第一次世界大戦映画
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西部戦線異状なし
"All Quiet On The Western Front"
1930年/アメリカ
ユニバーサル映画
白黒映画(131分)
スタッフ○監督:ルイス=マイルストン○脚本:マックスウェル=アンダーソン/デル=アンドリュース/ジョージ=アボット○撮影:アーサー=エディソン○原作:エリッヒ=マリア=レマルク
キャストリュー=エアーズ(ポール)、ルイ=ウォルハイム(カチンスキー)ほか
ストーリー第一次世界大戦が始まり、ドイツの学校では教師が生徒達の愛国心を煽り、戦場へと駆り立てる。戦地に赴いた生徒達は次々と戦場の悲惨さを目の当たりにし、相次いで散っていく。疲れ切った主人公が休暇に学校へ帰ると、教師は相変わらず愛国心をあおり立てており、彼はその無責任さに憤る。戦場に戻った主人公は美しい蝶に手を伸ばした途端、敵兵に狙撃されてしまう。 
解説レマルクの同名小説を原作にした反戦映画の古典的名作。愛国心を煽り戦場へ教え子を駆り立てる教師の姿はどこにでもある光景だったようだ。また戦場の描写が物凄くリアルで迫力があり、戦場の悲惨さを納得させてくれる。しかしこれほどの反戦映画が作られたにも関わらず、第二次世界大戦は起こってしまったのであった。
メディアDVD/BD発売:ジュネオン・ユニバーサルより完全版、ファーストトレーディングより激安版。

大いなる幻影
"La Grande Illusion"
1937年/フランス
RAC
白黒映画(113分)
スタッフ○監督:ジャン=ルノワール○脚本:ジャン=ルノワール/シャルル=スパーク○撮影:クリスティアン=マトラ/クロード=ルノワール○音楽:ジョゼフ=コスマ
キャストジャン=ギャバン(マレシャル)、ピエール=フレネー(ボワルデュワ)、エリッヒ=フォン=シュトロハイム(ラウフェンシュタイン)ほか 
ストーリー第一次世界大戦の最中、イギリス・フランス・アメリカの兵士がドイツ軍の捕虜となる。そこで彼らの間に敵味方を越えた友情が芽生えるが、捕虜達は脱走する。 
解説戦争の最中の敵味方の友情を描く反戦映画の古典。なんとなく当時のヨーロッパに中世風の「騎士道精神」が濃厚にあったことがうかがえる一本。
メディアDVD/BD発売:IVC ファーストトレーディングより激安DVDも発売されている。

つばさ
"Wings"
1927年/アメリカ
パラマウント映画
白黒無声映画(138分)
スタッフ○監督:ウィリアム=A=ウェルマン○脚本:ジョン=モンク=ソーンダース○撮影:ハリー=ペリー
キャストクララ=ボウ(メアリー)、チャールズ=バディー=ロジャース(ジャック)、リチャード=アーレン(デビッド)、ジョビナ=ラルストン(シルビア)ほか 
ストーリー第一次世界大戦にアメリカが参戦、ジャックとデビッドら若者たちは飛行兵に志願、猛特訓を受けて戦場へと向かう。ジャックはシルビアに求愛するが彼女は実はデビッドの恋人で、一方ジャックに思いを寄せるおてんばのメアリーは看護兵としてヨーロッパへ。四人の男女の四角関係をからめつつ、第一次世界大戦の「空の戦い」を描いてゆく。 
解説第一回米アカデミー賞受賞の無声映画。当時の飛行ブームに乗って陸軍の協力を得て製作したまさに超大作で、迫力の空戦シーンなど今見ても驚かされる映像が目白押し。ストーリー自体は他愛がないという気もするが、単純な戦争礼賛映画にはならなかったのは製作時期が背景にあるかも。
メディアDVD発売:ファーストトレーディング(日本語吹き替え版も発売)

レッド・バロン
"Der rote Baron"
2008年/ドイツ
ニアマ・フィルム
カラー映画(129分)
スタッフ○監督・脚本:ニコライ=ミューラーショーン○撮影:クラウス=マーケル○音楽:ディルク=
ライヒャルト/シュテファン=ハンゼン○製作:ニコライ=ミューラーショーン/ダン=マーク/トーマス=ライザー
キャストマティアス=シュヴァイクヘーファー(マンフレート・リヒトホーフェン)、レナ=ヘディ(ケイト)、ジョゼフ=ファインズ(ブラウン)、フォルカー=ブルッヒ(ロタール)、テイル=シュヴァイガー(フォス)、ジョゼフ=ヴィンクラー(ヒンデンブルグ)、ラディスラフ=フレジ(ウィルヘルム2世)ほか 
ストーリードイツの男爵であるマンフリート・フォン・リヒトホーフェンは自機を真っ赤に染めあげて空戦で活躍、「レッド・バロン」の異名で名を馳せる撃墜王となった。皇帝や軍から戦意高揚のための英雄に祭り上げられる彼だったが、相次ぐ戦いの中で仲間を次々と失い、自らも重傷を負って一時は地上任務にまわされる。恋人となった看護師ケイトから戦場の実態を思い知らされたマンフリートは安穏よりも戦場へと自らを駆りたてる。 
解説実在の撃墜王を主人公にしたドイツ映画(過去にアメリカで同じネタで映画化されている)。CGを駆使したリアルな空戦シーンが見もので、複葉機がワラワラと乱舞する映像はこれまでになかった迫力ではあるが、ゲーム映像を見せられてるような感覚も。
メディアDVD/BD発売:ハピネット

武器よさらば
"A Farewell To Arms"
1957年/アメリカ
20世紀フォックス
カラー映画(153分)
スタッフ○監督:チャールズ=ヴィダー○脚本:ベン=ヘクト○撮影:ピエロ=ポルタルーピ/オズワルド=モリス○美術:アルフレッド=ジュネ○音楽:マリオ=ナシンベーネ○原作:アーネスト=ヘミングウェイ○製作:デヴィッド=O=セルズニック
キャストロック=ハドソン(ヘンリー)、ジェニファー=ジョーンズ(キャサリン)、ビットリオ=デ=シーカ(リナルディ)ほか
ストーリー第一次世界大戦中のイタリア・オーストリア国境の雪の山岳地帯では一進一退の攻防が続き、衛生兵として戦争に参加したヘンリーは負傷、入院した病院でイギリス人看護婦キャサリンとの恋に身を焦がす。やがてキャサリンは妊娠、ヘンリーは戦場へ戻されるが、敗走の混乱の中で戦争の実態に絶望したヘンリーは脱走し、キャサリンと共にスイスへと逃亡する。つかの間の幸せを噛み締める二人だったが… 
解説ヘミングウェイが自身の体験を重ね合わせて執筆した代表作の、「戦場よさらば」に続く二度目の映画化。メインはラブロマンスだが、山岳地帯での悲惨な戦闘場面を見せるために大掛かりなロケーションも行われている。
メディアDVD発売:20世紀フォックス・ホーム・エンターテインメント・ジャパン

青島要塞爆撃命令
1963年/日本
東宝
カラー映画(99分)
スタッフ○監督:古澤憲吾○脚本:須崎勝弥○撮影:小泉福造○美術:北猛夫○音楽:松井八郎○特技監督:円谷英二○製作:田中友幸
キャスト加山雄三(国井中尉)、夏木陽介(二宮中尉)、佐藤允(真木中尉)、池部良(大杉中佐)、浜美枝(楊白麗)ほか 
ストーリー第一次世界大戦が勃発、日本はドイツが支配する山東半島の青島要塞攻略にとりかかる。ビスマルク砲台を擁して難攻不落の要塞を陥落させるため、創設されたばかりの飛行機部隊が出動する。しかし飛行機はたった二機だけ…
解説日本では非常に珍しい第一次世界大戦もの。しかも戦闘機黎明期を描くヒコーキ映画としても貴重だ。「無責任シリーズ」の古澤監督が加山・佐藤・夏木のトリオで撮ってる時点であまりまっとうな戦争映画にはならず、「ナバロンの要塞」に「007」をくっつけたようなスパイアクション映画となった。「勝ち戦」のせいか珍しく陽性の日本戦争映画である。
メディアDVD発売:東宝

誓い
"Gallipoli"
1981年/オーストラリア
R&Rフィルムズ
カラー映画(111分)
スタッフ○監督・原案:ピーター=ウェアー○脚本:デビッド=ウィリアムソン○撮影:ラッセル=ボイド○製作:ロバート=スティグウッド/パトリシア=ロヴェル○製作総指揮:フランシス=オブライエン
キャストメル=ギブソン(フランク)、マーク=リー(アーチー)、ビル=ハンター(バートン)、ティム=マッケンジー(バーニー)、ロバート=グラブ(ビリー)、デビッド=アーギュ(スノーウィー)ほか 
ストーリー1915年、大英帝国の一部であるオーストラリアでも軍隊が組織され、トルコ首都への侵攻作戦参加が決まった。オーストラリア西部の田舎に住むアーチーやフランクら若者たちは冒険心にかられて年齢詐称までして入隊、エジプトでピラミッドを眺めながら楽しく訓練に明け暮れる。しかし実際の戦場は凄惨な状況で、無謀な作戦により若者たちは次々と命を落としてゆく。
解説原題にあるように、オーストラリア軍にとって重要な意味を持つ「ガリポリの戦い」をテーマにしたもの(邦題は興行側も苦労したんだろうけど意味不明)。「マッドマックス」1作目でスターとなった直後のメル=ギブソンが初々しく、映画の大半は無邪気な若者たちの珍道中を描くのだが、終盤一気に戦争の現実がドライに描かれ、まさに命の断絶そのままに唐突に終わるのが印象的。
メディアDVD発売:パラマウント・ホームエンタテインメント・ジャパン

"Çanakkale 1915"
"チャナッカレ・1915"(日本未公開)
2012年/トルコ
フィダ・ギルム
カラー映画(127分)
スタッフ○監督:イェシム=セズギン○脚本:トゥルグート=オザクマン○撮影:アラシュ=デミライ/ムハレム=ドゥクール○美術:ムスラ=セティンカナト○音楽:シャン=アティラ○製作:ムラト=アクディレク/シェルカン=バルバル
キャストバラン=アクブルト(ヴェリ)、バリス=シャクマク(ヤルバイ・フサイン・アブニ)、ブレント=アルキス(ビンバシ・メフメト・サブリ)、セリル=ナルカシャン(ヤルバイ・サフィック)、アムレ=オズシャン(アステグメン・ムハレム)、エルサン=ドゥル(メフメト・アリ)、イルケル=キズマズ(ムスタファ・ケマル)ほか 
ストーリー1915年、トルコ首都イスタンブール攻略を狙ってイギリス海軍がダーダネルス海峡に侵入。召集を受けた若者たちは沿岸の陣地からイギリス軍艦に砲撃を浴びせ、さらに上陸してきたイギリス軍を防いで激しい戦いを繰り広げる。現地にいたムスタファ・ケマル大佐はイギリス軍の上陸地点を見抜き、行動を開始する。
解説上記の「ガリポリ(ゲルボル)の戦い」をトルコ側から描いた一本。CG時代になってからの映画だけにイギリス軍艦を全てCGでリアルに再現して砲撃・機雷戦は大迫力なのであるが、残念ながらイギリス兵役を調達できなかったようで陸戦でもイギリス兵はごく少数しか登場しない(海外サイトでトルコ人俳優がアメリカ英語でイギリス人を演じてるとツッコまれてた)。トルコ共和国建国の父ムスタファ=ケマルも重要な役どころで登場しているが(流れ弾が時計に当たって助かった逸話も描かれる)あくまで脇役扱いで、犠牲となった若者たちにスポットを当て彼らへの鎮魂を主題としている。
メディア日本では公開もソフト発売も現時点では実現していない。


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