] LW : un-official : rules for KASU Original.
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『ろすとわ〜るず』独自ルール

このページは。

友瀬はいくつかのLW作品を創作しています。それらはLWシステムの仕様に従った作品であり、そしてそのルールそのものについては友瀬の創作物ではないため、特に公開をしていません。
ルールは、LWシステム公式作品を購入して入手することを前提としています。
参考:英語版ルールは、FBIのWebサイトにおいて公開されています。

しかし。友瀬がシリーズとして作成してきた複数の作品において、数キャラで共通的に適用されたスペシャルルールが、存在しています。
こういう要素は、個別のスペシャルルールだけではなく、複数のキャラクターに共通適用される汎用的な要素として格上げして扱うべきものだと判断しました。

このページでは、そういう『KASU残党版の使用環境において、汎用に使う』ルールを一般ルールとして格上げしたものを、記述します。
これらを採用している本においてもルールを記述していますが、こちらに記述されている内容のほうがより汎用的・詳細に記述しています。

1. 体重

体重とは、キャラクターの体の重さをあらわすものです。
キャラクターカードにはこれの直接的な項目はありません: 特に明示されていない限り、キャラクターの体重は、そのキャラクターの「初期体力」と同じ値です。ただし、これは成長によって増えた分は反映されません。
例えば、「女司祭」の体重は10です。もしこのキャラが成長して最大体力が11になったとしても、体重は10のままです。

補足:このルールは、日本ソフトバンク版のFAQにおいて『恐竜/Cold Drake がつかんで飛行できるキャラクターの条件』として定義されていたものを基準に作成されています。
その意味で『友瀬独自基準』とは言い切れないのですが、現状のFBIのFAQ/エラッタや、最近再販された英語版 Cold Drakeには特に記述がないため、あえてこちらで再定義しています。もし公式に記述が発見された場合、そちらに従うことを前提に削除される可能性があります。

2. 投げ技・つかみ技

一部のキャラクターは『投げ技』『つかみ技』と呼ばれる行動を持っています。通常の打撃が『相手に攻撃部位をぶつける』ことによってダメージをあたえるのに対して、これらの技は『相手の体を捕らえる』ことを起点として繰り出される攻撃です。
このルール上、投げ技とは『相手のバランスを崩したりまたは力づくで持ち上げるなどして、相手を転倒させると同時に落下相当のダメージを与える』ような攻撃。つかみ技とは『逃げられない相手に対して、締め付けたり噛み付いたりしてダメージを与える』ような攻撃と、定義します。

2.1 使用条件

投げ技の多くは「相手が標準的なヒューマノイド」であることを前提にしています。そのため原則的に、人間の形をしていない相手に対しては、投げ技を選択することはできません。
この際に条件になるのが、相手の身長と体重です。通常のヒューマノイドの身長は3〜5とします。このサイズ外の相手は、たとえ人間の形をしていても投げることはできません。また体重が18を超える相手も、通常投げることができません。

つかみ技については、原則的に制限はなく、通常の行動と同じように使用できます。

ただし、投げ技・つかみ技のいずれの場合も、技の種類や彼我の体形差などによって、この条件は左右される可能性があります。特に条件がある場合には、各キャラごとのスペシャルルールが記述されます。

2.2 解決

その性質上、投げ技・つかみ技は、技が完全にかからなければ一切効果を発揮しません。
これらの技を選択したキャラは、相手から「成功しました」というコメントを受けない限り、相手にダメージを与えることはできません:たとえ得点のあるページにいても、それは不完全な攻撃でダメージにはならないのです。 逆に「成功しました」というコメントを受けた場合には、たとえ得点のないページを見ていたとしても成功します。

2.3 例外処理

双方のキャラが同時に投げ技もしくはつかみ技を選択し、両方が同時に「成功」のコメントを受けたときは、例外的な処理が発生します。この場合、双方のプレイヤーはじゃんけんをし、勝ったほうのプレイヤーだけが「成功」の結果を得ることができます。もし「あいこ」ならば、どちらのプレイヤーも失敗です:これは、お互いに組み合って硬直した状況を示しています。

3. 特殊遠距離行動

通常、LWシステム対応本では、通常のキャラクターが遠距離において実施できる行動は、行動番号50〜64の範囲です。ですが、一部のキャラクターには、遠距離において『行動番号70〜84』の範囲の行動が提供される場合があります。 これらは「特殊遠距離行動」と呼ばれます。
これらの番号を持つ行動は、以下のルールに従って使用します。

3.1 行動計画

通常、行動を選択したプレイヤーは、LW本の該当するページを開いてから宣言をする必要があります:例えば突撃(50)を実施したい場合、そのプレイヤーは相手に行動宣言する前にまず50ページを開いて、その後に『50』と宣言することが求められます。
しかし特殊遠距離行動の番号(70〜84)はLW本にはページがないため、上記のような選択を単純には行えません。そのため以下のようにして、計画を実施します。

特殊遠距離行動(70〜84)を選択・実施しようとしているプレイヤーは、その行動番号から『-20した』ページを開き、そのページの上に『キャラクターシートを裏向きに重ねて』準備します。
例えば行動番号70を選択した場合、50ページを開いて、その上にキャラクターシートを伏せて重ねて、準備します。
通常の行動番号(50〜64)を選択・実施する場合は、その行動番号のページを開き、その上にキャラクターシートを表向きに重ねる・もしくはキャラクターシートを重ねずに準備します。

補足:これによって、行動宣言で公開したあと、ページとキャラクターシートの状態を見ることで、 「50を選ぶつもりだったのに70を宣言」「70を選ぶつもりだったのに50を宣言」というような「後だし」を阻止しています。

3.2 行動宣言と解決

特殊遠距離行動を実施したい場合、行動宣言自体は、宣言は通常の行動と同じです: それを選択したプレイヤーは相手に対して『計画した行動番号』をそのまま読み上げます。
例えば『行動番号70』の行動を選択した場合、相手には『70』と宣言します。

特殊遠距離行動を実施したプレイヤーは、ルール3.1に従って計画済みのページにおいて、相手が宣言した行動番号を探すことで、判定を行います。
相手プレイヤーは通常通り、開いたページにおいて、宣言された特殊遠距離行動の番号を探すことで、判定を行います。

補足:特殊遠距離行動をサポートしているキャラクターでは、自分の本の50〜64ページにおいて、サポートしている特殊遠距離行動の番号が記されているため、普通に「70」などの番号を検索できます。

4. 再判定

一部の行動では「再判定」と呼ばれる、特殊な処理が要求されることがあります。これは、極端に技の発動が遅かったり、かわしながら攻撃など、技の動きが最初と最後で異なるような行動を表現するためのものです。
再判定は、以下のルールにしたがって処理を行います。

4.1 解決手順

キャラクターが行動した後、相手からのコメントで「行動xxで再判定すること」というようなコメントを受ける場合があります。このコメントを受けた場合、「相手は今選んでいた行動、あなたはコメントで告げられた行動」を選んだとみなして、ページをめくりなおし、その結果のコメント・得点を相手に適用します。元のページのコメント・得点は無効となります。
これは、「コメントを告げられたあなた」だけの処理です。コメントを伝えた相手は、ページをめくりなおすことはしません。

例:あなたの行動「36」、相手が行動「32」を選んだところ、相手から「行動6で再判定すること」とコメントを受けた場合。

5. 至近距離

『至近距離』とは、LWシステムにおける『近距離』よりもさらに近い、人間が使う武器類が『長すぎて使えない』ような距離を表現するためのルールです。
Gargoyle/QBナナエルの飛行などの『モード』に似ていますが、それらが『それを実施したキャラにだけ』影響するのに対して、至近距離は『対象となっている相手』にも影響するのが大きな特徴です:『2人の間の距離が極めて近い』状態なので、関連する2キャラの両方に影響するのです。
至近距離は、以下のルールにしたがって処理を行います。

5.1 至近距離の発生

『至近距離』は、それに対応しているLW本やファンタジーカードから指定される、特殊な状態です。 LW本やカードのコメントによって『至近距離になる』というような指示が発生した場合、 そのコメントの発生源となったキャラから対戦相手に接近して『至近距離』となったこと意味します。

1人のキャラクターが、1ターンの間に自分から『至近距離』を選ぶことができるのは、そのキャラの攻撃数と同じ数までの相手です:マルチプレイにおいて、1キャラから複数のキャラに対して『至近距離』コメントが発生した場合、その『近づいた』側のキャラが相手を選びます。

もし一度至近距離になったとしても、特にコメントでの指示がないかぎり、至近距離の状態が維持されることはありません。

5.2 至近距離の処理基本

次項に示す『至近距離の効果』による影響を除けば、至近距離でのゲーム処理は、LWシステムにおける通常の『近距離==非遠距離』の処理に従います。
例えばQBレイナは至近距離において、『部位の威力減少』の影響を除けば、通常と同じように行動の選択・宣言・解決を行うことができます。

5.3 至近距離の効果

至近距離においては、以下のルールが適用されます。

武器の威力減少
自分の至近距離にいる相手に対して武器を使う全ての行動は、その修整値が2つ減少します。
ただし、鉄の爪やブラスナックルといった『爪や牙相当』とみなすことが可能な小さな武器や、『至近距離でも威力が低下しない』と明記されている武器は、例外的にこの威力減少をうけません。
専用行動の許可
一部のキャラが所有している、至近距離専用行動が選択可能になります。

これらの効果は『どちらから相手に接近したか』には関係なく、互いに至近距離にいる全てのキャラに適用されます。
ですから装備や条件によっては、自ら近づいた側のほうが不利になることも起こりえます。

6. 技変換

LWシステムでは、キャラクターの行える行動はすべて『行動番号』と一意に結び付けられています。例えば剣士(Man in chain)/QBレイナの行動番号32は『相手の上半身を狙った突き』です。
『技変換』とは、この一意性を捻じ曲げる能力を持ったキーワードです。

6.1 記述定義

このキーワードは、ファンタジーカードのテキスト欄に記述されるものです。記述の際には『技変換(32)』というように、必ず特定の数値を伴います。
『技変換(xx)。〜〜〜 』と記述がある場合、それは以下のような意味をもちます:

行動宣言の際、そのカードを秘密裏に手に持ちかつ xx ページを開いた状態で『変換xx』と宣言することで使用する。宣言と同時に相手にそのページと持っているカードを見せること。
行動の判定は、普通に xx と行動宣言したのと同じように処理するが、加えてカードの 〜〜〜 部分の記述も適用する。

例えば、ファンタジーカード SE0101『Risty's Throwing』のテキストは、以下のようになっています:

リスティが、行動番号54を実施できるときに使用できる。
技変換(54):修整値はキャラシートの値ではなく、『+3』として扱う。結果に関係なく、リスティは武器を落とす。

これは以下のような意味になります。

リスティが、行動番号54を実施できるときに使用できる。
行動宣言の際、そのカードを手に持ちかつ54ページを開いた状態で『変換54』と宣言し、宣言後相手にそのページ(54ページ)とカードを見せる。
行動の判定は、普通に『54』と宣言したのと同じように処理する。ただし、修整値はリスティのキャラシート上の値(-5)を無視して、修整値:+3として計算。そして結果に関係なくリスティは武器を落とす。

つまりこれは、リスティの『遠距離上段突き(行動番号54、修整値-5)』を、『遠距離メイス投擲(行動番号54、修整値+3)、武器を投げてしまう』に変えてしまうようなカード、ということになります。

6.2 行動計画と行動宣言

『技変換』のキーワードを含むカードを使うことは、通常の行動計画・宣言同様、行動宣言するまで相手に対して秘密にしてかまいません。このキーワードでは『カードを手に持つ』ことを要求していますが、この『手に持っている』ことも、宣言するまで秘密です。相手の宣言を聞いてからカードの使用有無を切り替えてしまうような不正を防ぐため、カードの保持には以下のルールを使用することを推奨します。

技変換の宣言を行いたい場合『LW本の、宣言する行動番号のページに開いたうえで、変換のカードをテキストを見える向きにしてそのページに重ねて』、本と一緒にカードも持たなければなりません。そして行動宣言と同時に、そのまま相手に公開してください。
『カードテキストを見えないように、カードを伏せた向きにしてページに重ねて持つ』ことも認めます:伏せられている場合、そのカードは使用されません。これによって『相手がカード束からカードを抜いたから、変換が来る』という予測をはずすことができます。
もし、カードの持ち方と宣言との間に食い違いが起きた場合:カードが表なのに変換宣言しなかった場合や、カードが裏もしくはそもそもカードを手に持っていないのに変換宣言した場合には、カードの使用有無を相手が決めることができます。

このページは友瀬 遙 によるものです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/lw/kasu/lw_kasu_rule.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)