過去の雑記 05年 9月

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9月 1日
 「地球防衛軍」、「お姉チャンバラ」、「大美人」など、あまたのメイ作を驚きの安価で提供するD3 PUBLISHERから、またも頭を抱える新作が。SIMPLE2000シリーズ第91弾、「ALL★STAR格闘祭」は、SIMPLEシリーズのヒーロー、ヒロインが総結集の格闘ゲームだ。
 「お姉チャンバラ」の彩も、「喧嘩上等!ヤンキー番長」の麻雪も、「ラブ★アッパー」の麗子先生も参戦し、出自を忘れた格闘アクションを繰り広げる。もちろん、われらが双葉理保も登場。期待通りの大技を披露してくれるらしい。SIMPLE2000最強のキャラクターは誰なのか。この大いなる謎に決着がつく、深秋11月を期待せよ!

……いや、買わないけどね。

マニフェスト占い。ケータイ用サイトだけど、PCからでも大丈夫。さまざまな政策に対して自分の意見を答えていくと、どこの政党の政策が一番近いかを教えてくれる。占いと自称しているけど、どちらかと言えば診断系。試してみたら僅差で与党となりました。実際にどうするかは来週末に決定する予定。

9月 2日
いつのまにか落語・萌えアニメ、「落語天女おゆい」の公式がオープンしてました。ヒロイン6人だか全員が落語使いなのかと思ったら、メインヒロイン&ライバル以外は、神楽使いとか剣客とからしい。残念。しかしまあ、どこを目指してんだかわからない企画であることだ。

9月 3日
夕方から元ユタ。今日の参加者は高橋良平、細井威男、林、添野知生(あいうえお順、敬称略)。

主な話題は、1000頁の文庫にいくら払う、期待の作家は誰だろう、もうすぐ600号、すべては酒井昭伸の手に(アンサンブルから再録)、SFM編集部の恐ろしい状況、妖怪大戦争の鑑賞ポイント、「ステルス」のダメさ、40過ぎのための雑誌フリースタイル、英雄譚のラインナップの不思議、今年の東京ファンタ、最近のアニメ、メントーズは面白い、侮れないNHK海外ドラマ、添野さんのCartoon Network研究、期待の南スラブ人作家、ピタゴラ装置リストはどこかにあるか、学者翻訳家を活用すべきだ、シリーズはすべてを訳さないほうが夢が壊れない、Web時代の雑誌記事のあり方、「黄金の50年代」という幻など。

期待の南スラヴの作家は
Zoran Zivkovicで、セルビア・モンテネグロのベオグラード在住。英語で書いているのではなくて、母語から英語に翻訳紹介されています。英語圏での受賞実績としては世界幻想文学大賞1回。デイヴィッド・プリングル時代末期のInterzoneによく掲載されていました。
だそうです(細井さん情報)。

「すべては酒井昭伸の手に」というのは、元はアンサンブルの話題で、600号用に翻訳すべきノヴェラ案を考えていたら、持ち作家だったり、シリーズの前の話を訳していたりで、訳者の第一候補がほとんど酒井昭伸になってしまったという話。そこから、翻訳者が少なすぎるという話とか。アンサンブル陣にもそろそろ一線に出てきてもらわないと、とか。

「シリーズはすべてを訳さないほうが夢が壊れない」というのは《ファファード&グレイ・マウザー》がきっかけだったかな。残りを訳す価値があるかどうかみたいな話。

「「黄金の50年代」という幻」というのは、50年代はSFが力を失っていった時期であり、日本で「黄金の50年代」というのは輸入期に作られた幻想なのだという話。詳細は高橋良平さんからお聞きください。

9月 4日
やっとスター・ウォーズ Ep3を観た。えーと、このグリーバス将軍に似たものは、なんの冗談ですか。シディアス以外のシス陣営のへたれっぷりには悲しいところもあるが、最終決戦のアナキンの表情に免じて許してやろう(←偉そう)。新三部作で一睡もしなかったのは初めてなんで、きっと面白かったのだと思う。

元ユタで添野さんに教えていただいた〈フリースタイル〉創刊号を買ってきた。株式会社フリースタイル発行の総合誌で7月10日刊行。ライターは片岡義男、小西康陽、いしかわじゅん、鹿野司、大地丙太郎、やまだないと、二村ヒトシ、川崎ぶら、久住昌之など。とり・みき「ANYWHERE BUT HERE」(遠くへ行きたい)の連載と、一條裕子の漫画もある。漫画だけでも640円+税の価値はじゅうぶんですね。ああ、再び「遠くへ行きたい」が読めるなんて。次号発売予定の9月20日が待ち遠しい。他の記事については、いつか読んでから。

9月 5日
近所の新星堂で河出文庫の新刊を探していた時のこと。河出文庫の棚に見当たらないので、海外文庫全体をぐるぐるとみてまわっていたのだが、いっこうに見つからない。ひょっとして取り扱いをやめたのか、と不安になりながら何度もみてまわるうちに、やっと『時と神々の物語』をみつけた。

なぜ、ちくま学芸文庫の新刊コーナーにあるのか。

まあそれは良いとしよう。ともかく目的のひとつは達したので、「しかし、この講談社文庫のような背はどうよ」とぶつくさ言いつつ、《ヒッチハイカーズ・ガイド》を探す。ペガーナが見つかったんだから、その辺にありそうなものだが、なぜか煙も見当たらない。入手したという人はいるんだし、こっちだけ置いてないということはなかろうに。どうしても見当たらないので、会計の際にレジの店員に聞いてみた。

映画原作本コーナーにありました。……いいんだけど、河出の本がそんなところにあるとは普通予想しないんだから、文庫新刊コーナーにも置いて欲しいなと思ったのこころ。

 溜まっているアニメを観る。「ぱにぽにだっしゅ!」のOPが「黄色いバカンス」から変わってしまったことが思いのほかショックだった。嘘です、そこまではショックじゃない。あー、本編はー、地味キャラモードのベホイミはわりと好きかも。
 「奥さまは魔法少女」は、各キャラの心の動きがどんどん納得できないほうに。いやまあ油断してここまでみちまった以上は最後までみるけどさ。
 「創聖のアクエリオン」は、アクション回。おお、これだけちゃんと動くとメカデザインがアレでも気持ちいいぞ。

っつーわけでシングル買っちまったよ、「黄色いバカンス」。どうすんだ、これ。ついでに、かみちゅ!のEDと、アクエリオンの新OPも。「アイスキャンディー」は画面があってなんぼだなあ。

SFマガジン 2005年9月号。特集はハードSF作家競作。
藤崎慎吾「壁の中」:遺伝子操作がカジュアルな物となり、だれもが遺伝子改変を受けるようになった世界でおきた怪事件。語りの工夫は途中までうまく機能していたが、破綻すべきところで破綻してからはがたがた。副作用としては予想されることなのだから、ちゃんと制御して欲しいところ。里中市、酒井川、森山町などのネーミングは、あまりにまんまなのでちょっと引いた。稲生ってのも。でもまあ、これくらいべたなのもありかもしれない。読み始める前は、コグスウェル「壁の中」に対する意識が気になっていたけど、どうやら気にして無さそう。どちらかというと意識しているのは、響鬼?(ちがう)セキュリティパッチでも当てるかのような遺伝子改変はちょいと興醒め。いくら都市生活者だって、それぞれに改変したい方向の違いくらいはあるだろう。メインのアイデアと語りの工夫は加点、語りの工夫を生かすのに失敗したのはかなりの減点。

野尻抱介「恒星間メテオロイド」:公認研究士シリーズ(ということになったらしい)の最新作。第一作では公認研究士というシステムそのもの、第二作では謎そのものが主体となっていて、表現があっさりしすぎだと思いつつも楽しんだのだが、今回は主役2人の関係性に主眼が移ってしまい、結果、僕には激しくどうでも良くなった。テンプレートロマンスなんて知ったこっちゃないってばよう。双極ジェット天体自体は面白いんだから、もっとここの描写に厚みを加えてくれれば。クラークに匹敵、いや凌駕さえしうるサイエンティフィックな叙景の腕がもったいない。

小川一水「フリーランチの時代」:火星でおきたファーストコンタクトは、人類に不老不死をもたらすのだが。構造的にはむちゃくちゃオールドスタイルなSF。主人公がいきなり死んでいる冒頭と、異星人によってもたらされるであろう世界のビジョンは、構造の古さを補うだけの力を持っている。のだけど途中の展開のだめっぷりでかなりの台無し。コミカルなタッチはいいけど、二人目と三人目の説得過程に説得力が無さ過ぎだ。

山本弘「まだ見ぬ冬の悲しみも」:時間旅行が招いた恐るべき惨事。うさんくさい理屈で起きる災厄、は良いのだけど、例によって感情移入を阻むタイプのキャラクターぞろいでこまってしまう。「アイデアさえ良ければ、ストーリーは古くても」ってのは賛同しなくも無いが、それならせめてニュートラルなキャラを用意してくれ。

不満を前に出して書いたけど、アイデア自体は楽しんだものばかり。評価は0と+1の間くらいというとこですか。しかしまあ見事に、ハードSFならぬ本格SFばかり。さすがに特集看板に偽りありでは、と思ったけれど、「ハードSF」作家競作ではなく、「ハードSF(も書く)作家」競作と見れば別にいいのか。

中川裕之(海猫沢めろん)「零式」:メカフェチ青春小説として必須の、焦燥感と熱量だけは十分に与えられているので、悪罵するほどのこともないとは思う(というか、届くべき人にとっては価値があるとさえ言える)のだが、犠牲の羊を少女にしてしまう普通さが、どうにも歯がゆい。まだ、そんな場所にいなきゃならないのか。太平洋戦争の使い方も気にいらない。安易に地獄の象徴として使うには、まだまだセンシティヴな事象だろうに。なによりメカフェチ小説なのに、「循環する液体ヘリウムがそれをマイナス300℃近くにまで冷しているはずだ」などと書いてしまう鈍感さが許しがたい。 < そこかよ

向井さんも書いているが、今回のリーダーズ・ストーリは、観たことが無いタイムパラドックスを書いていて秀逸だった。連載2本はあまりに途中過ぎるのでコメント省略。山田正紀「イリュミナシオン」はもう少し連作っぽくなるのかと思っていたのに、ここまで連載とは。

9月 6日
職場の社食(のようなもの)で夕食。たまにはパスタでも食べてみるかと、めんたいこスパゲティセットを選んだら、注文後3分も経たずにでてきた。ものすごく悪い予感に苛まれつつ、ひとくち食べてみる。

……この、ゴムみたいな食感の代物はいったいなんざんしょ。

燃料だと思ってなんとか腹に収めたけど、ここまでまずいパスタというのは初めてだ。その後ずっと胸焼けしていたよ。

「黄色いバカンス」を聴く。CDには、片桐姫子バージョンと橘玲バージョン、それにインストゥルメンタル(というかカラオケ)バージョンを収録。別に声の人には思い入れがないから、ふたつもいらないんだけど。7,8月期OPと書いてあったところをみると、4日からはじまった新OPは、9,10月期で、11,12月用の曲も別にあるのだろう。ということは、2クールの予定なのか。 < いろんなことを知らずに見てる

なおEDは、7-9月期らしい。ということは、10-12月期でもう一度出るんだろうなあ。

アニソンであと買うかどうか迷っているのは、フタコイ・オルタのOPと、マイメロのOP/ED、エウレカの旧ED、ふたご姫のOPあたり。でもやはり、たかだか1曲のために1000円払うのはなんだかなあと思う。いらない板が残ってしまうのも邪魔だ。こういう曲はできるかぎりオンライン配信されてほしいことだなあ。

ところで、アクエリオン新OP「GO TIGHT!」が「がっ、たい」or「合体(ごうたい)」という駄洒落であることにやっと気づいた。

9月 7日
響鬼2をやっと観た。悪い評判と嫌ポイントを事前にさんざん聞いていたんで、覚悟していたよりは普通に観てしまった。嫌な奴キャラも弱点をはやめに提示してるんで、さびしがりの意地っ張り程度に見えてるし。戦闘シーンのしょぼさが気になるくらいか。ああ、フランス語とか寿司とかの古臭さはさすがにどうかと思ったけど、1話や3話のミュージカルとどこまで違うかと問われると少し答に詰まる。とはいえ、未来を疑わせる材料としては十分に有効な気もするので、怒る人がいるのもよくわかる。

とりあえず、明日夢君は、転校生に流されて遊びに行く暇があったら、てんてこまいの「たちばな」の手伝いに行くべきだと思った。放課後から閉店まで何時間あるか知らないけど。 #ふつうの甘味屋なら、2,3時間?

9月 8日
望月智充がアニメーションを作ったという「みんなのうた」の八・九月曲「トゥモロウズソング」を観た。作詞・作曲:松本 素生、アニメーション:望月 智充・仲澤 崇仁、うた:GOING UNDER GROUNDああ、なるほど。これはできが良いなあ。一間のアパートで暮らす母子の姿を丁寧に切り取ってます。/.j経由で、萌え系コスプレ雀荘LittleMSN。なんでまた、LittleMSNなんて名前に、と思ったら、コスプレ居酒屋LittleBSDの姉妹店だった模様。なんだかなあ。LittlePSXもあるそうです。

9月10日
「奇食の館」というサイトで知ったのだけど、いまマウンテンには名前を知っている人しか注文できない隠しメニューがあるらしい。そのうちのひとつがこれ。写真のあまりのインパクトに、胸が焼きつきそうです。

なお、「奇食の館」には他にも洒落にならないメニューがいっぱい。さきいかをチョコレートコーティングした「いかチョコ」の、地獄のような味は、たべたひとにしかわかるまい。

咳が出るのと、鼻が詰まるの以外には症状が無いので、さほど苦しくは無いのだけど、締切り前だというのに難儀な物です。うがぁ。

仕事中。「あなたならやれるわ」という一文を見たとたんに、
「あなたなら、できるわ」
「おだてないでください」
「カタパルトへ。発進どうぞ」
「行きまー――――す」
というセリフが声付きで浮かんでくるのは、われながらどうかと思った。

9月11日
響鬼2の第2話。……う、さすがにこれは耐えられない気がする。この安いセリフは、演技は。えーと、えーと。キリヤが画面内にいないバージョンを編集してくれる人はいないか。
「少年よ」が流れたところで、「こんな話に「少年よ」を使うな」と思ったところをみると、自覚をさらに越えて腹立たしかったらしい。ラストシーンが無ければ、大丈夫だったのだけど。あ、キリヤがいなければ無問題ということか。
棒読み具合において、例えば翼ちゃん@マジとどれほど違うのかというと、じつは大差ないんではという気もするのだった。でも、翼ちゃんは気にならないのに、キリヤは腹立たしいのだよなあ。あれか。周囲とのバランスの問題なのか。

エリザベス・ムーン『栄光への飛翔』(ハヤカワ文庫SF)。士官学校を退学になった大企業のお嬢様が、オンボロ船の船長となって航行中、トラブルに巻き込まれて大騒動。かなり重要そうな伏線がいくつも回収されてないのだけど、これは次作以降で使われるのだろうなあ。血腥い場面もあるのだけど、それをキャンセルしてしまうほどの勢いでのほほんとした空気が漂っているあたり、わりと好み。緊迫するはずのシーンでも、どこか気が抜けた感じになるのはご愛嬌ということで。金勘定の場面が頻出するあたり、トラベラー好きにお薦め。

仕事の傍ら、「奥さまは魔法少女」#11を観る。なにはともあれ、電車で街から出るだけで消滅を免れるという設定にどうしようかと思いました。世界の境界との整合性は、どうなっているのか。

9月12日
仕事をしながらアクエリオンとガン×ソード。アクエリオンは、前々回、前回のテンションが続きませんでした、な残念回。要素要素は悪くなかったんだけどねえ。ガン×ソードは中盤の急展開で、数話前で匂わされていた中ボス、オリジナルセブン(マイナスワン)が登場。パーティも一端ばらばらに。交錯する電車のシーンと、動き続ける歯車のシーンが印象的。

ふと気になったので、民主党小選挙区52議席を都道府県別に数えてみた。
1位 北海道 8議席(札幌2/3)
2位 愛知 6議席(名古屋4/5)
3位 岩手、埼玉、新潟、京都(京都2/4) 3議席
7位 福島、長野、静岡、三重、滋賀、大阪(大阪0/5)、岡山 2議席
地方が多くね?大都市で民主支持の方が強いのは、札幌と名古屋、京都くらいの模様。これじゃ、都市型政党ってのは大嘘だよなあ。首都圏は本当に壊滅的で、東京・神奈川・埼玉・千葉の関東南部では、2003年の選挙で36獲得したはずの議席が、わずか5つまで減っている。どんな減り方だよ。逆にいうと、首都圏の票ってのはそれくらい浮動する物だということだから、政策・行動・広報しだいでは、急激に増やすことも可能というわけで。体制・体質を徹底的に見直した上での巻き返しを期待したい。

個人的には、輸入CD規制に反対し、人権保護法に対しても反対派だったらしい松崎公昭(千葉8区)の落選が残念。

9月13日
MM/memo経由で、『"Super Maryo World" - Javascript Virtual Machine』。javascriptで書かれた、スーパーマリオのようなもの。ページを開いた時点でマリオは操作可能になってるんで、カーソルで動かして、土管に入ればゲーム開始。ほんとうにわきわき動くんで驚きます。ちゃんとゲームになってるし。

ついでにマリオつながりで、マリオ20周年記念の「Happy Birthday Mario!」Tシャツ。これはちょっと欲しいなあ。

小林めぐみ『食卓にビールを4』(富士見ミステリー文庫)。短めの短篇ばかり8篇。原点に返った(作者の)日常→SF状況→唐突解決パターンの作品が多くて楽しい。
ライオンに勇気を与える生徒会会計、小津さんのキャラがツボった「ライオン篇」、うさんくさい理屈が楽しい「双子篇」あたりがイチオシって事で。文芸部メンバー勢ぞろいの「合宿篇」も捨てがたいかな。

9月15日
スペイン語とカタルーニャ語の差は、日本の方言でいうとどれくらいかを調べている過程で、wikipediaの方言の項にたどり着いたのだけど、これがかなり充実している。特に、名古屋弁の充実っぷりには感心するばかり。アクセントにおける標準語との差異の記述の詳細さは、すばらしいのひとことだ。

ついでに、今日の新知識。アンドラ公国の公用語はカタルーニャ語。フランスとスペインの間だから、バスク語だと思い込んでいたさ。

アニメを、いろいろとまとめて観た。絶対少年#15,#16 #16話の、ひたすらケータイによる会話だけでストーリーを進めていく展開は面白かった。会話がただの説明になってしまったら台無しだが、ちゃんと会話になっている。映像も会話を邪魔せず、そこに趣向を添えていていい感じ。
 エウレカセブン#20 レントン、兵士を踏むの回。ホランドのキャラがあまりに不安定でどうしようかと。ニルヴァーシュ登場シーンの爽快感のある音楽もなあ。そこは、ほんとうに爽快な場面なのか。
 タイドライン・ブルー#8 双子の再会。いやまあ、ストーリーとしてはちゃんと動いてるし、面白いと思うんだけど、キールのキャラの鬱陶しさが鼻についてしょうがないのが。残り話数もそんなに無いんだし、そろそろ成長させてもいいんじゃないか。
 苺ましまろ#8 お祭り+忍者。ふつー。ふつうだと面白くないなあ、これ。

なんとなく、14歳のアニメキャラを集めてみた。アニメ、14歳の肖像。 全員中二と言われると、まあ、そんなもんかなあ。夢野歌(おねがいマイメロディ)、一橋ゆりえ(かみちゅ!)も歳はわからないけど中二。
アムロもそうかと思っていたが、確認したら15歳だった。明日夢君は高一の2学期だから、15か16ですね。誕生日が来たという描写はないから、まだ15?

エウレカのほかのキャラだと、ホランド、ハップ(No.2の細目)が29。そうか、僕より年下なのか。まあ、響鬼さんすら年下だからなあ。

タルホは26で、ミーシャ(女医)は40。なお、ミサトさんは29で、リツコは30。いや、だからどうということはありませんが。この年齢設定だと、主要キャラのガキくささもしかたないかなあ。ホランドは、ハーロックや加持さんと同い年なんだけど。

SHINOBIのCMをみた……えーと、あの、甲賀弦之介の瞳術って、ほんとにあの映像でいいんですか?

9月16日
さて冷静になって、現時点で録画して観ているアニメと特撮を数え上げてみると、絶対少年、交響詩篇エウレカセブン、仮面ライダー響鬼、奥さまは魔法少女、ぱにぽにだっしゅ!、創聖のアクエリオン、ガン×ソード、かみちゅ!、タイドライン・ブルー、スピードグラファーの計10本にもなる(バジリスクは録画しているだけで観ていない)。

他に、リアルタイム視聴できたときは、ロックマンエグゼ ストリーム、ビューティフル ジョー、ふしぎ星のふたご姫、おねがいマイメロディ、苺ましまろも、観たり観なかったりしている。だめだ。明らかに多すぎだ。

録画中のタイトルのうち5本は近日中に終わることがわかっているけど、新番組も観始めるだろうから抜本的解決にならない。今の生活からすると、週のアニメ・特撮視聴を5〜6本にしないと回っていかない気がする。さて、じゃあ何を減らせばいいんだろう。やっぱ、響鬼とエウレカ?いまさらそれも嫌だしなあ。 < コンコルド錯誤

さて、りなもさんの表で10月の新番組をチェックすると
10/4火 24:00 キッズ 地獄少女
   6木 25:30 TX 舞−乙HiME
   8土 18:00 TBS BLOOD+
   20木 25:55 TBS ローゼンメイデン・トロイメント
未定 CX 蟲師
と、観たい番組が5本あった。5本減ってもだめじゃん。

悪漢と探偵 から9月と10月の海外SF新刊をチェック。これくらいかなあ。
9/20 ソニVB 偶然のラビリンス アンブローズ
9/22 文庫SF ディアスポラ イーガン
9/22 創元SF みんな行ってしまう M・M・スミス
9/下 晶文社 クライム・マシン ジャック・リッチー
9/29 文春 さよなら、コンスタンス ブラッドベリ
9/30 国書 天の声・枯草熱 スタニスワフ・レム
他:ダンセイニ、ヒッチハイク・ガイド、ヴェルヌ再刊
※ブラッドベリかリッチーはミステリかも。

10/07→遅れる 奇コレ どんがらがん デイヴィッドスン
10/上 文庫SF 啓示空間 アレステア・レナルズ
10/中 創元SF マッカンドルー航宙記2 シェフィールド
10/下 文庫SF ハイブリッド―新種― ソウヤー
10/25 国書 宇宙舟歌 ラファティ
10/下旬 白水 ほとんど記憶のない女 リディア・デイヴィス
 -> Sudden Fictionに翻訳あり? ケリー・リンクっぽい?
※デイヴィスは幻想文学かも
たくさん出るのはうれしいのだけど、なにもこんなに一度に出さなくても。

9月17日
朝っぱらからジャスティライザーを見ていて大吃驚。えええ?ガイガンっていっぱいあったの?弓で格闘しちゃう(< 本当になぎなた代わりに使う)お嬢様とか、見所いっぱいだなあ。

さらにビューティフル・ジョー。また、敵は父だったオチか!!いや、父は敵だったオチだから、敵は父だったオチの前半とは区別がつくのか。つくのか?

昼から、デバドロアルファというチェコの人形劇団の公演を観にいってきた。於パルテノン多摩。公演内容は「ファウスト」と「ドン・ファン」。チェコ語による公演だけあってセリフはほとんどわからなかったけど、人形の造型とギミック、操演を十二分に楽しんだので良し。奇怪な海の生き物が踊りまくる、ファウストの海底探検の場面が絶品。悪魔が現れたり消えたりするシーンで火を噴かせたり、海底のシーンでシャボン玉を浮かべたりとしかけも凝ってたし。鍋やコルク抜きで作られた、シュワンクマイエルっぽい人形を間近で見られた(公演終了後、壇上に上がって見ることができた)だけでも、多摩くんだりまで行った甲斐がありましたさ。この公演は、劇団の本拠地プルゼニ市と姉妹都市になっている高崎市が毎回呼んでいるものとのこと。やるな高崎市。どうせ、姉妹都市になるなら、こうやって役立つ物にすべきだと思ったことだ。

夕方から元ユタ。今日の参加者は、SF人妻、大森望、小浜徹也、才野茂、添野知生、高橋良平、林、東茅子、深上鴻一、細井威男、三村美衣、柳下毅一郎、山本和人。僕の周囲での主な話題は、フリースタイル、運転免許証、イニシャルDは必見、漫画原作はすべて香港で撮るべきだ、ラング、秋葉原ヨドバシの大混雑、9月10月の新刊は多すぎる、読みたいベスト&星雲賞予想、または、タフとマッカンドルーが長篇短篇童子受賞をかけて一騎打ちという構図の美しさ、全洋画CD版が欲しい、『宇宙舟唄』の謎(あるいは『アーキペラゴ』はいつ書かれたか)、カートゥーンネットワークの帯番組、スペインアニメ、今年の主な国内SF、日本SF大賞、ホラー大賞、追い込み読書、星雲賞の規定、このミス新人賞の12歳、「氷点」の1000万はすごい、20歳までに5000冊の人、堺さんのスキンヘッド、『鉤爪』のタイトル、萌え朝松健、青森のウエストコースト、なみおか映画祭、インターゾーン200号の作家はラッカー以外知らない人、新潮45の中村うさぎ、ファンタジーノベル大賞、神楽坂のお祭り、諸星原作にはぜったい見えない『奇談』、『ディアスポラ』など。

早く読まないと間に合わないかもと、大森さんに譲っていただいた『ディアスポラ』は、うちに帰ったら届いていたというオチが。

9月18日
SFマガジン 2005年10月号。ロボットSF特集。
 ロバート・J・ソウヤー「脱ぎ捨てられた男」は、生きたまま精神をロボットに転移させられるようになったら、人の肉体のほうに残った精神はどうなるかという話。設定を把握した時点で、というかタイトルを見た時点で想像できるような話をそのまんまやっていてどうしようかと。リーダーズ・ダイジェストじゃないんだから。設定の面白さだけだなあ。
 ジェイムズ・パトリック・ケリー「ベルナルド・ハウス」は全自動住宅の女性型端末が主人公。主人を失い、一人乗り残された「家」にやって来た訪問者という、こちらもお約束の展開だが、あざといにほほどがある「家」の造型で持たせている。ぴったりしたビスチェに、レースのベビードール、メッシュのキャミソールですよ。小菅久実のえろえろイラストも含め大概やりすぎだと思いました。主人恋しさに自ら慰めるロボットって。良い悪い、上手い下手はともかくとしてわりと好き。
 小説以外は、ウィル・マッカーシーとジェフリー・A・ランディスのエッセイ、それに向井淳のロボット開発近況解説と、堺三保のロボット映画解説に、瀬名秀明インタビュー。ランディスの工学プロジェクトの規則はなかなか興味深いがロボットとはかけらも関係ないような。
 特集外。浅倉久志セレクション第六回のハリイ・ハリスン「世界の終末のあくる日」は、タイトル通りの状況に置かれた男女を描いたコメディ。いやまあ、悪く言うほどではないが。
 神林長平インタビューは、波状言論からの再録・改稿版。インタビューイとインタビュアが思いっきり大人と子供で面白かった。ディックをニューウェーブと言ったり(77p上段5-7行のあたり)mニューウェーブとデビュー当時の神林が同時代だと言ったり(同16-23行)しているあたりには思いっきり違和感があるのだけど、いまの歴史はそうなってんですか。
 ジャン・ゴーレのジーザス・クライスト・トリックスターはすばらし過ぎです。しかし、なぜバカボンのパパなのか。「ヤハウェの息子なのだ」ということ?

銀河ヒッチハイクガイド@TOHOシネマズ市川コルトン。
思ったよりよくできていたので満足度はかなり高め。冒頭のイルカの歌で、よし、という気になってしまいましたさ。マーヴィンの扱いにやや不満が残るのと、ラブストーリーを余計に感じるのを除けば、ほぼ文句なし。ザフォド(ゼイフォード)の顔の処理は秀逸だった。驚いたのは、「あわてるな」はじめ、字幕の訳が原則、新潮文庫版の風見潤訳準拠だったこと。「汎銀河うがい薬バクダン」までそのまま(「全」になってたかも)とは思わなかった。配給会社の英断に敬礼。河出版の安原和見氏にはわるいけど、やはり愛着というものは重要なわけで。
#"Don't Panic"に関しては、愛着以前に「あわてるな」を支持するのだけどな。
あ、白い画面が多いのに、字幕の位置に工夫がなかったのは減点対象。おかげで非常に目が疲れた。

9月20日
萌えるダイエット via サギリック・ウェブ。「脂肪も萌えた!!!! おたく生活で痩せる!漢のダイエット本の決定版」ってなに。
○表紙・本文イラストはみさくらなんこつが執筆!!!
○付録のCDでは「聴くだけで痩せる萌え音声」や「ダイエット応援萌音声集」大収録!
○声の出演:門脇舞(人気急上昇のメガネっ娘アイドル声優)
だの、
【掲載予定ダイエットの一部】
● アニメを見ながら踏み台昇降!
● ゲームで週末プチ断食!
● アニメカラオケでカロリー消費!
● 萌え歌ウォーキングで有酸素運動!
● アキバ式ウォークラリー!?
● お風呂でマンガ&ライトノベル簡単半身浴!
● 萌え生活での簡単エクササイズ集
● ジャンクフードカロリー表
だの、あまりにすばらしいコンセプトに声も出ません。

アニメ視聴。

奥さまは魔法少女#12。良いこと言うなあ、評議会。主人公が己の無思慮に気づかされた時点でテーマは消化済みなんで、あとはどう着地するかだけなのに、なんでクルージェサポート組の反乱なんていらないドラマを持ってくるかね。どうにも、話の進め方が上手くない。

ガン×ソード#12。駅篇第三話。今回もまた設定大紹介篇。正直、ここまでセリフの説明が続くと辟易するところはあるのだけど、ウェンディと謎の老人の対話シーンの緊張感を観てしまうと、文句も言えなくなるという。敵役が印象を強めていく中で、どんどん印象が薄くなるヴァンの、明日はどっちだ。

創聖のアクエリオン#25。最終回前の大打ち明け回。シリウスの過去生はまあ、そんなもんだろうという感じだけど、司令の話はちょっと意表をつかれたよ。手放しで喜べるかというと苦しいけど、真剣白刃取りをしたまま、相手の隠し腕の攻撃を、こちらも隠し腕で受けるシーンはかなり良かった。

しかし、あれですね。アクエリオンのSRW参戦はいまから待ち遠しいですね。 中学生が考えたっぽい設定もSRW向きだし、いろいろ鬱陶しくって楽しそうだなあ。

9月21日
yama-gatさんのサイトから。
 この際なので風見潤訳の三作目『宇宙クリケット大戦争』も読もうかとパラパラやってたら、ゼイフォードがザフォド(!)だったりする。うう違和感。
そうか、そっち方向への違和感もありうるのかと蒙を啓かれた気分になったことです。柔軟性重要。新訳にも心広くあろう。

でも「パニクるな」は許せない、心の狭い俺がいる。

映画の字幕がかなり風見潤訳準拠だったのは驚きましたね。てっきり、「パニクるな」になっているものと。しかし、なぜわざわざパニクるなだったんだろう。TVシリーズ版DVDにわざわざあわせて、映画版の方針変更で割りを喰ったとかかな。

9月22日
『ディアスポラ』読了。傑作。よくもまあ、ここまでストロングスタイルのSFを。バクスターも裸足で逃げ出すハードサイエンス設定に、オリジナルの超絶宇宙像をプラス、誰もそこまではやらないだろうという、とんでもないビジョンを構築してます。その数字はなんだ、その数字は。連作中篇の構造を取ることで、長編の構成が下手という弱点を回避したのもプラス点。中短編で見せる、テーマ追求の精度が前面に。著しく宇宙よりではあるけど、人間(人類)もちゃんと重点課題になっているので、イーガンの「生理機械としての人間」テーマが好きな人も安心していただきたい。現時点ではダントツの本年度ベスト。イーガンの4長篇でも「面白さ」ではベストかな。

私信: 幾何学が世界像の部分で非常に重要な役割を果たしてるんで、リョーテンはさっさと読むように。

アニメ視聴。交響詩篇エウレカセブン#22 少年、敵の大人と出会う。しばらくぶりの気持ちの良い話で、いいんじゃないすか(てきとー)。しかし、グレートマジンガーにでも出てきそうな風体で踊るシーンはさすがにどうしようかと思った。

仮面ライダー響鬼2 #32 主題歌歌手接待篇。あ、なんかちょっと好きだ、これ。微妙に耐え難いところはあるけど、それはそれとして、これはこれという感じだ。たぶん、キリヤ濃度の低さが勝因。このままいなかったことにしてしまえば良いのに。

かみちゅ!#11 お正月のヒトコマ。ただひたすら、昭和50年代の中学生がこたつでごろごろするだけという、実にすばらしい一話。今回のAパートは、海の家の回のAパートと並ぶ本作のベスト(第一話は見られなかったので除く)ですね。昭和50年代アイテムの数々がすばらしすぎ。ベストヒットは、テレビのチャンネルをこたつから回す工夫。うちに住み込みで働いていた兄ちゃんは、竹の棒の先に切れ込みを入れた物を使ってたなあ。

タイドラインブルー#10 修理と最終決戦前夜。なんだか、いろいろ慌しい。ちょっとさまざまなことが、うまく行きすぎかなあ。もう少し苦労しないか。まあ、残り3話ということを考えると仕方なかろうけど。しかし、#13の地上波放送がないというのはちょっとまいった。

スピードグラファー#22 水天宮 対 首相、は水天宮の圧勝。こっちは残り2話。直接対決前の段取り →雑賀 対 水天宮→エピローグと、やるべきことと話数の関係はちょうどよさげ。どこに着地するかまでは、ちゃんと見届ける予定。

9月23日
昼過ぎから「チョコレート工場」を観ようと新宿に。

ジュンク堂で時間をつぶすうちに20分前になってしまったので、あわてて劇場に向ったら、それはもう長い行列が。なんだかぐったりしてしまったので、そこで観るのは諦め、少し喫茶店で体力を回復した後、渋谷に移動。ところが劇場に着いてみると、そこには次の回(1時間後)は満席という表示。

えー。Yahooでみたら、もうすぐ上映終了な館ばかりだったので、人気がないとおもっていたのに。いや、興収一位とも書いてあったけど。

とてもとてもぐったりしたので、Book 1stに寄って帰ってきましたとさ。『よりぬき苺ましまろ』見当たらないなあ。って、雑誌なのか!

でもって、これも縁だと思って、はじめて『チョコレート工場の秘密』を読んだんですが。なんというか、いいのかこれは許されるのか、という描写(ウンパ・ルンパ人とか)がいっぱいでドキドキしました。ってか、チョコレート工場がただの恐怖の地にしか見えないのがどうだろうと。心の汚れた大人になってから読んだのがまずかったか。

虎の門・せいこうナイト、紹介王がいつになく面白かった。フリップを用意して、同じ人の紹介を競い合うという予選スタイルのほうが、面白いんじゃ。ふかわりょうが機能していて、びっくりです。

9月24日
8時に目覚ましがなった形跡はあるのに、目を覚ましたときには9時も45分過ぎ。ロックマンエグゼ・ストリームとジャスティライザーの最終回見逃した。いいけど、別に。

ビューティフル・ジョーも後半だけ。よくわからなかったけど前半で変身できなくなって絶望するシーケンスがあったのだな。後半のアクションは、いまいちテンポが悪かったけどまあ、最後の敵を前に登場人物みなが敵味方の枠を越えて団結するというお約束を守っていたのでよしとする。きれいに落ちたんじゃないですかね。次は、モトクロスバトルですかそうですか。

昼前に出かける途中で衝撃的な看板を見てしまった。ビルの改装のため1年間の休業に入っていたはずのボンベイが、マスターの体調不良のため、再開を断念し閉店するというのだ。いや、まだわからない。マスターの気が変わるかも知れないし、弟子の兄ちゃんが後をつぐかもしれない。だから、悲観するには早すぎると思う。思うが。あのカシ豚が二度と味わえないかもしれないと思うと、悲しみでいっぱいになるのもまた事実。看板は、僕の勘違いであってほしい。あってくれないかな。あってくれるといいな。

昼からアンサンブル例会。ついてみると向井淳がひとり佇んでいたのはちょっとかわいそうだと思った。

最終的な参加者は、向井、林、東、細井。ディアスポラの面白さとか、京フェス合宿向け企画とかの話をしてました。

その後、別グループと合流して呑み。『ディアスポラ』の面白さについて、志村さん、もりげくんと語り合ったり。やはり時代は『ディアスポラ』ですね。京フェスまでに読み終わってないようじゃ時代についていけませんよ。というわけでみなさん是非、騙されたと思ってご一読を。冒頭10ページ(人によっては2章まで)は読み流しても問題ないんで。

石川雅之公認の「もやしもん」トリビュート日本酒「かもすぞ」。5合瓶のラベルに描かれた菌たちがたいそう愛らしくはあるのだけど、やはりこう、なんというか、呑んだらまずいものの雰囲気を漂わせているというのは否めない。とはいえ、味わってみたい気もするよなあ。だれか注文しませんか。

高井信『ショートショートの世界』(集英社新書)読了。ショートショートという形式が商業的には死滅している昨今、Webを中心に流布されている多くの誤情報に憤った著者が、ショートショートとはなんだったか、そしてショートショートとはなんであるかについて語った本。さまざまな本を例にあげながら、ショートショートの歴史を語る第2章は秀逸で、ここだけでもショートショートについて語るもの必読。ショートショートと一般の掌編小説の差異を探る第1章もいろいろと示唆的。

で。読みながら気になったのが、ショートショートを形式であると同時に、ジャンルとして考えている部分。星新一のショートショートをSFとミステリとファンタジーに分類することの不毛さを考えれば、この立場はよくわかる。ぜんぶ「ショートショート」という袋にぶち込むほうが、実感としても妥当にみえる。

これは短篇もある程度一緒で、作品によるところもあるけれど、ミステリ短篇、SF短篇と分けて考えるよりも、ジャンル「短篇」と袋にぶち込みたくなるような作品群があるのは事実。異色作家短篇集だの奇想コレクションだのに入る短篇はこの傾向が強い。

このあたりから連想されるのが、ライトノベルのジャンル性。最近は、無批判にジャンル扱いされることもあるけれど、本来的には、メディアであったり、技法であったりという性格の強いものと思われる。それがジャンルとして受け取られるという状況は、ショートショートや、短篇のそれに似ているかな、と。

本来なら、似ているからどうなのか、それは現象としてはどう説明されるべきなのかというところに論を進める場面なのだけど、思考力が尽きたのでここまで。「似てるけど、だからどうということはない」が結論じゃないかな。< おい

9月25日
というわけで柏の映画館で見てきましたぜ、「チャーリーとチョコレート工場」。いくらなんでもあんまりなウォンカ(ワンカ)さん初登場シーンからずっとグロテスクな展開続きで、僕が読んだ『チョコレート工場』そのまんま。個人的には大変なっとくがいったけど、子供の頃に楽しい読み物として読んだ層は、どう受け取ったのだろう。ワンカさんのイメージは原作から受けた印象ぴったり(奇矯でぶきみな人)でした。終盤のオリジナル展開は、物語に説得力を与える方向に作用したと思うので、わりと肯定的。チャーリーの存在感が増しているし。

でもまあ、どの部分を持ってきて何の話をしたとしても、ウンパ・ルンパ人のインパクトには勝てませんね。ここまでやるかなあ。ダニー・エルフマン、すばらしすぎです。サントラ買わなきゃ。

9月26日
outside reflex 経験主義
要点は以下の通り。
  • 人間は、想像に基づいて話をすることができる。
  • 日本人は、実体験に基づいて話すことも、想像に基づいて話すことも、自由である。この自由は表現の自由として憲法21条でも保障されている。
  • 「経験したこと無い奴は語るな、黙ってろ」は不当に自由を奪う言論封殺である。
  • ただ、実体験に基づいて話すことと想像に基づいて話すこととでは、説得力が違って当たり前である。
えー、この引用で十分な気がするんで、追加意見はないです。4項目が存在することがポイントだよなあ、と。ああ、法律を盾にする2項目は余分かも。

やや関連しなくもない話題で「昔の自分の気持ちを忘れてしまった田舎弁士による恩の押し売り」もいいエントリです。

創聖のアクエリオン最終話。実は生命の樹がピンチで、敵と味方が聖女の導きで一つになって地球の危機が救われて完。いやまあ、話の流れからいってこう終わるよなあ、とは思う。思うけどな。こう終わる話なら、途中の実験アニメシリーズはいらないだろう。はっ!娯楽作品(人類)と実験作品(天使)の対立の果ての止揚というテーマなのか! < たぶん違う
まとまりはしているし、最後まで観た人へのご褒美も一応あるけど、アクションが面白くなかったんで個人的にはイマサンくらい。実験アニメシリーズのインパクトから言えば、地球だなんて小さなことは言わず、銀河全体、いやさ、宇宙全体を再生するくらいのはっちゃけかたが欲しかった。

ぱにぽにだっしゅ。またOPが「黄色いバカンス」だったわけだが、発売直後だというのに「ルーレット☆ルーレット」の立場は。学園に番長連合が攻めてきて、親玉はマジンガーZってなあ。もう、なにが起きても不思議じゃない、というより想像しうる中で最も変なことよりは変なことが起きないと退屈という域に近づいているので、中の人は大変だろうと思いました。ぱにぽにXのガイキング腹には小笑い。脛にでっかく十字があるのはなんだっけ。

エウレカセブン。レントン、また失敗する。ガキの教育にしては周囲の被害が多いよなとは思うが、インパクトを優先するなら、こんなもんだろうとも思う。それよりも、「実は、ホランドもレントンを心配してたんだ」で、みなが反省するシーンに失笑。いや、君たち、まったく描かれてないから、それ。わからなくて当然だから。

奥さまは魔法少女#13。黒書刊行会さんの感想につけくわえるところがないなあ。主人公が最終話の最後の見せ場でけっきょく何の働きもしていないというあたりに、この作品の問題点が凝縮している感じで。「奥さま」という馬鹿コンセプトと、テーマが喧嘩し続けたという印象。

ガン×ソード#13。駅篇決着。仇の姿を目にして新たな境地=狂気に達する主人公。メンバーそれぞれの決意も新たに再び旅が始まる。オリジナルセブンのひとりをあっさり殺してしまったのは少々驚き。とはいえ、残り13話しかないのだから、そんなものといえばそんなものか。ロボット同士の戦いがイマイチという、わりと致命傷になりかねない欠点を露呈していたけど、他がきちんとしていたので問題無しとしよう。次回はやっと、OPシルエットの最後の一人が登場の模様。

9月27日
WebZap。岩手名物しいたけサブレー。「しいたけパイまんじゅう」なんてものもあるそうです。

昨日今日と、国勢調査員の人からの「説明したいから都合がいい時間を教えてくれ」という置き手紙(やや違)を眺めつつ、「さすがに電話できる時間じゃないしなあ」と溜息をつく今日この頃なわけですが、とりあえず書けるところだけ書いておこうかと中身を取り出して、そこで初めて気づく重大な問題が。うちには鉛筆もシャープペンもないや。

記憶の限りでは、うちにある筆記具は、マジックとボールペンだけのはず。記入、どうしようかなあ。

9月28日
野村、初芝の引退に、時代の流れを感じる今日この頃なわけですが。元木、後藤に戦力外通告というのも、なかなか驚いたことです。まだ動ける気もするんだけど、やはりやめるのだろうかなあ。まあ、実のところは彼らの去就なぞどうでもよく、横浜今期も15億の赤字の報道に、だれの首が切られるのだろうと恐ろしく見守っているわけですが。……あれ?誰かのことを忘れてるな。………。あ、佐々木もやめたんだ。

『デカルトの密室』をつい『パスカルの密室』と言いそこ間違う昨今ですが、パスカルも業績的には、ロボット物の題名に登場してもおかしくないな、と。では、他の人物もありか。

『ユークリッドの密室』実は非ユークリッド的には密室じゃない。とか、
『ニュートンの密室』間違いなく落ちは引力を使った物理トリック。とか、
『シュレディンガーの密室』被害者が死んでるかどうか不確定。とか、
『シュワルツシルトの密室』光すらも脱出できない。とか。

モデルガンショップの2階にあるという、ミリタリーメディックメイドカフェ、Cafe de Joule。看護兵というコンセプトは一歩譲って認めるにしても、それで同時にメイドでもあるってのはどうなんだ。

どうやら注文すると「サー、イエッサー」と返事するらしいぞ。

9月29日
産経WebのID論(進化論はうさんくさいから、人間は本当は知的生命がデザインしたんじゃないの論=科学の皮を被ったつもりでいるけど尻尾どころか全身はみ出している創造論:左のまとめには僕の偏見が入っている)擁護どころか推奨記事を読んで一番わからなかったのは、
それに「生命は無生物から発生した」「人間の祖先はサルである」という唯物論的教育で「生命の根源に対する畏敬(いけい)の念」(昭和四十一年の中教審答申「期待される人間像」の文言)がはぐくまれるわけがありません。進化論偏向教育は完全に道徳教育の足を引っ張るものです。
の部分。
 どこの誰とも知らない野郎の作った玩具だと思うよりは、偶然に発生し、さまざまな擾乱の中を生き延びてきたのだと思うほうがよっぽど生命の一回性、希少性を実感できて、「生命の根源に対する畏敬の念」とやらを抱けると思うのだけどなあ。

やはり、IDそのものよりは、IF理論(引力は単なる理論であり実証されていない。ニュートニズムには三体問題を解析的に解けないなど、多くの瑕疵がある。これは、引力現象の背後に知性の働きがあることの証明である、というような理論;はてなID:rnaさんのまとめ参照)とか、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(異質な考えにも触れるべきだというなら、キリスト教だけでなく、こちらも教えろと提案された宗教;教会)とかのほうが面白いな。

MM/memo経由でやじうまPC Watch掲載の新しいUSBメモリ。突っ込みどころが多すぎて、どこからどうしたものやら。

9月30日
Life is beautifulの「いかにもアメリカらしい石油危機の対処法」という記事が面白かった。石油危機を乗り越えるため、遺伝子組み替えばりばり、化学肥料大量投入で、植物性の石油代替燃料を大量生産しようというベンチャー企業がでてきたという話。
アメリカの中西部に地平線見渡す限りの無人のトウモロコシ畑が広がり、そこには遺伝子改良によりいびつに巨大化したトウモロコシがなっており、それを巨大な無人のトラクターが収穫しているという姿を想像して欲しい。
これはもう、一幅の絵ですね。

溜まっていたアニメの録画分を消化中。

かみちゅ!#12(DVDでは#15)。バレンタインで告白回。なんと幸せな世界だろう。ここで終わりというのは唐突ではあるけれども、まあありだろうと思える範囲。むしろ、DVDで用意されている16話をどうするのかが気になる。恋のほうに決着をつけたから、神であることに決着(決着しないという決着含む)をつけるのかな。とまれ、テレビ放映12回分、概ね幸せで良いことでしたよ。

タイドライン・ブルー#11,#12。最終会戦決着と、未来に向けての行動。って、会戦が終わっただけで、何の決着も着いてねえ!どこをどう見ても、話が終わってないんですが、これで放送上は何の説明もなく、決着はDVDでとかやるのか。すごすぎる。中盤の話の膨らみ方に期待していたのに。話の行末は気になるが、ここで放り出すような商売の仕方は気にいらないので、DVDはぜってー買わない。

スピードグラファー#23、#24。なんだこの、むちゃくちゃ綺麗な落とし方は。雑賀、銀座、水天宮、辻堂、真壁、新治とそれぞれに見せ場と居場所を用意して、ここしかないという場所に落とし込んでいる。終盤の決まり方なら、まちがいなく僕が観た今季終了組のベスト。途中のぐだぐださと、画の安さがなけりゃなあ。序盤からは信じられないかもしれないけど、水天宮のかっこよさと、銀座のいじらしさを楽しむ作品なので、その辺を堪能できる中盤以降を楽しみに観ると良いと思った。 テレビ放送の最終話までだと、
スピードグラファー >> かみちゅ! > ビューティフル・ジョー > 創聖のアクエリオン >> タイドライン・ブルー ≒ 奥さまは魔法少女
くらいの感じで。そんなにスピードグラファーが好きか。> おれ

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