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医者・弁護士との付き合い方次第

医師・患者は人間関係。弁護士・依頼者も人間関係。

何事も信頼関係が大切です。


人間誰でも、好き嫌いがあります。

「汝の敵を愛せよ」とキリストさんは言ったようですが、 そんな簡単に嫌いな人を愛せるものではありません。十人 十色、人それぞれに考え方があります。価値観の相違があ る中うまくやっていこうとするのが人間社会であり、仕事 や団体生活をやっていくうえでは、自分の感情を押し殺し ながらうまくやっていくのが大切です。

でも、個人対個人の付き合いとなれば別。誰もプライベー トまで無理して嫌いな人、合わない人と付き合いません。 例えば、恋人や人生の伴侶を選ぶ時、いくらその人の人格 がよく、理想の条件が整っていても、その人の事を好きで ないと一緒にいるのが苦痛で、結局うまく行きません。

医者と患者。また、弁護士と依頼者って、医者や弁護士に とっては仕事ですが、一方の患者、依頼者にとっては、 完全なプライベートの時間です。

信頼関係の築けない人とは付き合わない方がお互いのため、 相手は仕事という立場上、人を選べないのですから、お金 を払う私たちが、もっとちゃんと意志を持って人選びをしていくべきと考えています。信頼関係の築けない人とは付き合わない方がお互いのため。

とことん、自分に合う人間、何でも話ができる信頼のできる人を探して出会うべきだと思います。

時々、テレビの仕事をやっていると、言葉足らずな所を指摘し、揚げ足を取ってくる方がいらっしゃいますので、敢えて記載しますが、これは「私は客、お金を払っているんだから高飛車な態度に出ていいと言っているわけではない」という事を言っておきます。

中には、残念なことに、お金を払っているんだからと偉そうにしていいと勘違いしている人がいます。こんな人は問題外です。

私の父は、何度も手術をやり直しました。手術のミスもあったようです。

そして、母は、自分で乳癌を発見するも診察を受けた時は「異常なし」と診断され、1年後「やっぱり乳癌だった」と、乳癌手術を受けました。

手術の時、麻酔の失敗で呼吸を確保するため器官切開を行いました。いま考えたら散々な目に合ってますが、不思議とその時のお医者様を訴えるという気持ちになりませんでした。

ミスはあってはならない事ですが、やはり難しい手術、人間がやる事どこかに仕方がないという気持ちがあるのと同時に、そのお医者様の後の対処が良かったんだと思います。母のミスについて主治医はすべて状況を説明し、献身時に 後の治療をして下さいました。

人間の信頼関係って、そんな心の交流から、生まれたり、失われたりするものだと思います。

「この人は違う、この人でいいんだろうか」と疑いながら、病気を治療しても、裁判をして行っても、良い結果が生まれないと思います。だからこそ、自分に最も会う人、受け入れてくれる人に出会う努力が必要と痛感しました。

そして、この人と思える人に会ったなら、心を許し、何でも相談できるように歩みよっていく必要があると私は考えます。

これは平成9年に書いたテキストです。

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