前回の「出力UP大作戦」更新から、いろんなことを試してみました(^o^) 掲示板にはupしていたんですが、だいぶ内容がたまってきたのでまとめてみます;(=^^=)ゞ まずは、リードバルブのストッパー位置の変更です。 リードバルブというのは、クランクケースとキャブレターからのマニホールドとの間にある 板バネ状のバルブです。 リードバルブをクランクケース側から見た図です リードバルブはクランクケース側には開くようになっているんですが、逆側に圧力がかかるとピッタリと 密着して混合気を通しません。 クランクケース内の圧力がピストンの上昇に従い低下すると、開いてキャブからの混合気を通します。 シリンダー内での爆発によってピストンが押し下げられ、クランクケース内の圧力が上がると ピッタリと塞がって圧縮された混合気をキャブ側に戻しません。 この開き具合を調整するストッパーがリードバルブにはくっついています。 このストッパーの曲がりを少し調整してリードバルブがもっと開くようにしてみました。 これによって、クランクケース内に吸入する混合気の量が増加して体感できるぐらいパワーアップ しました(^o^) (でも、あんまりリードバルブを開くようにしてしまうと、割れてしまうことがありますから注意が必要です) さらにこのストッパーのリードバルブと接触する部分に穴を開けると、リードバルブの戻りが速くなり 高回転域の伸びが良くなるんですが、今回はとりあえずやっていません;(=^^=)ゞ それから、つい最近リードバルブをナイロン−カーボン製のものに交換してみました(^o^) ノーマルでついているリードバルブはスチールの板なんですが、これを市販のDAYTONA製の Dio用ものに交換してみたんです。 これがそのナイロン−カーボン製のリードバルブです(^o^) 左がモトコンポのノーマルリードバルブ、右がDio用ナイロン−カーボン製のリードバルブです 見比べるとDio用のリードバルブはわずかに短いのが判ります。 ネジ止め用の穴を長穴に拡げてモトコンポに付けてみました(^o^) 取り付けてみるとこんな感じです(^o^) 結果は最高速が2km/hほど下がってしまいました;(=^^=)ゞ 指でこのリードバルブを押してみてわかったんですが、ノーマルのものと比べてかなり固いんです(^^;) なもので、バルブの開き具合が少なくなってしまったようです〜(^^;) う〜ん、ちょっと残念でした〜〜(^^;) 仕方ないのでノーマルのリードバルブに戻しました;(-^^-)ゞ 次に、2ストエンジンのマフラーの抜けを良くしすぎるとどうなるのかを実験してみました(^o^) 一般に2ストエンジンのマフラーは、4ストエンジンと違って消音以外に重要な働きをしています。 あまり排気抵抗を減らしすぎるとエンジンのパワーがなくなってしまいますが、これを実験してみました(^o^) で、手元にあったモトコンポノーマルマフラーを使って排気抵抗を極端に少なくしてみました。 まずは、エキゾーストパイプを取り除きます。 このエキゾーストパイプを取り除きます。 こんな具合にきれいに取りました。 この状態で穴の中をのぞいてみると隔壁が一枚あって、そこにパイプが通っています。 この隔壁に穴をあけて、さらに新しく φ28mmのエキパイを溶接してくっつけました(^o^) ちょっと不格好ですが、ものすごく太いエキパイをくっつけました;(=^^=)ゞ この状態で、エンジンと接合する口金の部分に口をあてて、思いっきり息を吹き込んでみると ほとんど抵抗がありません(^^;) まさにスカスカ状態です;(=^^=)ゞ で、このマフラーをモトコンポに取り付けてエンジンをかけてみました(^o^) モトコンポとは思えないような太い音域の排気音がします(^^;) 腹の底から響くようなまるで400ccクラスの ような排気音です(^^;) さっそく乗って走ってみましたが、トルクが全然出ません〜(^^;) もう、まったくと言っていいほど 非力なエンジンになってしまっています〜(^^;) これは、やっぱりだめですね〜(笑);(-^^-)ゞ 2ストエンジンでは適度の排気抵抗がないとパワーが 抜けてしまうのが良くわかりました(^o^) で、またまた話題は変わって今度はモトコンポのクランクケース分割のレポートです(^o^) いつもお世話になっている近所のバイク屋さんで、常連のWさんのモトコンポのクランクケースを割るのを 見せていただくことができました(^o^) まずは、クランクケース左側のクランクシャフトについているドライブプレートを専用工具で引き抜きます。 専用プーラーを使ってドライブプレートを引き抜きます。 抜いたクラッチアウターのプレートにはフロントスプロケットが 溶接されています。 次にクランクケースの右側の発電器関係のプレートをクランクシャフトから引き抜きます。 プーラーを使って慎重にプレートを引き抜きます。 クランクシャフトの両端がフリーになったので、クランクの左右を留めているボルトを外して まずはクランクケースの右側をクランクシャフトから引き抜きます。 大型のプーラーを使ってクランクシャフトからゆっくりとクランクケースの 右側を引き抜いていきます。 きれいにクランクケースの右側が抜けました。 次にクランクケースの左側をクランクシャフトから抜きます。 これで完全にクランクケースを割ることができました(^o^) これも大型のプーラーを使用して、ゆっくりとクランクシャフトを 抜いていきます。 さらに話題は変わって、次はモトコンポのハイスピードギアのレポートです(^o^) モトコンポではエンジンの回転をチェーンで後輪側へ伝達しています。 後輪側のチェーンがかかるスプロケット(ドリブンスプロケット)には14歯のギアが溶接されており、 これが75歯のギアを駆動して回転を減速しています。(75歯のギアは後輪の軸に付けられています) よって、以下の3点の内どれかを変更すれば減速比が変更できトップスピードを上げることができます(^o^) 1.フロントスプロケットの直径を大きくする。 2.ドリブンスプロケットの直径を小さくする。 3.リア側についている14歯対75歯のギア比を変える。 この内、1番と2番を単独または組み合わせてやる方法では、チェーンラインの変更が必要なことから ぎりぎりの隙間を縫って通っている現在のチェーンラインを他と干渉せずに大きく変えることは困難と判断して あきらめることにしました;(=^^=)ゞ で、残る3番ですがインターネットで探した製作メーカーさんにモトコンポのノーマルギアをお渡しして 検討していただいた結果以下のようになりました(^o^) まず下のギアの画像を見て下さい。 モトコンポの後輪側についている2枚のギアなんですが現在は14対75ということでギア比は5.357です。 これを現在の1.5倍ハイスピード側に変更するには、ギア比を3.579である19対68にすれば 軸間距離は同じでOKになります。 つまり、現在の14歯側のギアを19歯にすることによってその直径を大きくし、 75歯側のギアは68歯にすることによってその直径を小さくすることになります。 ここがその程度変わっても、他との干渉はないのでこの方法でいくことになりました(^o^) 問題はこの2つのギアの形状で、小ギア側にはドリブンスプロケットを付けなくてはいけません。 よってかなり複雑な形状のものになってしまいます(^^;) 大ギアの中心には後輪の車軸が通るキー付きの穴が必要です(^^;) 制作費をお見積もりいただいた結果、2枚1セットで約66000円でやっていただけることになり、 早速製造を依頼しました(^o^) 納期は約30日間ということですので、7月半ばにはできあがることになります。 どんな具合になるか楽しみです(^o^) トルクが十分にあれば、ぼくのモトコンポだと現在の1.5倍の約78km/hまででることになりますが、 まあそうは上手くいかないでしょうね(笑);(-^^-)ゞ |
モトコンポ用のミニチャンバーを作り始めてみました(^o^) まず、用意する物は0.8mm厚の鉄板です。 これはDIYのお店で450×600mmの大きさのものが 680円で売っていたので購入しました(^o^) 次に鉄板を切る道具ですが、今回は大型の金切りばさみを使用しました。 鉄板の厚さが0.8mmだと切断できるぎりぎりでしたが、充分に用を足してくれました(^o^) それから溶接機も必要です。ぼくは家庭用の小型溶接機(50A)を使っています(^o^) 溶棒は薄板の溶接ということもあって、鉄板を溶かしすぎて穴を開けないように太さ1.2mmという細いものを 使いました(^o^) まずは、モトコンポのマフラーのラインをよく見てチャンバーのイメージを決めます(^o^) (ちなみに、ぼくのモトコンポにはQRのマフラーを付けています) 上がモトコンポのノーマルマフラー、下がQRのマフラーです。 モトコンポのマフラー配管の横にはちょうどメインスタンドがあって、あまり太いチャンバーは 付けられそうにありません(^^;) それに、チャンバーを下にあまり太くしすぎると地面との干渉も心配です(^^;) で、結局次のようなチャンバーにすることにしました(^o^) この方法だとチャンバーの容量をあまり大きく取れないので、気休め程度のものしか付けられないんですが まあ気分を出すだけでもやってみることにします;(=^^=)ゞ (チャンバーとしての効果はあまり出ないかもしれないですが〜(笑);(=^^=)ゞ) なんとか、半分ぐらい出来上がったミニチャンバーがこれです;(-^^-)ゞ ミニチャンバーと言う名にふさわしい、ちっちゃなチャンバーです(笑);(-^^-)ゞ 右側部分の細くなっているところに、現在使用しているマフラーの配管を切断してエンジンからの配管を 溶接します。左側部分は折れ曲がっているチャンバー部分を作っていく途中のところです;(-^^-)ゞ ここも最後にはQRのマフラー配管を切断してそこに溶接します。 これから時間を見つけてのんびりと続きを製作していくつもりです〜(^o^) |
作っていたミニチャンバーが完成しました(^o^) でも今回は失敗しちゃいました〜;(=^^=)ゞ 形はねらっていた通りにできたんですが、肝心のチャンバーとしての 機能がダメで最高速も加速も落ちてしまいました〜(^^;) まあ、これに懲りずに改良版の次のチャンバーの製作に取りかかろうと考えています(^o^) それにしても薄板の気密溶接は難しいです;(=^^=)ゞ 溶かし込み過ぎると板に穴が空きますし、溶かし込みが足りないと微少な隙間から空気が漏れてしまいます(^^;) 何度か失敗しながらやっと満足いくできになりました(^o^) 出来上がりはこんな感じです(^o^) イメージしていた形になんとかすることができました(^o^) イメージ通りのものが出来上がりました(^o^) このマフラーを黒に塗装してモトコンポに取り付けるとこんな感じになります(^o^) なんとか隙間を抜けて元通りのマフラーラインを通すことができています(^o^) ぎりぎりでメインスタンドを避けています(^o^) さて、走ってみた結果なんですが残念ながらパワーダウンしてしまいました〜;(=^^=)ゞ エンジンの回転域全域に渡って伸びがなくなってしまい最高速もダウンしています(^^;) チャンバーというのは、エンジンの排気ポートが開いたときに排気管内を伝搬する衝撃波を、その絞り部分で 反射させて排気ポートの疑似閉鎖を起こす効果を生み出します。 2ストエンジンでは、一般に排気ポートにバルブがないためピストンが下死点を越えて上昇し始めても 排気ポートは開いたままです。 そのままピストンが上昇して行くと、まず吸気ポートが閉じて そのあと最後に排気ポートが閉じます。 そのため吸気したガスが圧縮される前にピストンに押されて排気側へも漏れてしまうことになります。 そこで反射波の出番になります(^o^) 排気ポートが開いた瞬間に発生する衝撃波は、排気管内の圧力に対応した速度で排気管内を伝わります。 排気管の径が同じかまたは拡がっている場合にはこの衝撃波の反射はおこらないのですが、排気管の径が 絞り部分で狭まり始めると、そこから反射波が排気ポート側へ戻ってきます。 この反射波が戻ってくるタイミングが、ピストンが下死点に達したあたりから始まってピストンが排気ポートを ふさぐまで続けば、排気ポートをバルブでふさいだようなことになり、吸気ガスの漏れを防いで圧縮率を 上げることができるようになります。 このタイミングは、エンジンの回転数によってピストンの速さと排気ポートの大きさから求めることができます。 たとえばモトコンポのエンジンが6000回転/分で回転しているときに排気ポートが開いてからピストンの下死点 までの時間は約1.7msecになります。 この時間で反射波が返ってくるようにチャンバーの長さを設計すればいいんですが、チャンバー内の 圧力によって音速が異ってくる点と衝撃波の速さがその圧力下で音速の何倍でているのか 判らないという点がネックになってしまいます(^^;) まあ、一般的に他の50cc用として販売されているチャンバーと見比べると、今回製作したチャンバーは 短すぎて排気ポートの閉鎖が早く始まってしまい、円滑な排気のじゃまをしていると思われます;(=^^=)ゞ この経験を活かして早速、もっと長いチャンバー第2弾の製作にとりかかるつもりです(^o^) |
ロードパルS用のマフラーをモトコンポに付けてみました(^o^) ロードパルSのエンジンはノーマルでも3.1馬力あり、モトコンポの2.5馬力をはるかに上回った出力を発生します(^o^) エンジンの主要部品はほとんどが共通ですから、吸排気系の差がこの差を生んでいる一因と考えられるので マフラーを交換して確かめてみました(^o^) ロードパルSのマフラーです(^o^) まず目を惹くことは、ロードパルSのマフラーは排気ポート部から膨張室までの距離がモトコンポマフラーと比べて 短いことです。 このことによって排気抵抗がモトコンポよりも少ないであろうことが推測されます(^o^) 膨張室自信の大きさもモトコンポよりひとまわり大きいようです(^o^) さっそくモトコンポに取りつけてみるとこんな感じになります(^o^) けっこうしっくりと決まっているかも知れません(^o^) ただし、マフラー固定用の穴とクランクケースのネジ穴とのあいだに少し隙間が出来てしまいますので、 ここはボルトかなにかをスペーサーとして入れる必要があります(^o^) サイドカバーを付けるとこんな感じで、特に無理なく収まっている印象があります(^o^) 実際に乗ってみた感じでは、モトコンポマフラーとQRマフラーの中間の性能のように感じました(^o^) ノーマルモトコンポマフラーを付けている時よりも加速・最高速ともに伸びがあります(^o^) ただしQRマフラーほどではないようです;(-^^-); QRマフラーと比べてのメリットは、エキゾーストパイプの処理をしなくてよいということで(ぼくはエキパイを 溶接で作ってカバーの外へ排気を導いています)どなたでも付け替えることができそうです(^o^) |
ワンオフで製作依頼していたモトコンポ用ハイスピードギアがついに完成しました(^o^) ギア比は、ノーマルギアの1.5倍に設定してあります。 まずは下の画像を見て下さい(^o^) スプロケットがついている小ギアです 小ギアの軸にスプロケットがついている難しい加工も不具合なく出来上がっています(^o^) 後輪の軸につく大ギアです 大ギアの中心穴のキーも綺麗に仕上がっています(^o^) 焼き入れがしてあるのが判りますね(^o^) 重なっている上側が今回製作したギアです。 大ギア2枚を重ねると、大きさの違いがよく判ります(^o^) 下が通常のモトコンポ用ギア、上が今回製作したギアです。 左上の端は揃えていますが、右下ではこんなに差があります。 左が今回製作したギアです 小ギアも2つを見比べると大きさの違いがよくわかります(^o^) 左側の今回製作したギアのほうが大きいです(^o^) 取りつけてみるとこんな感じです モトコンポに取りつけると、ぴったりでした(^o^) もちろんどこにも干渉していません(^o^) ギアのかみ合わせもバッチリでした(^o^) 小ギア回りのガスケットをちょっと切り取りました 一点だけ、小ギアがガスケットシートの渡り部分と干渉しているので、 その部分のガスケットを少しカットしました(^o^) 乗った感じですが、まずは10インチタイヤのまま乗ってみました(^o^) 加速はかなり落ちたものの順調にスピードが伸びていきます(^o^) だいたい40km/hぐらいで2段変速機の一段目から二段目への変速がおこり、そのままどんどん加速していきます。 結局75km/hまで出たところでコワくなってアクセルをゆるめてしまいました;(=^^=)ゞ これはちょっとモトコンポとしてはあぶないものがあります(^^;) (ブレーキがノーマルのままなのでこわいです〜;(-^^-);) 街乗りではもう少し加速重視にしたいと思ったので、リアタイヤを8インチに換えてみました(^o^) 以前ほどの加速はありませんが、まあ許容できるぐらいには戻ってきています(^o^) 変速は30km/hちょっとぐらいでおこり、最高速は70km/h弱ほどにもいっています(^o^) 試走の途中で60km/hぐらいで走っていた50ccスクーターを追い抜いてしまいました;(=^^=)ゞ この組み合わせが今のところちょうど良いみたいなので、しばらくはリアをこのまま8インチにしてみます(^o^) それから、製作して下さったメーカーさんがこのギアの一般販売も始められました(^o^) 京都のメーカーさんですが、もちろん通販OKだそうです(^o^) エンジンまわりがノーマルのままだと発進加速が遅くなるので1.5倍速ギアは ちょっときついかもしれませんが、もう少しマイルドな他のギア比(1.2倍程度とか(^o^))も 同程度の価格でお願いできるそうです(^o^) (まあ、その場合はリアタイヤを10インチにしたほうが、はるかに安価にあがりますが:(*^^*)ゞ) そのメーカーさんのHPにこのギアのことが紹介されていますので、興味がお有りの方は ↓のリンクを見て下さいね(^o^) (「バイク部品」のコーナーに載っています(^o^)) 桜井工機株式会社さんのHP (ギア以外にも、いろいろなバイク部品の製作を引き受けてくださっています(^o^) 「こんな部品があったらなぁ」という要望があったら相談してみたらいかがでしょうか?(^o^)) |