい。8月半ばの時点で雪渓がとてつもなかったので、絶対に解けないんじゃないか、と思っていたのだが。さすがに10月までは残は残らないようだ。仙丈小屋に到着すると、さすがにここは人で賑わっている。風が強く、とても寒い。

 ここからは20分ほどで山頂だ。仙丈小屋からの登り始めはかなりキツイ登りで、前を歩いていた3人の年輩の人たちのグループは全然進まないようだった。地蔵尾根との分岐の当たりを少し上がって振り返ると、馬ノ背の稜線が素晴らしい。ここで何枚か写真を撮り、あとは頂上へ登るのみ。

 歩き始めて3時間8分、標高3,033m仙丈ケ岳山頂に到着。塩見をはじめ、南アルプスの南部の山々も今日は良く見える。北岳もよく見えるが、その後ろは雲がかかっていて富士山は見えない。まぁ、別にいいんだけど(笑)。山頂にいた人は富士山を見たがっていた人も結構いたようで、富士山はどこに見えるんだい?などと何人かに聞かれたりした。甲斐駒ケ岳、鳳凰三山もよく見え、鳳凰三山の脇には山梨県の平地が見えた。どの辺りなのだろう?
 30分ほどで下山を開始し、小仙丈ルートを進む。しばらくすると小仙丈カールが見えてくる。前回、8月は雲ですぐ近くのカールも見えない状況だったのだが、今回は快晴の青空をバックにしたカールが素晴らしい。途中、小仙丈ケ岳まで、姿を変えていく小仙丈カールの写真を撮りまくる(笑)。

 帰りは4合目から3合目に向かう途中で木々の間から北岳がよく見える場所がある。そこを過ぎると眺望はなくなり、後は下っていくのみ。アッと言う間に北沢峠に到着。下りは2時間4分。北沢峠に着くと、すぐにバスが発車するということで、12:52発のバスに乗車。13:36に仙流荘に到着。仙流荘のお風呂(500円)に入り、汗を流す。市野瀬の入野谷(仙流荘からは車で5分ちょっと)のお風呂もオススメだが、仙流荘の方がだいぶ広い。入浴後は休憩室でくつろいだあと、帰宅。今回は天候にも恵まれ、撮影した写真はデジタル、銀塩あわせて200枚以上(笑)。久々に充実した休みデシタ。


2003年10月5日(日)

6:03 仙流荘発
6:51 北沢峠着
6:55 北沢峠発
7:58 大滝の頭
8:05 発
8:20 薮沢小屋
8:28 薮沢新道との合流点
8:38 発
8:43 馬の背ヒュッテ
8:55 発
9:32 仙丈小屋
9:45 発
10:03 仙丈ケ岳山頂
10:35 下山開始
11:14 小仙丈ケ岳
11:27 発
11:53 大滝の頭
12:04 四合目
12:12 三合目
12:22 二合目
12:31 一合目
12:39 北沢峠
12:52 発
13:36 仙流荘着

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