浜名湖花博出展庭園設計コンペ
(応募設計図)2003-2
「薫 風」 



透視図(パース)


平面図



残念ながら入選にはいたりませんでした

私は庭師の家に生まれ16歳にして入門 親父を師匠に古くから継承されてきた伝統芸術の庭  特に石組に魅せられ 同じ道を歩みつつあります

しかし近代「ガーデニング」と言う言葉が横行する時代となり 残念ながら私が魅了された「石組」が庭から姿を消しつつあります 
私は音楽に楽譜が有るように 庭には「石」と言う楽譜で「日本庭園」を奏でるのだと堅く信じております

楽譜がない音楽と石のない庭はおなじです 楽譜も石もsimpleな記号です でもその中に秘める内容は膨大な要素が秘められています 人の喜怒哀楽 季節の移り変わり また宇宙の存在の総ての表現と言って決して過言でないと私は思います

しかし 私としても時代の流れに無頓着ではありません 
私なりに古いものを継承しつつ「平成の庭」を構築しております 私の「HP」から特定の人でも結構ですその意図を感じて戴ければありがたいと思います 

その意味において近代を考えるとき 今庭の依頼者に人気のこの「HP」にも掲載の「高見邸 古家邸 薫風案 藤井邸 磯村邸 現在施工中の菊池邸」等は 石に拘らず施主の希望を重視しながら 私の得意とする線「曲線」によって抽象表現したり空間の美を追究している最中であります しかし私の庭作りにとって石に勝る素材は今だ見つかっていません 

特に少しでも「庭」「日本庭園」を考えた人又はそれに関わる人に理解していただきたいのは矢張り素朴な素材の「石」「石組」であります 此は日本の伝統芸術であり庭師の私は誰よりも此は継承する義務を感じております そしてそのバトンを受け さらに渡す人を育てなければならないと言う使命感をもっております 
                               庭匠 平岡嗣雄