メガネとヘルメット

(初稿:2003/6/5・追記:2006/4/24追記2:2007/7/1



(初稿:2003/6/5)

 私がメガネをしていることは、私のページを隅から隅までご覧いただいた方ならご承知のことと思います。
 バイクに乗るとき、何が鬱陶しいって、「メガネ」です。
 私は安全上のこともあって、フルフェイスのヘルメット以外買ったこともありませんし、今後やはりそれ以外のものを被るつもりもありません。これは一つのポリシーとして一生貫き通したいことです。
 しかし困ったことにメガネとフルフェイスの相性は非常に悪いものがあります。ヘルメットのシールドを全閉にするとメガネが曇ったり、メガネのフレームの寿命が縮んだり、ヘルメット着脱のたびにメガネを抜き差ししなくちゃいけないし。良いことは一つもありません。
 コンタクトレンズにすればそういった問題はほとんど解消できるんでしょうけど、あいにく私はコンタクトを入れなければならないほど視力が悪いわけでなく、かといってメガネがないと日常の生活に支障をきたす、という極めて微妙なところにいるわけです。
 そんなわけで、バイクに乗るかぎり続くであろうメガネとヘルメットの格闘について、若干レポートしてみようかと思います。

 私が現在常用しているメガネフレームは「エアスペックス」とかいう名前のものです。

エアスペックス


 10年ほど前からいわゆるフレームレスというメガネに変えました。レンズ周囲の枠が視界に入ってこないので、非常に良好な視界を保っています。が、レンズとフレームが点で接合されているため、剛性が乏しく、ちょっとしたことでフレームを破損する確率が高くなります。枠が無いくせに値段だけは一人前だし。
 最近流行りの(流行なのか?)上下方向に薄いレンズは、バイク乗車時に前かがみで上目づかいという姿勢を考えると、積極的に購入しようとは思いません。
 さて、エアスペックスですが、フレームが全て樹脂製になっています。ですから、使っているうちに「つる」が開いてガバガバになる、なんてことはありません。25年来の付き合いがある眼鏡屋さんに「バイク用にいいのないですかねー」と聞いたところ、「これがいいんじゃない。開いたり曲がったりしないし。」と、薦められて購入したものです。
 ところが、いざヘルメットを被ってメガネをしようとすると、耳にささりません。可とう性を持った「つる」がアダとなってしまいました。時間かけて、苦労してかけてしまえば結構フィットしていいんですけどね。メガネかけるだけにそんなに時間かけるのもなんだかなー、だし。

 そこでバイク乗車時専用フレームを購入することにしました。金属(チタン)製のフレームです。

「エディ・バウア」とかいうブランド名が
入っていますけど、何なんでしょう。


 レンズ枠なしのフレーム(←の表現は「頭痛が痛い」と同じなんですけど、まあ、いいか)のいいところは、レンズの形を希望どおりに作ってもらえる、ということです。このフレームもサンプル用の(最初に付いていた度の入っていない)レンズは上下方向の薄い四角っぽいものでしたけど、「現在使っているものと同じ形にしてください」という注文どおりに、ほぼ同じものが出来あがってきました。かけた感じもほとんど同じです。若干耳の周辺に金属性のソリッド感は覚えますが。
 肝心のヘルメット着用時にも、結構簡単にささってくれます。ヘルメットにもよりますが。

 というわけで、次は私の所有するヘルメットとメガネの相性についてお伝えしてみようかな、と。


アライ アストロμ
メガネの着脱性・・・・△
メガネのフィット感・・×

 アライ・アストロμ


agv ニール・マッケンジーレプリカ
メガネの着脱性・・・・○
メガネのフィット感・・○

 agv ニール・マッケンジーレプリカ


アライ GIGAサロン
メガネの着脱性・・・・○
メガネのフィット感・・○

 アライ GIGAサロン


 ヘルメットを試着するときは、頭のサイズのフィッティングだけでなく、メガネのフィッティングもちゃんと確認しないといけませんね。次はショウエイにしよっと。


 おまけ。
 アライとかショウエイのヘルメットには紺色のヘルメット袋(キズ付かないように中が起毛になっている)が付いてきます(agvにも付いてきましたが、ただの袋)。それはそれで非常にいいものだ、というのは十分わかってはいるのですが、いわゆる80年代のバイクブームの時にこんなヘルメット袋を買いました。


 これにサロンレプリカ入れて保管しています。


(追記:2006/4/24)

 さて、長年使用しておりましたメガネのエアスペックスが壊れてしまいました。細かいパーツはちょくちょく壊れていて、そのたびに直してもらっていたんですが、ついに修復しようという気力も失せるほどの壊れ方をしました。眼鏡屋さんでもこのモデルの評判が悪いらしく、「取り扱い止めます」と言われたことも。まあ、それもあって新しいのに買い替えようと思ったわけですが。ついでに度が合わなくなってきたので検眼して新しい処方箋も作ってもらいました。(決して老眼ではありませんので、誤解なきよう)

 新しいメガネは、これ。OAKLEYのSPRIT THREADというモデルです。(購入は2005年の12月)

 オークリーのフレームが欲しかったわけではなく、手にとって良さげだったのが、たまたまオークリーだったわけで。耳にかけるところが真直ぐです(この形状を「長手」と呼ぶそうです)。これならヘルメット被ったときでもしやすそう。

 と思って買ったオークリーを、実際にヘルメットで試してみたら・・・つる(テンプルと呼ぶそうです)の先端が尖っているため、挿し込む時にこめかみに当たって痛い。テンプルが細いので、挿した後の位置調整に(曲がらないかと)不安を覚える。
 使えませんね。やっぱりバイクに乗るときは見た目よりも丈夫さを優先にしないと。


 昨年(2005年)の秋に「ヘルメット新しくしようかなー」と思い、買ってしまいました。SHOEIのX-9。
 今は通販ですごく安く買うことができるので、とてもありがたいです。同じ予算ならワンランク上のモデルが、モデルの指名買いならより安く。
 私の住んでいるところはすっごい田舎なので、ちょっと買い物に、という「ちょっと」がすでにイベントとなってしまいます。そこで、アフターサービスを必要としないような物は、基本的に通販で済ませています。買い物に出て行く燃料代よりも送料の方が安い、なんてことはザラですから。バイクの純正パーツも、バイク屋で注文しても最近は送料まで負担しなくちゃならないですからね。だったら家にいながら注文して、届くのを待つ方がいいってもんです。
 で、買ったのは白。SHOEI買ったらぜひやってみたいことがあったので、実行してみました。


 いわゆる「グンヘル」っていうやつですね。知り合いの塗装屋さんに塗ってもらいました。バイク屋の常連にグンヘルを被っている方がいて、それを見本にしています。レプリカのレプリカですね。
 色はグンレプリカなら赤に黒の縁取りとなるんですけど、アンチホンダな私としてはホンダのコーポレイトカラーにはしたくなかったので、スズキ色にしてみました。
←この水色と紺色

 いい色ですね。と自画自賛。もっとも、塗ってくれた方の腕が相当高いので、発色や仕上がりが素晴らしいということですけど。
 この型になってシェルの形が複雑になっていて、ラインのバランスを取るのにずいぶん苦労したようです。また、フロントのインテーク(トライレクトエアインテーク)やリアのエアアウトレット(アローボーテックスベンチレーション)周りの細かいところも丁寧に塗ってあります。特にアローボーテックスベンチレーションは、当初オプションパーツのクリアに交換する前提でその下側を塗っていたのですが、パーツがなかなか入ってこない。SHOEIのステッカーも入ってこない。ステッカーだけ先に来たので、結局パーツにも色を塗ってしまいました。(私が塗ったわけじゃありませんが)
 苦労の跡を見てください。


 さて、グンヘルといえば、バリバリ伝説全盛の頃、シリアルナンバー入りのモデルが限定発売されました。(未確認情報ですが、近年にも発売されたようです)
 私も当時欲しかったのですが、なにしろ今以上にお金を持っていない。ヘルメット一個に大金をつぎ込めるわけもなく、手に入れるのをあきらめた記憶があります。それがトラウマになっているのかも。
 で、私よりもはるかに年収の高い弟が被っていたんですねぇ、グンヘル。
 2006年4月のとある日、弟がひょっこり家にやってきて、置いていったのがそのグンヘル。
これがシリアルナンバー入りの本物。
グンヘル作ろうとしている方は参考に
してみてください。

 青いグンヘルとは微妙にラインが違いますね。
 しかし、このグンヘル、何故か違和感があります。というのは、頭のてっぺんを通るラインが後ろへ回ったところで、前から回ってくる水平のラインとくっついていない。どちらが正しいのでしょうか。
 シリアルナンバー入りの本物とレプリカのレプリカを比べてどっちが正しいか、なんて比べる方がおかしいとお思いでしょうが、意外な結果となりました。
 実際のバリバリ伝説でグンヘルはどのように描かれていたのか調べてみました。
左は単行本第12巻の表紙
右は単行本第4巻P.97第6話のトビラ

 なかなか後ろがはっきり描かれているものがないんですよ。あと2,3見つけたんですが、この2つが一番判りやすいかなーと。くっついていますね、ライン。
 むしろ青い方が原作に忠実なのかも。

 ついでに余談。グンが劇中で着ているツナギは「JRP」ブランドですね。JRPといえば名古屋にあるヤマハ系のショップなんですが、ホンダのグンが着ていてもいいのだろうか。いいんだろうなぁ。


(追記2:2007/7/1)

【ショウエイ ホーネット/SHOEI HORNET】

 今年(2007年)から通勤車両を入れ替えたため、ヘルメットも車両のイメージに合わせて新しくしました。ショウエイのホーネットです。車両同様2006年初冬に購入したため、レポート日現在ではすでに旧モデルとなってしまいました。
 オフロードモデルのヘルメットなんですが、シールドが付いているので全天候に対応できます。モトクロスとかエンデューロをやるわけではないので、オフロード系のイメージを持ちつつロードユースでの快適性を求めたら、この手のモデルしかないかな、と。
 アライにも「ツアークロス」とか「TX−モタード」という同様のコンセプトを持ったモデルがあり、どちらのメーカーのものにするか随分と悩み迷いました。およそ1ヶ月ほど。いくら通販等で安く買えるとはいえ、定価で4万円を超える買い物ですから、そうそう簡単に買い替えできるものでもないし。で、なんとなくショウエイを選んでみました。いや、ホントにどっちでもよかったんですよ。だからショウエイに決めた理由は「なんとなく」としか言いようがない。



 さて、簡単にインプレッションを。
 試着もせずにX-9と同じショウエイだから、という理由でMサイズにしたのですが、X-9と比べると内装がタイトです。頭が痛くなるほど窮屈ではありませんが、気持ちきつい。かといってLサイズにすれば、恐らく少し緩いということになりそうな微妙なきつさ。内装の頭への当たり具合はハードです。包み込むというより点で押さえている感じ。しかも開口部がタイトで脱着にも難儀する割には浅い。こめかみから上だけでホールドしている感じ。私的にはこの感覚は好きになれません。耳が押さえ付けられることがない、ということは救いではありますが。まあ、オフロードモデルがほとんど初めての経験なので、多少割り引いて考える必要はありますが。これがオフロードモデルの常識なのかもしれないし。
 形状から想像していた空気抵抗は、思ったほど感じません。というか、通勤時のスピードくらいではオンロードモデルと変わりません。風切り音もX-9より少し大きく感じる程度。不快というレベルではありません。
 通気性については、まだ気温の高いときに走っていない(なにしろ朝晩の通勤時にしか使わない)ので、夏本番を迎えるこれから検証します。ただ、ホーネットDSという新モデルが出ているので、何の参考にもならないかもしれませんが。
 一番の長所は視界の広さですかね。本当に広い。バイザーも全然邪魔にならない。交差点や合流での確認がすごく楽。そういう意味では安全性はオンロードモデルより高いと思います。
 ただし、雨の日はだめです。まず、シールドが目の位置から遠いので、雨粒によって視界が遮られる割合がオンロードモデルより高いです。それに加えてX-9でもそうなんですが、一度シールドが曇るとなかなか曇りが取れない。ただし、これはチンカーテンを付けっぱなしなので、外したときにはまた状況も変わってくるかもしれませんが。後にも述べますが、シールドがオンロードモデルのように細かく開閉できないので、余計に曇りが取れにくいのかもしれません。
 そうそう、メガネはかけにくいです。内装の硬さとこめかみの部分のタイトさで、つるがきれいに入っていきません。最近では慣れてコツを掴んだせいか、少しは上手にかけられるようにはなりましたけど。

 通勤時の快適性向上のためにオプションパーツを付けてみました。

 まずは「チンカーテン」。見た目のとおりオフロードモデルは顎が長いので、ここから冷気が侵入しないようにカバーしないと。

装着前
装着後

 ヘルメットを脱ぐときに顎に引っかかるくらい深くカバーします。実際、春先の峠道(気温は一桁後半くらい)でも寒い思いはしていません。ただし、このチンカーテンなしで同じ条件で走ったことはないので、このパーツの効果なのかどうかは断言できませんが。

 次にマッドガード。シールド付きモデルにマッドガードが必要なわけないので、これは他モデルのパーツを流用していわゆるブレスガードとして使っています。

装着前
装着後
フィッティングは、いまいち。

 専用パーツではないので、フィッティングもいまいちですし、顔との間にも少なくない隙間が残ったままです。まあ、ないよりはまし、くらいのレベル。

 次に気になった部分について少し。

相変わらず留めにくいチンストラップの余り部分。

アライはボタン止めなので、グローブをつけたままでも
簡単に留められるのですが、
ショウエイはDリングの隙間に引っ掛けるタイプ。
X-9に比べれば留めやすくはなってはいるものの、
ボタン式とは比較の対象にすらできないほどの
操作性の悪さ。


三段階にしか開かないシールド。

これで最小。

雨の日に曇りを取りたくて、少しだけ開けたくても物理
的に不可能。
雨の日の信号待ちで曇りを取るためにこのポジションに
する程度。
もう少し何とかならなかったのでしょうか。
DSになってもやっぱり三段階にしか開かないようですし、
オンロードモデルにあるプリセットオープンのような
仕組みは考えられないものなのでしょうか。
二段目。
この位置で留まることのメリットが私には思い付きません。
全開。

結局、全開と全閉以外の使い方がほとんどできない
作りになっています。

アライの同じようなモデルでは、webページを見る限り
オンロードモデルと同じように無段階での開閉ができそう
なのですが、現に使用していらっしゃる方の感想を
聞いてみたいです。

 結論的には、視界の広さ以外にあまり魅力を感じないモデルです。死んだ子の歳を数えるようなことはしたくないのですが、アライを使っていらっしゃる方の感想を聞いてみたいです。


【スコーピオン EXO-700VG/SCORPION EXO-700VG】

 2005年最後のサーキット走行で転倒したときにアストロμを傷付けてしまい、たまたまX-9を買っていたからよかったようなものの、やはりサーキットを走るということはいろんなリスクも背負いながらになるわけで、一番大事な頭を護る道具くらいは予備があったほうがいいな、ということでX-9を予備とすべくサーキット用を買ってしまいました。

 スコーピオンといっても聞き慣れないブランドなんですが、知る人ぞ知る、2005〜6年にかけてAMAに参戦された民辻啓さんが2006年に被っていらしたヘルメットのメーカーなんです。
 このスコーピオン、スズキの純正部品なんです。具体的なスペックについては、スズキのWebページをご覧いただくのが手っ取り早いかな、と思います。
 スペックでお解りのとおり、フルフェイスモデルはMFJ公認となっています。少なくとも受動的な安全性は確保されている。さらにスペックの対価が驚くほど安い。700VGはスモークシールドまで付いてこの値段ですから。同じグラフィックモデルの400VGと実質(定価で)525円しか違いません。で、その525円の差が何かというと、帽体の素材くらいしか見当たらないわけで。700VGはFRP製、400VGはポリカーボネイト製となっています。
 番号が大きい、値段の高いモデルの方が上位だとするならば、恐らくポリカよりはFRPの方がいいだろう、ということで私は700VGを選択しました。例えばこれが通勤や近距離ツーリングくらいの用途だけだったら、迷わず400Vというソリッドカラーのモデルを選ぶんですけどね。
 サイズは悩みました。試着して選べる地理的環境にないし、国産じゃないため例えアライやショウエイでMサイズがフィットする私の頭が必ずしも同じサイズで合うというわけでもなさそうだし。しかし、最近は便利なもので、ちゃんとWeb上に情報があるんですよ。そこで出した答えは「一回り大きいサイズを選ぶ」ということです。国産でMな私ならL、という具合に。で、Lサイズを選んだわけですが、実際に現物が来て被ってみるまでは不安でしたよ、さすがに。



 それでは簡単にインプレッションを。
 懸念されたサイズは、まあ許容範囲内でした。MとLの間を10段階に分けるとするなら、恐らくM.7くらいでジャストフィットしそう。で、被り心地はちょっと驚きのやわらかさ。最近のアライやショウエイのように硬めの内装で支えるのではなく、内装全体が頭をすっぽりと包み込む、という感じ。昔乗っていたシトロエンAXのシートの座り心地を思い出させるような、包まれ感です。さらに深い。ホーネットを被った後だとさらに顕著に感じます。しっかり首の付け根までホールドします。この纏わりつき感が剛性感のなさと捉えられ、いやだと感じる人もいるかもしれません。私は「あり」ですけど。
 被ったときにX-9と比べて若干重い感じです。軟らかい内装の外側で重いものが振り子的に動いている感じ。(なんだかさっきから「感じ」というある意味不快な表現が多いですが、断言できるほどたくさんのサンプル数を経験として持っているわけではないのでご容赦を)
 内装が厚いせいか、外の音が聞こえにくいです。エンジン音とかもくぐもった感じで聞こえます。これをもって静粛性が高いとは決して言えません。風切り音が大きいんです、通勤ペースでも。とは言ってもX-9と比較しての話なので、絶対的には静かだと思いますよ。
 おまけで付いてくるスモークシールドへの交換は非常に簡単です。シールドを全開にして、付け根にある丸いノブを回すだけ。取り付けはもっと簡単で、シールドのガイドピンを所定の位置にセットして押し込むだけ。脱着にかかる所要時間は慣れてくれば30秒を下回るのではないでしょうか。たぶんショウエイのシステムよりも簡単。ただ、丸いノブがデザイン上の制約からか、指がかかりにくく回しにくい。さらにスモークシールドも中途半端にスモークで、アライでいうライトスモークとスモークの中間よりライトスモーク寄り、ショウエイのスモークと同程度くらい。まあ、さらにオプションでショウエイ同様ダークスモークがありますからね。でも、ダークスモークが欲しい人にとってみたら、このスモークシールドはどちらかというと不必要なわけで、だったら全部オプションにしてその分値段下げてくれよ、と言いたくもなります。なにしろミラーシールドもクリアシールドも同じ値段なんですもん。

標準のクリアシールドとおまけのスモークシールド
スモークシールド装着状態。
シールド越しにシャッターの線がはっきり確認できますね。
この程度の暗さ。


 このヘルメットではまだ雨天の走行をしていないので、「曇りにくい」と言われているスコーピオンのシールドの恩恵には与っていません。楽しみは後まで取っておくとして、ただシールド関係で気になるのがホーネット同様少しだけ開けることができないこと。シールドの開閉そのものはショウエイのオンロードモデル同様の節度を持った多段階式です。やはりほんの少しだけ開けて曇りを除去するという発想は、日本ならではのものなのでしょうか、それとも曇りにくいシールドなのだから良しとしているのでしょうか。
 視界関係では、伏せて上目遣いにしたときに開口部の上辺が視界を若干遮ります。サーキットや高速道路等、場合によっては結構大きな弱点かもしれません。

シールドを一段開けたところ。
ここからスタート。
ホーネットよりはましなだけ。五十歩百歩。

 チンストラップの余り部分が長いです。で、その余り部分を留める方法はアライと同じボタン式。簡単で楽チンです。

ボタン式。
余りが長いので、下に垂れ下がる部分も長いです。

軟らかそうな内装がなんとなくお解りいただけます
かねえ。

 このヘルメットにもオプションで「エアロスカート」というのがありましたので、装着してみました。ただ、効果を実感できるほど走ってはいないので、判明したらその時に。

上:装着前
下:装着後

装着方法はショウエイ同様帽体と内装の隙間に
差し込むタイプです。

 で、通勤に使ってみたのですが、快適性等は前述のとおりなんですけど、会社に着いてヘルメットを脱いでから問題発生。
 帽体の幅が大きくていつもヘルメットをしまっておく場所に入りきらない。X-9なら余裕で入るところなんですけどね。結局その日一日通勤に使っただけで、あとはずっとホーネットばかり。通勤以外なら何の問題もなく使えるんですよ。

というわけで、X-9と大きさを比較してみました。

長さ方向や高さ方向はほとんど変わらないんですけど、
3枚目の上から見たのでお解りのとおり、真ん中の
膨らみが大きい。
4枚目でX-9は上辺が視界の邪魔にならないような
開口部を持っていることが見てとれます。
この辺が経験の差なのだろうか。あるいは製造上の
コスト的な問題なのだろうか。

 欠点も色々述べてみましたが、評価軸に価格を加えると、スコーピオンはとても高い評価になると思います。このスペックがあの値段。これに尽きますね。ただし、実勢価格ではX-9のソリッドカラーもその差を縮めてきますけど。
 次の買い替え時もまたスコーピオンを選ぶかもしれない。今度はMサイズにしてみようかな・・・ちょっと冒険が過ぎますかね?
 スズキさん、今の値段のまま取り扱いをやめないでね。


Web!keの該当ページ
SHOEI:ショウエイ/X-9SHOEI:ショウエイ/X-9 SHOEI:ショウエイ/HORNET DS[ホーネット デュアルスポーツ]SHOEI:ショウエイ/HORNET DS
SUZUKI:スコーピオン/EXO-700VGSUZUKI:スコーピオン/EXO-700VG







気が付けば絶版車へ戻る