妹誕生・・・・

片田舎に引っ越して四年・・
その間に 二人目の弟が生まれ、

今度は妹・出産は自宅。
出産の当日の朝・・産婆さんがやって来た。
父は大きいタライに入れるお湯を沸かしていた。
部屋の一室・・
確か四畳半くらいの広さだったかと思う
やがて産婆さんが、
母の寝ている部屋へ入っていった。
私達はふすまを閉めた外側でじっと待つ

父は長男を膝の上に抱いて・・・
私はその横でお座りしながら・・・そして
次男は・・と言うと嬉しさのあまり
じっとしていられないのか、部屋の中を
生まれる・生まれるよ~と言いながら
父からたしなめられても、走り回っていた。

やがて、狭い家の中に赤ちゃんの泣き声が響いた。
「生まれた。!」

父はさっそく沸かしたお湯を入れたタライを抱えて
部屋に入って行った。なかなか開かなかったふすまが
ようやく開かれると、布団に横になった母の側に、
綺麗に産着に包まれた赤ちゃんの姿があった。

「又明日来ますから」と言って
帰った産婆さんに代わって、
全員が赤ちゃんの側に集まり、覗き込んだ、
目は閉じ、手をしっかり握り締めて、
おとなしかった。
そ~っと触ったほっぺはふわふわ~
こうして 妹が誕生した。このとき私は六歳。

その後、産後の休養もそこそこに、母は
又日雇いの仕事や畑仕事に精を出し初め、
私は 妹の子守役になった
毎日毎日 ミルクをやり・・
背中におんぶをさせられた。

この頃の私は遊びたい盛り・・・・
みんなと遊べなくて随分悔しい思いをしていた。

片田舎での思い出(あんな事・こんな事)





         片田舎での思い出・・