東南アジア史映画
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○「キング・ナレスワン」DVD邦題「THE KING」2007・タイ
◇スタッフ
○監督:チャートリーチャルーム=ユコーン
◇キャスト
ワンチャナ=サワッディー(ナレスワン青年期))、プラッチャナー=サナンワッタナーノン(ナレスワン少年期)、ノパチャイ=チャイヤナーム(ブンティン青年期)、ジラユ=ラオーンマニー(ブンティン少年期)、タックソーン=パックスックジャルーン(マニーチャン成人期)、スチャダー=チェックリー(マニーチャン少女期)、ソーラポン=チャートリー(和尚)、ソンポブ=ベンチャヌクル(ブレーンノーン)、山田長政(矢野かずき)ほか
◇ストーリー
時は16世紀。隣国ビルマのホンサワディー王国はアユタヤを攻略し、シャムを征服した。シャムの小国ピッサヌロークの王子ナレスワンは人質としてホンサワディーの寺に入り、少年僧となる。ブンティンやマニーチャンらの友人を得て、和尚や英雄王ブレーンノーンに感化されて成長したナレスワンは、ブレーンノーン死去後に独立戦争を起こす。
◇うんちく
タイ・アユタヤ朝の創始者ナレスワンの生涯を描く3部構成の超大作で、同じ監督が製作した前作「スリヨータイ」の直接の続編ともなっている。3部構成のうち先に公開された少年時代と青年時代を描く2部作、合計5時間超がまず公開され、日本でもソフト化されているが第3部は諸般の事情でまだ見られない。タイ映画史上最高額を投じCGも駆使したた大スペクタクル戦闘シーンは凄まじい迫力で、どこの国でもおなじみの戦国ドラマが楽しめる一作。国王は神聖不可侵というお国柄もあり監督も王族出身者で、内容的にもいかにも「偉大な王」を称える内容となっている。ところでナレスワン軍に山田長政率いるサムライ部隊がチラッと登場しているが、半世紀ほど時代が違うはず。もっとも長政自体が史実性が怪しいので目くじら立てることはあるまい。
○「勇者の道」タイ
◇スタッフ
調査中
◇キャスト
調査中
◇うんちく
以前NHK教育のアジア映画紹介番組で見た一本。タイ族そのものではなく、タイの山奥にいる山岳民族を描いている。時代は16世紀、因習に満ちたある部族の村に一人の「勇者」が現れ、村の権力を握っていく。そしていにしえの勇者がそうしたように軍勢を率いて近隣の征服へと乗り出していく。鉄砲が登場するラストシーンは黒澤明監督の「影武者」へのオマージュが見られる(監督自身が認めている)。タイ製時代劇というなかなか観られない一本だが、歴史における「英雄」とは何かを考えさせる重いテーマを持った作品である。
○「王様と私」1956・アメリカ
◇スタッフ
○監督:ウォルター=ラング
◇キャスト
ユル=ブリンナー(シャム王)、デボラ=カー(アンナ=レオノーウェンズ)ほか
◇ストーリー
1862年、イギリス人のアンナ=レオノーウェンズは皇太子の家庭教師としてシャム(現タイ)の国王に招かれる。はじめは文化の違いなどからトラブルも起きるが、次第に国王とアンナはお互いに惹かれあうようになっていく。
◇うんちく
アンナ=レオノーウェンズの実録を下敷きにした舞台ミュージカルをそのまま映画にしたような映画。舞台でも王様役だったユル=ブリンナーが頑固ながら愛嬌のあるシャム王役を演じ、アカデミー主演男優賞を受賞、一代の当たり役となった。ミュージカルなので劇中やたらに歌が入るが、中でも二人が踊るシーンでの“Shall we dance?”は余りにも有名。もっともシャム(タイ)では依然として上映禁止となっているそうな。
○「アンナと王様」1999・アメリカ
◇スタッフ
○監督:アンディ=テナント
◇キャスト
ジョディ=フォスター(アンナ=レオノーウェンズ)、チョウ=ユンファ(モンクット王=ラーマ4世)ほか
◇ストーリー
1862年、イギリス人のアンナ=レオノーウェンズは皇太子の家庭教師としてシャム(現タイ)の国王に招かれる。はじめは文化の違いなどからトラブルも起きるが、次第に国王とアンナはお互いに惹かれあうようになっていく。おりしもシャムの周辺にはイギリス、フランスの帝国主義の脅威が迫っており、国内にも不穏な動きが…
◇うんちく
「アンナとシャム王」「王様と私」と同じモチーフの三度目の映画化。マレーシアにシャム王宮の大セットを建設し(タイでは断られた。上映も禁止)、ハリウッド製時代劇らしい大型映画となっている。主演二人の演技も見もので、特に香港の大スター、チョウ=ユンファの王様はこれまでにない「名君」の雰囲気を漂わせる名演だ。ストーリーも当時のシャムをめぐる情勢を描きこみ、アジア側への配慮をそれなりに感じさせる作りとなっている。まぁそれでも欧米が「文明化」したという印象を受けなくはないが…話の後半、盛り上がりに欠けるのが残念。長尺映画だけに。
○「ホセ・リサール」1998・フィリピン
◇スタッフ
○監督:マリルー=ディアス=アバヤ
◇キャスト
セサール=モンタノ(ホセ=リサール)、ハイメ=ファブレガス(ダビエル)、グロリア=ディアス(テオドラ)ほか
◇ストーリー
19世紀末、スペイン植民地下のフィリピンで富豪の家に生まれたホセ=リサールは植民地支配の実態を暴く小説を書いたために独立運動の精神的支柱とみなされ反逆罪で投獄された。ホセは世話係の少年や弁護役のスペイン軍人ダビエルに自らの半生を語っていく。
◇うんちく
フィリピンでは国民的英雄とされる作家ホセ=リサールの短くも波乱の生涯を描く、「フィリピン独立百周年記念」で製作された3時間の大作。時間軸が複雑に入り乱れる構成で、しかもホセの執筆した小説の内容も映像化されて織り込まれるためややわかりにくい印象もあるが、ラストにそれが見事に収斂して盛り上がっていく。ホセを決して人並みはずれた英雄としては描かず、等身大の悩める青年として描くところがポイント。それだけにラストは涙を誘ってやまない。
○「キリング・フィールド」1984・アメリカ
◇スタッフ
○監督:ローランド=ジョフィ
◇キャスト
サム=ウォーターストーン(シャンバーグ)、ハイン=S=ニョル(ディス・プラン)ほか
◇ストーリー
アメリカ人記者シャンバーグは内戦のカンボジアで通訳のディス・プランのガイドでアメリカ軍の横暴の取材を続けていた。やがてポル・ポト派(クメール・ルージュ)が勢力を拡大し、首都を制圧した。初めこれを解放者として迎えるプランだったが、クメール・ルージュは次第にその異様な実態を現していく。シャンバーグ達は脱出するが、プランは手違いでカンボジアに残されてしまった。その後プランがカンボジアで目撃したものは…
◇うんちく
カンボジア現代史の悲劇を、記者シャンバーグと通訳プランの実録を通して描く力作。タイでロケされており。迫力の戦闘シーンも含めそのリアリティはただ事ではない。なにせ登場人物は全て実在である。そのドキュメンタリー的な迫力ばかりでなく、スリルとサスペンスに満ちた演出も見事。プラン役を演じたニョル(この人自身もプランとそっくりな経験をしている)はこの作品の演技でアカデミー助演男優賞を獲得したが、数年前にニューヨークで強盗に逢い射殺されてしまった。
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