西洋史その他映画
地域区分が困難な作品をこちらにまとめてます。
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イントレランス
"Intolerance"

1916年/アメリカ
ファイン・アーツ
白黒無声映画
(オリジナル版210分)

スタッフ○製作・監督・脚本:D=W=グリフィス○撮影:G=W=ビッツァー
キャストリリアン=ギッシュほか
ストーリー人間の不寛容(イントレランス)が生み出す悲劇を、「古代バビロンの陥落」「キリストの受難」「聖バルテルミの虐殺」「現代のストライキ」の四つの時代の物語を交代交代で並べながら語ってゆく。
解説映画史上に残る「歴史的」一本。当時としては異例の3時間を超える超大作、しかも四つの時代の物語をかわるがわる語ってゆくという斬新な構成、その後の映画に数々の影響を残した演出・撮影技法などなど売り文句を挙げればきりがないが、今見ても圧倒されるのは「バビロン編」における空前の巨大セットと大量のエキストラ。まさしく、湯水のようにカネを使う歴史スペクタクル映画の元祖である。
メディアDVD発売:IVC(162分バージョン)

クルセイダーズ
"Crociati"

2001年/イタリア・ドイツ
ルックス
カラーTVドラマ(201分)
スタッフ○監督:ドミニク=オッサン=ジラード○脚本:アンドリュー=ポルポラティ○撮影:フェデリコ=マシェロ○音楽:ハラルド=クローザー/トーマス=ウェンカー○製作:アレッサンドロ=ヤヒア
キャストアレッサンドロ=ガスマン(ピーター)、テューレ=リーフェンシュテイン(アンドルー)、ヨハネス=ブランドラップ(リチャード)ほか
ストーリー時は11世紀。イスラム教徒とキリスト教徒の間に生まれた青年ピーターは一緒に育ったアンドルー、領主の息子リチャードと共に十字軍に参加してエルサレムを目指す。しかし十字軍の実態は宗教的な動機とはかけ離れた略奪行為が平然と行われている始末。三人はそれぞれの思いを胸に聖地を目指していく。 
解説TV用映画でオリジナルは3時間超の大作。モロッコで行われた大ロケーションで撮影されたエルサレム攻防戦は確かに見もの。近年の十字軍観や当時のイスラム文化の圧倒的な高さを描き込むなど新しさもあるにはあるが(ややイスラム教徒に気を使いすぎている節もあるが…)、いかんせん主軸のドラマがあまりにも行き当たりバッタリでいい加減(僕が見たのが2時間ちょっとのカット版だから、ではあるまい)。登場人物たちの行動も一貫性というものが感じられずまさに大金をかけた駄作になってしまった。
メディアDVD発売:バンド

キングダム・オブ・ヘブン
"Kingdom of Heaven"

2005年/アメリカ
スコット・フリー・プロダクション
インサイド・トラック
スタジオ・バベルズバーグ
カラー映画(145分、DC版194分)
スタッフ○監督:リドリー=スコット○脚本:ウィリアム=モナハン○撮影:ジョン=マシソン○美術:アーサー=マックス○音楽:ハリー=グレッグソン=ウィリアムズ○製作総指揮:テリー=ニードハム/リサ=エルジー/ブランコ=ラスティグ
キャストオーランド=ブルーム(バリアン)、エヴァ=グリーン(シビラ)、ジェレミー=アイアンズ(ティベリアス)、リーアム=ニーソン(ゴッドフリー)、エドワード=ノートン(ボードワン4世)、ハッサン=マスード(サラディン)ほか
ストーリー12世紀の末、フランスの鍛冶屋バリアンは父と名乗る騎士に誘われて十字軍の支配するエルサレム王国へ向かう。国王ボードワン4世はイスラムの英雄サラディンと和平を維持していたが、ボードワンの死後十字軍の強硬派が和平を破り、サラディンの大軍がエルサレムに迫る。バリアンは市民を指揮してエルサレムの防衛にあたり、サラディンと交渉する。 
解説サラディンのエルサレム攻撃を一定程度防ぎ、交渉でエルサレムを明け渡し市民の解放を勝ち得たイベリン領主バリアンの史実を下敷きに大幅なフィクションを加えて映画化。十字軍の侵略性を強調、サラディンらイスラム指導者をカッコ良く描き、両教徒の共存・和平を訴えようとするシナリオは昨今の情勢の反映でもある。それはいいんだけど、ちと主人公の行動に無理があるような。実在の男女を無理やりくっつけてロマンスに仕立てるのはハリウッド歴史映画のお約束か。ラストにリチャード獅子心王が「特別出演」。
メディアDVD/BD発売:20世紀フォックス・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

マルコ・ポーロ
東方見聞録
"Marco Polo"

2007年/アメリカ
RHIエンターテインメント
カラーTVドラマ(174分)
スタッフ○監督:ケヴィン=コナー○脚本:ロン=ハッチンソン○撮影:トーマス=バースティン○音楽:ケン=ソーン
キャストイアン=サマーホルダー(マルコ=ポーロ)、ブライアン=デネヒー(フビライ)、デジレ=シアハーン(テムルン/ケンサイ)ほか
ストーリー13世紀の末、戦争の捕虜となったヴェネチアの商人マルコは、同獄の作家ルスティケロに請われるままに、誰も信じてくれない自身の東洋での数奇な冒険を語り始める。少年の日、父とおじに連れられてシルクロードを超え中国に入ったマルコは、皇帝フビライ=ハンに気に入られてその側近となった。マルコは中国の進んだ文物に驚かされつつ、宮中の陰謀や地方の反乱の処理で活躍していく。 
解説前後編3時間の大型ドラマで、大規模な中国ロケも敢行している。いわゆる「東方見聞録」に従ってマルコがフビライに仕えて活躍した設定で描かれ、史実的な考証はあまりしていない。またフビライ役がバリバリの白人なのもどうかと…日本人としては「ジパング」の話題が出てこないか気になるところだが、日本に行った使者が殺されて首だけ戻ってくるシーンがあり遠征が失敗した情報が伝えられるだけで特に言及はされない。
メディアDVD発売:日活

1492 コロンブス
"1492:Conquest of Paradise"

1992年/アメリカ
パーシー・メイン
レジェンド・プロ
カラー映画(150分)
スタッフ○監督:リドリー=スコット○脚本:ロザリン=ボッシュ○撮影:エイドリアン=ビドル○音楽:ヴァンゲリス○製作:リドリー=スコット/アラン=ゴールドマン○製作総指揮:ミミ=ポーク=ソテラ/イエン=スミス
キャストジェラール=ドパルデュー(コロンブス)、シガニー=ウィーバー(イザベル女王)ほか
ストーリー1492年、地球の球体説を信じる冒険家コロンブスは、大西洋を越えてインドへ到達しようと未知の海へ乗り出す。やがて船はサンサルバドル島に到達、コロンブス達はここに砦を築き新世界の開拓を始める。しかし人々の野望や欲望の前にコロンブスの理想は崩れ去っていく。やがてそこがインドではなく未知の大陸であることが知られ「アメリカ」と命名されるがコロンブスは世間から忘れ去られてしまった。 
解説「エイリアン」や「ブレードランナー」などSFで有名なリドリー=スコットがコロンブスのアメリカ到達500周年記念で作った一本。例によってスタイリッシュな映像だが、いささかコロンブスがカッコ良く描かれ過ぎかも。だが彼を歴史のパイオニアとして描く姿勢は一貫している。インディオ側のさりげない主張も垣間見られる。
メディアDVD発売:松竹ホームビデオ

タイタニック
"Titanic"

1997年/アメリカ
ライトストーム・エンターテインメント
カラー映画(194分)
スタッフ○監督・脚本:ジェームズ=キャメロン○撮影:ラッセル=カーペンター○音楽:ジェームズ=ホーナー○主題歌:セリーヌ=ディオン○製作:ジェームズ=キャメロン/ジョン=ランドー○製作総指揮:レイ=サンキーニ
キャストレオナルド=ディカプリオ(ジャック)、ケイト=ウィンスレット(ローズ)、ビリー=ゼイン(キャル)ほか
ストーリー処女航海で沈没した豪華客船「タイタニック」の海底探査で裸婦のスケッチが発見された。その絵のモデルだと名乗り出た101歳の老婆ローズが、「タイタニック」を舞台に展開された哀しい恋と壮絶な沈没のドラマを語り始める。 
解説何度か映画の素材になってきたタイタニックの沈没を、ロミオとジュリエット風味の恋愛ドラマをからめて「決定版」的に製作した超大作。世界中で空前の大ヒット記録を打ち立て、アカデミー賞でも作品賞はじめ「ベン・ハー」と並ぶオスカーを受賞した。巨大なセットやCGを駆使した見せ物的沈没スペクタクルと存外陳腐な恋愛ドラマの組み合わせなのだが、そのバランスがよかったからヒットしたのか。
メディアDVD/BD発売:20世紀フォックス・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

ミュンヘン
"Munich"

2005年/アメリカ
アンブリン・エンターテインメント
ケネディ・マーシャル・カンパニー
カラー映画(164分)
スタッフ○監督:スティーブン=スピルバーグ○脚本:トニー=シュクナー/エリック=ロス○撮影:ヤヌス=カミンスキー○美術:リック=カーター○音楽:ジョン=ウィリアムズ○原作:ジョージ=ジョナス
キャストエリック=バナ(アヴナー)、ダニエル=クレイグ(スティーブ)ほか
ストーリー1972年、西ドイツ・ミュンヘンで開かれていたオリンピックの選手村でパレスチナ解放ゲリラ「黒い九月」によるイスラエル選手団襲撃テロが発生した。イスラエル政府は報復作戦の実行を決断、イスラエル諜報組織による「黒い九月」の幹部暗殺作戦がヨーロッパ各地で展開される。だが作戦実行者のアヴナーは自身の行為が果たして「正義」なのか疑問を覚えてゆく。
解説当然一部フィクションは混ぜるが大筋で史実通りに描いたスピルバーグの社会派問題作。ユダヤ系のスピルバーグがこのテーマをどう描くか注目されたが、「911」テロ後の「報復の連鎖」に対する強い嫌悪を打ちだし、バランスをとりつつもともすればアラブ寄りにもとれる内容にイスラエル関係者から批判も起こったほど。ラストの「生と死のコントラスト」は少々やりすぎという気もしたが。
メディアDVD発売:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン


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