子どもサポートフォーラム企画
「子どものこと、好きですか?」
協賛/(財)朝日生命新副都心統括本部
後援/新宿区教育委員会・(社)新宿区社会福祉協議会


 子どもサポートフォーラムでは99年2月20日に「子どものこと、好きですか」と題して、 ミュージカル『脱・オキバリ育児宣言!!』の上演、 フリー・トーキング『子どもから、大人から』を 若松町地域センター(新宿区)3Fホールに於いて開催しました。
 当日は「スリッパ」が足りなくなるほどの大盛況(?)で、フリー・トーキングでは、 活発な意見が交わされました。ご来場した下さった方々にこの場を借りて感謝申し上げます。

第1部 ミュージカル『脱・オキバリ育児宣言!!』

 98年6月にも同内容のミュージカルを行いましたが、 その後、新メンバーを加え、パワーアップして戻って参りました。 毎月数回の練習を繰り返し、メンバー全員の知恵を振り絞り、 より「らしい」ものへ近づけたつもりです。

 ミュージカルの模様を、各シーンのダイジェストと一緒にどうぞ。 (うーん、解像度が……)

☆場面2−1 『CHILD』

 歌の間、スライドで、赤ん坊から幼児、小学生と、ひとりの子どもの写真が写される。 (写真では見えませんけど)

☆場面2−3 「公園デビュー」 「母親」とベビーカー。

 他の母親とも話したいのだが…… 遠くから眺めることしかできない「母親」。

☆場面2−4 「近所の公園」 保護者会の帰り道「母親」(写真左)と「友人」。

 「友人」に自分の子どもがよくひとりぼっちでいると言われ、とまどう「母親」。

☆場面2−6 「父親への苦言」 「父親」(写真左)と「母親」。

 「父親」、『小渕さんの支持率が上がったか(笑)』と「母親」の苦言に対して無関心。

☆場面3−2 「帰宅した子ども」 「子ども」(写真左)と「母親」。

 疲れて帰ってきてぼーっとしている「子ども」に対し「けじめをつけなさい」と一喝する「母親」。

☆場面4−1 『遙かなる星空』

 二人の歌と演奏に会場(裏方?)全体が酔いしれました。

☆場面4−2 「子どもの主張」 「母親」(写真左)と子どもの声。

 子ども考えを信じることがいちばんなのだと悟る「母親」。

☆場面5−1 『HELP』。

 ここには写っていないが、自分のパートで両手をあげて歌い、後悔しているHP作成者であった。

☆場面5−2 「近所の『オバチャン』と母親」  「母親」(写真左)にアドバイスする近所の「オバチャン」。

 オキバリ育児はやめなさいとアドバイスする「オバチャン」

☆場面6−1 『平成のお祭りシンガー』

 「お祭り」のようにとんで、はじけてもいいじゃない?

 最後にキャスト全員で『CHILD』を歌ってミュージカルを締めくくりました。

 一流大学に進学することだけが子どもの人生ではない。大人はそのことは理解していても、 子どもをそんな「型」にはめようとしまっているのでは? そんなに『オキバリ』にならなくても、子どもは自分の力で成長していくのです。 親としてできることは子どもを信じること。ただそれだけでいいのではないでしょうか。


第2部 フリー・トーキング『子どもから、大人から』

 今回、子どもが親をどう見ているのか、親は子どもをどう見ているのか、 お互いの本音を出し合ってもらおうとフリー・トーキングの場を設けました。
 ミュージカルの感想、子どもから見た「理想の親像」、私のまわりにいる「ヘンな親」など いろいろな話が飛び出しました。


今回の企画の事後報告を以下に掲載します。

【企 画 名】 子どもサポートフォーラム企画「子どものこと、好きですか?」
【実施時期】1999年2月20日(土)19:00〜21:00
【会  場】 新宿区若松地域センター ホール

【来場者数】 45名(うち、子ども5名)
【参加者数】 16名
 第1部ミュージカル 出演者数……8名/スタッフ数……8名 (構成1・照明2・音響2・スライド1・記録1・受付1)
 第2部フリートーキング 司会進行係……2名/スタッフ数……2名(音響2)

【来場者感想・発言など】

ヲ子どもの担任の「私は待つことができます」という言葉に感動した。 「待つ」という言葉が今日のミュージカルの中にもでてきたが、 これは子育てのキーワードではないかと思う。子育てをするうえでは「待つ」ことは重要だ。 (40代母親・有職)
ヲどんな気持ちでミュージカルに参加したか出演者に聞きたい。 子ども役の人がとても自然でうまかったので、そのあとは、ミュージカルも見やすくなったし、 見る側も楽になった。最初から、「現実の自分ならこの台詞をどう言うか」 というところから作品を創っていったらよかったのではないか。(40代父親・会社員)
ヲ今回参加して、楽しかったし、気持ちよかった。 私には子どもがいないが、もし子どもがいたら、芝居の中の父親と同じように、 父親不在になるのかなと思った。お母さんが、非常に孤独な中で育児をしていることがよくわかった。 (40代・大学職員)
ヲ今回、自分と同じ中学生役として出演して、自分ならこう言うというところから、 台詞を考えていった。(中学生)
ヲ自分が何か言うと、親がいろいろ言い始める。そうするとムカッとくる。 自分は困るし、いやになる。もっと話したり、聞いたりしたい。(小学6年生)
ヲ今、親は逃げているのではないか。子どもに対して、 これだけは許せないということをはっきり伝える覚悟は必要ではないか。たとえ、親が逆ギレしてでも。 私は、フライパン片手に、ゲームをやり続ける子どもに迫ったことがある。 (30代母親・有職)
ヲ電話相談で、顔も見えず、名前も知らない相手と話していると、 親は「子どものために」と言うのだが、第三者としては、親の考える子どもの最善と、 当の子どもにとっての最善は一致しないことが多いと感じる。 どこまで、自分の子どもを「個」としてとらえられるかが重要だと思う。 (40代母親・電話相談員)
ヲ今回、ミュージカルの構成を手伝ったが、中学1年生から大人までのメンバーで、 子どもだから大人だからという区別はまったくなかった。 ものを創る現場では、子どもであっても、自分の責任を果たすことは必要だからだ。 中学生の照明スタッフはほとんどぶっつけ本番だったが、今日は本当によくやってくれたと思う。 子どもも大人も、我が子とだけではなく、よその大人や子どもと一緒になにかをする機会をもてれば、 見方もすいぶん変わってくると思う。(40代母親・有職)
ヲ「子どもの問題のほとんどは時間が解決してくれる」という台詞には疑問を感じる。 子どもの問題と見えることは、実は大人の問題、親の問題なのではないかと思う。 そういう意味では、大人(親)にとってもサポートが必要な時代ではないか。 (30代女性)
ヲ養護学校に通う息子がいるのだが、その学校へ見学や交流に来る普通学級の子どもたちが、 養護の子どもたちが作ったものを見て、素直に驚きを感じてくれた。 普通なら見過ごしてしまう、あるいは気付かないこと(普通に過ごすことも、あたりまえのことではないこと)に、 気付いてくれたことに感動した。こういう機会、こういう感性を大切にしていきたい。 (40代母親)
ヲ大学生で、子どもと遊ぶボランティアをしているが、 どの子もかわいいわけではない。やっぱり、いくら言っても聞かない子もいるし、 先生や親もかわいい子とかわいくない子がいて当然だとも思う。 でも、そういう経験をしても、「こんな時代になぜ先生になりたいの?」と言われても、 やっぱり自分は先生になりたいと思って勉強をしていく。 今後もいろんなことに参加してきたいと思う。(20代・大学生)

トップページインフォメーション