「さくら」がゆく!〜「さくらプラン」の実践〜

実践を大切にした教育を学ぶ会 夏期交流合宿 資料(一部改め)


1.「さくらプラン」とは

☆「さくらプラン」=「小学校第1学年多人数学級支援非常勤講師」

・Supporting Classes of Large scales の略
・小学校第1学年の多人数学級(原則36名以上)における集団適応指導及び学習指導等の支援を行う。
・本年度より群馬県単独事業として開始。現在79小学校169学級で実施。
・1日4時間・週4日・年間35週の勤務が原則。任用は各学期ごと。
・ほとんどが20歳台の若年層であり、教員としての資質の育成というねらいもあるのではないか。

2.「さくらプラン」の役割と取り組み

☆取り組みの具体例(担任との関わり)

・職員朝会時の自習の監督(そのため朝会には出ない)
・チームティーチング(担任が授業を進め、助手が机間指導)
・個別指導(後述)
・その他、雑用・遊び相手など
☆研修会から(99年4月23日)
・群馬県西部教育事務所管轄の小学校で該当する27校59名が参加。
・悩み@担任との打ち合わせの時間が取れない(連携ミスなど)
・悩みAどの程度まで指導・支援を行えばよいか分からない
・悩みB担任の言うことは聞くのに、助手の言うことは聞かない(甘える)

3.富岡小学校の様子

☆学校規模・特色

・児童数(99年4月1日時点)799名→各学年4(2年生のみ3)学級+特学1学級、教員・職員数(助手含む)52名
・言語教室併置(富岡市近辺の言語障害児童への指導)
・富岡市の市街地からその東の農村部・住宅地が通学区。区域外通学もいる。
・教育目標「元気で仲よく本気で勉強」(次代を築くたくましく心豊かな児童の育成)
・「自問清掃」の取り組み(教員は手を出さないのが原則)
☆職員、児童の様子
・職員はほとんどが夜7時近くまで勤務しているらしい。「楽しい」教員が多い。
・児童は総じて素直で積極的だが、落ち着きに欠ける面も。(学校要覧より)
・一人っ子は多くない(田舎らしい?)が、塾やお稽古ごとに忙しいという点では都会っぽい?

4.1学期を振り返って

☆生活面

・入学当初は前述の通り、「遊び相手」であった。そのためか、 1年生にとって我々が「先生」という印象は少ないようだ。→呼び捨て
・行方不明事件×2
☆学習面
・鉛筆のもち方→正しくもてている子は少ない。姿勢の悪い子も多い。
・集中できない子が多い(後述)
・特に算数ですでにできる子とできない子の差が見られる。
☆その他
・遠足5月19日(中止)→6月1日に延期。脱落者なく無事に帰還。
・水泳→着替え方が「1年生」。

5.1年生の様子

☆最近の「こども」

・「やられたらやり返す」子(親の影響か?)。
・約束が守れない子。
・我慢ができない子。
☆個別指導とその効果
・集中力のない子や遅れの目立つ子に対し、個別指導を行っている。
・例。授業中は全く集中できず、教室内を出歩いたり、大声を出すことも多い。 1日1時間の割合で他の教室に連れ出してプリント等、担任の指示を受けて指導を行っている。
国語…ひらがなが書けない。故に教科書が読めない。→読む練習。
算数…数の概念は理解できており、計算は他の児童と同じようにできる。 →遅れが出ないように学習させる。

6.「さくらプラン」の今後の展望

☆「さくらプラン」の効果と弊害

・個別指導などでは効果を発揮しているものと思われるが、 「幼稚園の先生」と「学校の先生」の中間的立場であるため、 かえって甘える子どもが増えてしまう気もする。
☆「さくらプラン」の今後
・計画としては、@30名以上の学級に配置(現行は36名以上)、A他学年(2年生?)への配置 等があげられているが、日教組による1学級の人数削減の提言も関連しているためあくまでも「未定」。 良くも悪くも今年度次第。


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