ドイツ・オーストリア史映画
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神聖ローマ、運命の日
オスマン帝国の進撃
"The Day of the Siege-September Eleven 1683"

2012年/イタリア・ポーランド
アグレシュワナ・バンダ
マルティネッリ・フィルム・カンパニー
インターナショナル/RAI
カラー映画(114分)
スタッフ○監督:レンツォ=マルティネッリ○脚本:ヴァレリオ=マンフレディ/レンツォ=マルティネッリ○撮影:ファビオ=チャンケッティ○音楽:ロベルト=カッチャパーリア○製作:アレッサンドロ=レオーネ/レンツォ=マルティネッリ
キャストF=マーリー=エイブラハム(マルコ・ダヴィアーノ)、エンリコ=ロー=ヴェルソ(カラ・ムスタファ)、イエジー=スコルモフスキ(ヤン3世ソビエツキ)、アリツィア=バフレダ(エレオノーレ)、ヨルゴ=ヴォヤギス(アブール)、ピョートル=アダムチク(レオポルド1世)ほか
ストーリー1683年、オスマン帝国の大宰相カラ・ムスタファは大軍を率いて神聖ローマ帝国の首都ウィーン攻撃に向かった。そのムスタファにかつて命を救われたことがあるヴェネツィアの修道士マルコはオスマン軍が迫るウィーンへ赴き、皇帝レオポルドに危機を伝え、ポーランド王ヤン・ソビエツキに援軍を求めるよう進言する。やがてオスマン帝国軍が怒涛のように押し寄せ、ウィーンを包囲して激しく攻め立てる。陥落も時間の問題と思えたところへヤン・ソビエツキのポーランド軍が駆けつける。決戦を前にカラ・ムスタファはマルコに面会、互いの「神の意志」をかけてぶつかりあう。
解説1683年の第二次ウィーン包囲戦を描いた映画。当初はミニ・シリーズを想定していたが2時間内の映画にまとめたとのこと。イタリアとポーランドの合作で俳優もその両方が入り乱れているが当事者のオーストリア・トルコ両国の人はいっさい出演していないし世界配給のためにセリフはほぼすべて英語。原題は明白に「9.11」を重ね合わせたものだが、文明の衝突を強調してるみたいで気になる(内容的にはバランスをとってるが)。筆者は気付かなかったが日本でもささやかに劇場公開され、ソフト化もされている。
メディアDVD発売:エプコット


アマデウス
"Amadeus"

1984年/アメリカ
ソウル・ゼインツ・カンパニー
カラー映画(公開版158分、ディレクターズカット版180分)
スタッフ○監督:ミロス=フォアマン○原作・脚本:ピーター=シェーファー○撮影:ミロスラフ=オンドリチェク○音楽監修:ジョン=ストラウス○美術:カレル=サーニー○製作:ソウル=ゼインツ○製作総指揮:マイケル=ハウスマン/ベルティル=オルソン
キャストF=マーリー=エイブラハム(サリエリ)、トム=ハルス(モーツァルト)、ジェフリー=ジョーンズ(ヨゼフ2世)ほか
ストーリー自殺を図った元宮廷作曲家サリエリは精神病院で「自分がモーツァルトを殺した」と告白し始める。サリエリはヨゼフ2世に仕える作曲家として地位を得ていたが、天才モーツァルトと出会い、その才能を誰よりもよく理解しつつも「神はあの下品な男に才能を与え、私にはそれを理解するだけの力しか与えてくださらなかった」と激しく嫉妬する。彼はモーツァルトを抹殺することで神への復讐を果たそうとする。 
解説ピーター=シェーファーの同名戯曲の映画化。18世紀の雰囲気を色濃く残すチェコのプラハ市街(ちなみに監督の出身国である)でロケを行い、当時の劇場を使用するなど時代の雰囲気の再現にかなり成功した豪華巨編である。エイブラハムのサリエリ役も印象的だが、何と言ってもトム=ハルス演じる下品でおしゃべりでそれでいて天才のモーツァルトが本作の見物。各映画賞の主演男優賞は主役のサリエリにほとんど奪われてしまったが…
メディアDVD/BD発売:ワーナー・ホーム・ビデオ

會議は踊る
"Der Kongreß tanzt"

1931年/ドイツ
ウーファ・プロ
白黒映画(94分)
スタッフ○監督:エリック=シャレル○脚本:ノルベルト=ファルク○撮影:カール=ホフマン○音楽:ベルナー=R=ハイマン/フランツ=グローテ
キャストリリアン=ハーヴェイ(クリステル)、ビリ=フリッチュ(アレクサンドル、コレルスキー)、コンラート=ファイト(メッテルニヒ)ほか
ストーリーナポレオン失脚後のヨーロッパ秩序を決めるため、ヨーロッパ中の君主・要人がウィーンに集結。そんな中オーストリア首相メッテルニヒは会議を思い通りに進めるため策謀をめぐらし、とくにロシア皇帝アレクサンドル1世を色仕掛けでたぶらかそうと画策する。そのアレクサンドルはふとしたキッカケでウィーンの手袋屋の娘と恋に落ちてしまった。 
解説オペレッタ映画の最高傑作と言われる、白黒時代の音楽・恋愛映画の名作。名曲に乗せて語られるロシア皇帝とウィーン娘の軽やかな恋物語、色仕掛けのメッテルニヒと「影武者」を駆使するアレクサンドルの知恵比べなどなど、楽しい仕掛けに満ちた映画。歴史物としてもタレーランやウェリントンなど有名人が多々出てきて楽しめる。ラストにエルバ島からナポレオンが脱出する一幕も出てくる。
メディアDVD発売:IVC


プリンセス・シシー三部作

"Sissi"
"Sissi - Die junge Kaiserin"
"Sissi – Schicksalsjahre einer Kaiserin"
1955〜1957年/オーストリア
カラー映画
「プリンセス・シシー」102分
「若き皇后シシー」107分
「シシー・ある皇后の運命の歳月」109分
スタッフ○監督・脚本:エルンスト=マリシュカ○撮影:ブルーノ=モンディ○音楽:アントン=プロフェス○製作:カール=エーリッヒ/エルンスト=マリシュカ
キャストロミー=シュナイダー(エリーザベト)、カール=ハインツ=ベーム(フランツ=ヨーゼフ1世)、ウタ=フランツ(ヘレーネ)、マグダ=シュナイダー(ルドヴィカ)、グスタフ=クヌート(マクシミリアン)、シルマ=デギッシャー(ゾフィー)、ウォルター=レイヤー(アンドラーシ)ほか
ストーリー19世紀半ば、田舎で自由奔放に育った公爵令嬢エリーザベト(愛称シシー)は、本来姉が嫁入りするはずだったオーストリア皇帝フランツに見初められ、その皇后になってしまう。娘をもうけたシシーだったが、姑のゾフィーとの対立など宮中の息苦しさを逃れて実家に帰ったり、支配下のハンガリーへ出かけたりと奔放にふるまう。独立志向のハンガリー貴族たちや、領土問題で対立するイタリア人たちもシシーの美貌と魅力に引かれていくのだった。 
解説三部作構成(約300分)だが、これだけかけても彼女の若き日の話だけ。続きを作る気があったようにも見えるのだが…その後の悲劇的運命をそこはかとなく示唆しつつ、全体的に明るく楽しい「お姫様映画」に仕立てており、オーストリアでは今なお定番の人気作とか。元気いっぱいの皇后を演じたロミー・シュナイダーは愛称も「シシー」となり、一世一代の当たり役となって下の「ルードヴィヒ」でも同役を演じることになった。
メディアDVD発売:東宝(「エリザベート・ロミー・シュナイダーのプリンセス・シシー」のタイトル)


ルートヴィヒ

"Ludwig"

1972年/イタリア・フランス・西ドイツ
メガ・フィルム
ディータ・ボターリア・プロドゥクツィオーン
ディフィナ・フィルム=シネテル
カラー映画(完全版237分、短縮版184分)
スタッフ○監督:ルキノ=ヴィスコンティ○脚本:ルキノ=ヴィスコンティ/エンリコ=メディオーリ/スーゾ=チェッキ=ダミーコ○撮影:アルマンド=ナンヌッツィ○美術:マリオ=キアーリ/マリオ=シッシ○音楽:ロベルト=シューマン/リヒャルト=ワーグナー/ジャック=オッフェンバック○製作:ウーゴ=サンタルチア○製作総指揮:ロバート=ゴードン=エドワーズ
キャストヘルムート=バーガー(ルードヴィヒ2世)、トレバー=ハワード(ワグナー)、ロミー=シュナイダー(エリーザベト皇后)ほか
ストーリー19世紀後半、バイエルンの国王となったルードヴィヒ2世は芸術を深く愛し、作曲家ワグナーに傾倒して国費を浪費する。彼は従姉妹であるオーストリア皇后エリーザベトに熱い恋心を抱くが、エリーザベトは妹のゾフィーをルードヴィヒと結婚させようとする。エリーザベタやワグナーとの愛憎、プロイセンによるドイツ統一の進行で国を奪われる恐怖におびえるルードヴィヒは次第に精神を病み、やがて謎の死を遂げる。 
解説「狂王ルードヴィヒ」として知られるバイエルン国王の悲劇的な生涯を、関係者の証言をつづっていく形式で描く4時間・五部構成の大作(日本では当初「ルードウィヒ 神々の黄昏」のタイトルで短縮版が公開、ソフト化された)。本物の貴族出身のヴィスコンティ監督ならではのデカダンス豪華作品だが、その延々としたスローペースな長さにはいささか疲れるところも。ルードヴィヒを演じたヘルムート=バーガーはヴィスコンティの「愛人」だったことでも有名である。
メディアDVD発売:紀伊国屋書店

Bismarck
"ビスマルク"

1940年/ドイツ
トビス
白黒映画(118分)
スタッフ○監督:ウォルフガング=リーベンアイナー○脚本:ロルフ=ラウクナー/ウォルフガング=リーベンアイナー○撮影:ブルーノ=モンディ○音楽:ノルベルト=シュルツ
キャストパウル=ハルトマン(ビスマルク)、フリードリヒ=ケスラー(ウィルヘルム1世)、マリア=コッペンホーファー(アウグスタ皇妃)、ウェルナー=ヒンツ(フリードリヒ太子)、ルス=ヘルベルグ(ヴィクトリア太子妃)、ケーテ=ハーク(ビスマルク夫人)、リル=ダゴファー(ウージェニー皇后)、ウォルター=フランク(ナポレオン3世)、カール=シェーンベック(フランツ・ヨーゼフ帝)、ギュンター=ハダンク(モルトケ)ほか
ストーリー1862年、プロイセン国王ウィルヘルムは難局打開のためにビスマルクを首相に任命、ビスマルクは「鉄と血による問題解決」の演説を行い、モルトケらと共に富国強兵によるドイツ統一を画策する。しかし国内の自由主義者、フランスおよびオーストリアなど障害は数多く、太子フリードリヒも妃の母国イギリスの意のままに操られていたほか、ウィルヘルムも態度がふらつき続ける。ビルマルクは断固とした態度でデンマーク、オーストリア、そしてフランスを破り、ついにドイツ帝国建国を実現する。
解説ナチス・ドイツの全盛期ともいえる時期に製作されたビスマルク伝記映画。当然ナチスのプロパガンダの狙いはあるのだが、まだ余裕のある段階のせいか映画自体は政治家及び家庭人としてのビスマルクをそつなくまとめたもので思いのほかナチス臭くはない。ただイギリスが「裏の策謀者」と描かれる点や、ビスマルク暗殺未遂事件の実行者をユダヤ人とするあたりにだけナチスっぽさはある。またフランス降伏直後のせいか普仏戦争の描写はかなり簡単に済まされ、ヴェルサイユ宮殿での皇帝即位式でエンディングになっている。
メディア日本では未公開?ソフト化もされていない。

ブリキの太鼓
"Die Blechtrommel"

1979年/西ドイツ・フランス
フランツ・ザイツ・フィルム
ビオスコープ・フィルム
アルテミス・フィルム
アルゴス・フィルムほか
カラー映画(142分、DC版162分)
スタッフ○監督:フォルカー=シュレンドルフ○脚本:ジャン=クロード=カリエール/フォルカー=シュレンドルフ/フランツ=ザイツ/ギュンター=グラス○撮影:イゴール=ルター○美術:ニコス=ペラキス○音楽:モーリス=ジャール○原作:ギュンター=グラス○製作:フランツ=ザイツ○製作総指揮:エベルハルト=ユンケルスドルフ
キャストダーヴィット=ベネント(オスカル)、マリオ=アドルフ(アルフレート)、アンゲラ=ヴィンクラー(アグネス)、ダニエル=オルブリフスキ(ヤン)ほか
ストーリーところはドイツとポーランドが混在する町ダンチヒ。父と母、そして母の従兄弟の三角関係の中で生まれてきたオスカルは大人の醜さに幻滅し、自ら成長を止める。その際に叫び声でガラスを割ってしまう能力も身に付けた。やがてナチスが台頭し、ダンチヒはドイツ領として激動の中へ巻き込まれていった。オスカルはお気に入りのブリキの太鼓を叩きながら大人達の醜い現実を見つめていく。 
解説歴史映画と言うよりはファンタジー的寓話映画というべきか。3歳で成長を止め特殊能力を持ってしまう少年というSFみたいな設定からダンチヒという町の現代史を綴っていく。何と言っても強烈なのはオスカル役の少年の名演(当時12歳だった)!カンヌ映画祭グランプリを受賞。
メディアDVD発売:角川書店

サウンド・オブ・ミュージック
"The Soun of Music"

1965年/アメリカ
20世紀フォックス
カラー映画(174分)
スタッフ○監督:ロバート=ワイズ○脚本:アーネスト=レーマン○撮影:テッド=マッコード○音楽:リチャード=ロジャース/オスカー=ハマースタイン二世/アーウィン=コスタル○原作:ハワード=リンゼイ/ラッセル=クローズ○製作:ロバート=ワイズ/ソウル=チャプリン
キャストジュリー=アンドリュース(マリア)、クリストファー=プラマー(トラップ)、エリノア=パーカー(エルザ)、リチャ^ド=ヘイドン(マックス)、ペギー=ウッド(修道院長)ほか
ストーリーナチスの勢力が拡大しつつある1930年代後半のオーストリア。歌好きの修道女マリアはトラップ大佐の子供たちの家庭教師をつとめることになるが、軍人らしく厳格なトラップ大佐は子供たちを軍隊調に教育し音楽も厳禁していた。マリアは歌を通して子供たちと心を通わせ、やがてトラップ大佐の心も溶かしてついには結婚に至る。しかしオーストリアはナチス・ドイツに併合されてしまい、ナチスへの協力を求められたトラップ大佐は家族と共に亡命を図る。
解説舞台原作のミュージカル映画の名作で「ドレミの歌」「エーデルワイス」などこの作品から生まれた定番の歌も多い。一応トラップ一家の史実をベースにはしているが、ミュージカル仕立てということで当然脚色はかなりある。旧西ドイツでも同テーマの「菩提樹」という映画が製作されている。
メディアDVD・BD発売:20世紀フォックス

ワルキューレ
"Valkyrie"

2008年/アメリカ
ユナイテッド・アーティスツ
カラー映画(120分)
スタッフ○監督:ブライアン=シンガー○脚本:クリストファー=マッカリー/ネイサン=アレクサンダー○撮影:ニュートン=トーマス=シーゲル○音楽:ジョン=オットマン○製作:ブライアン=シンガー/クリストファー=マッカリー/ギルバート=アドラー○製作総指揮:クリス=リー/ケン=カミンス/ダニエル=M=シャイダー/ドワイト=C=シェアー/マーク=シャピロ 
キャストトム=クルーズ(シュタウフェンベルク)、ケネス=ブラナー(トレスコウ)、ビル=ナイ(オルブリヒト)、ハーベイ=フリードマン(ゲッペルス)、デビッド=バンバー(ヒトラー)ほか
ストーリー第二次大戦のさなか、ドイツ軍人のシュタウフェンベルク大佐はナチスの横暴を憎み、祖国ドイツの滅亡を憂えていた。北アフリカで片目片腕を失う重傷を負って帰国した彼は、ひそかに政治家・軍人らで進められていたヒトラー暗殺計画に参加し、その実行の中心を担う。1944年7月20日、ヒトラーを爆殺し、クーデターで一挙に政権を奪取する「ワルキューレ計画」が実行されるが… 
解説実際に成功寸前までいった有名なヒトラー暗殺計画の史実の映画化。映画としてはむやみに美化や感情移入は避けて史実を堅実に映像化しているが、そのぶんトム=クルーズが浮いている、という気もする。このテーマをハリウッドが映画化することにドイツ側が反発してちょっと騒ぎになったこともあった(ドイツ本国でも映像化はされている)
メディアDVD発売:ポニーキャニオン

ヒトラーの贋札
"Die Falscher"

2007年/ドイツ・オーストリア
カラー映画(96分)
スタッフ○監督・脚本:シュテファン=ルツォヴィツキー○撮影:ベネディクト=ノイエンフェルス○美術:イジドール=ヴィマー○音楽:マウリス=ルーランド○原作:アドルフ=ブルガー○製作: ヨーゼフ=アイヒホルツァー/ニーナ=ボールマン/バベッテ=シュレーダー 
キャストカール=マルコヴィックス(サロモン)、アウグスト=ディール(ブルガー)、デーフィト=シュトリーゾフ(ヘルツォーク少佐)ほか
ストーリー第二次大戦下、偽札と証明書偽造の名人のユダヤ人・サロモンは逮捕され、強制収容所送りになる。ところが彼はその偽造の腕を買われ、ナチスによる偽札偽造・イギリス経済撹乱作戦「ベルンハルト作戦」の現場指揮をとらされることになる。ユダヤ人技術者たちを集めたチームはイギリス中央銀行さえもだますほどの精巧な偽札を作ることに成功するが、ナチスへの協力を拒否してサボタージュする技術者も現れる。自身の偽札技術を誇るサロモンも疑問を感じ始め… 
解説実際に行われたナチスによる偽札作戦をフィクションをとりまぜて描いた作品で、劇中に登場する実在人物ブルガーの証言をもとにストーリーが作られている。米アカデミー外国語映画賞を受賞。
メディアDVD発売:東宝

シンドラーのリスト
"Schindler's List"

1993年/アメリカ
アンブリン・エンターテインメント
白黒(一部カラー)映画(195分)
スタッフ○監督:スティーブン=スピルバーグ〇脚本:スティーブン=サイリアン○撮影:ヤヌス=カミンスキー○音楽:ジョン=ウィリアムズ○製作: キャスリーン=ケネディ 
キャストリーアム=ニーソン(シンドラー)、ベン=キングズレー(シュターン)、レイフ=ファインズ(ゲート)、キャロライン=グッドール(エミリエ)ほか
ストーリーナチス・ドイツがポーランドを占領、ユダヤ人たちをクラクフの町のゲットーに強制的に収容する。ナチス党員でもあるドイツ人実業家オスカー・シンドラーはこのユダヤ人たちを「安い労働力」と考えてナチス将校に接近、ユダヤ人たちを自分の工場で働かせ始める。だがユダヤ人たちを次々と殺戮してゆくナチス軍人たちの姿を見ているうちにシンドラーはユダヤ人たちを救出するための「リスト」の作成を始める。 
解説ユダヤ系でもあるスピルバーグが手掛けた、ホロコーストをテーマにした大作。実話をベースに脚色された映画だが、主人公が初めから正義漢というわけではなく、最初は単なる金儲け目的のプレイボーイ事業家というところがポイント。当時の雰囲気をリアルに再現するためほぼ全編白黒で撮影され、それまで評論家受けしにくかったスピルバーグについにアカデミー作品・監督賞をもたらした。
メディアDVD/BD発売:ジュネオン・ユニバーサル

ュールンベルグ裁判
"The Judgement at Nuremberg"

1961年/アメリカ
ユナイテッド・アーティスツ
白黒映画(186分)
スタッフ○製作・監督:スタンリー=クレイマー○脚本:アビー=マン/スタンリー=クレイマー○撮影:アーネスト=ラズロ○音楽:アーネスト=ゴールド
キャストスペンサー=トレイシー(ダン・ヘイウッド)、バート=ランカスター(エルネスト・ヤニング)、マクシミリアン=シェル(ロルフェ)、マレーネ=ディートリッヒ(ベルトホルト夫人)、リチャード=ウィドマーク(ローソン)ほか
ストーリー1948年、ナチス戦犯を裁くニュルンベルク裁判は続いていた。アメリカからやってきた老判事ヘイウッドが担当するのはユダヤ人迫害や障害者の断種に司法官の立場から協力したとして起訴されたドイツ人判事たち。中でも最大の大物はワイマール憲法の策定にも参加した世界的に著名な進歩的法律家でナチス政権で法務大臣を務めたヤニングだった。本当に彼らに罪があるのか、戦勝国に彼らを一方的に裁く権利があるのか、ドイツ人弁護人ロルフェとアメリカ人検事ローソンが激しい攻防を繰り広げる。
解説原作は戯曲でTVドラマや舞台にもなっている。この映画版は大スターを取り揃え、3時間の長丁場が気にもならない見事なシナリオ、ベテラン・クレイマー監督の冴えた演出もあって「裁判映画」の傑作となった。実話ではなくあくまでフィクションの裁判なのだが、ベースとなった史実はあり、またフィクション仕立てにしたことで「戦争責任を裁く」ことの難しさをうまく提示した映画となった。若い弁護人役を熱演したマクシミリアン=シェルがアカデミー主演男優賞を受賞している。
メディアDVD発売:20世紀フォックス・ホームエンタテインメント

ハロー アインシュタイン
"Einstain"

1985年/フランス・ハンガリー
テレシップ
アンドレ・リビクフィルム
ビデオフィルム
テレビドラマ(205分)
スタッフ〇演出:ラザール=イグレシス○脚本:ベアトリス=ルビンシュタイン/ジャン=フランソア=グリブラン〇音楽:ウラディミール=コスマ〇プロデューサー:ロラン=グリッティ
キャストロナルド=ピックス(アルベルト・アインシュタイン)、マリー=デュボワ(エルザ)、ミカエラ=エストラ(ミレヴァ)、アニー=ロマン(マリー・キュリー)、ジャック=ブルネ(ロマン・ロラン)、ダニエル=プランシュレル(オッペンハイマー)、フレッド=ペルソンヌ(ニールス・ボーア)、ジェラール=ブール(ルーズベルト)ほか
ストーリー1945年8月、広島への原爆投下を知ったアインシュタインは自身の責任を感じつつ、半生を回想してゆく。知恵遅れ気味だった幼年時代、数学と科学に興味を抱いた少年時代、数学と物理学だけに特化した才能のために大学の職が得られずスイスの特許局に務めた青年時代。やがて彼は時間と空間の概念をくつがえす「相対性理論」を発表、世界的な物理学者となる。やがてドイツではナチスが台頭、ユダヤ人であるアインシュタインはアメリカへ亡命する。ナチスに原爆を開発されては危険だとしてルーズベルトに原爆開発を進言してしまったことを深く後悔したアインシュタインは核兵器廃絶を訴えるようになる。
解説フランス・ハンガリー合作で製作されたテレビ用映画。アインシュタインの生涯を科学者たちや当時の有名人たちをちりばめつつ、家族関係も描きながらまとめている。日本ではテレビ放映され(145分の短縮版)、石坂浩二がアインシュタインの吹替を担当、手塚治虫が解説役で出演していた。
メディア日本ではソフト化されていない。



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