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第11回総会記念事業


    2016年JPA近畿ブロック交流集会和歌山・紀の川市患者家族会きほく11周年記念事業
                                         9月3日(土)~4日(日) 
                                         ホテルアバローム紀の国

 毎年各県持ち回りで開催されている JPA(日本難病・疾病団体協議会)近畿ブロック交流集会と
 紀の川市患者会きほく11周年記念事業がコラボしてホテルアバローム紀の国において約90名が
 参加して盛大に開催されました。きほくからは13名が参加しました。

 主催の和歌山県難病連東本喜佐子会長が
「近畿各府県から体調を整え、大勢のご参加をいただきありがとうございます。今私たちの置かれた状況は非常に厳しいものがありますが、難病患者、障害者、そして高齢者や子どもなど弱者の日常を守のは政治の責任と責務であります。この2日間は共に学び、語り、交流し有意義な集会にしたいと考えます」と、
挨拶がありました。




 オープニングでは先天性全盲のソプラノ歌手西岡敦子さんのイタリア歌曲や「夏の思い出」、「赤とんぼ」など歓迎の独唱が披露されました。




 記念講演でDPI(障碍者インターナショナル日本会議)副議長の尾上浩二氏より「障害者差別解消法と共生社会の実現」―合理的配慮と建設的会話― と題してご講演いただきました。
 尾上氏は自己紹介のなかで、1歳で脳性麻痺と診断され養護学校、施設を経て大学入学後障害者運動に参加され、福祉のまちづくりなどに取り組んでこられたことを紹介されました。
 4月に施行された「障害者差別解消法」は障害を理由とする差別の解消を推進し、障害の有無によって分け隔てられることなく共に生きる共生社会の実現が目的であるとし、「差別的扱い」は行政機関や事業者などには法的義務が課され、「合理的配慮の不提供」は行政機関には法的義務があり、事業者には努力義務が課されていること。社会的な障壁の除去には障害者と提供者(行政機関や事業者)間の建設的な対話が重要であることを強調され、今までのように「もしあなたに何かあったら」とか「あなただけ特別扱いはできません」、「先例がありません」などという考え方や言葉は差別解消を妨げるキーワードであることなど、例え話などを示しながら分かりやすくお話しいただきました。




 各県活動報告では、滋賀県が難病患者の実態調査をされたこと、大阪では長年難病センター建設運動を行っているがなかなか現実にはほど遠いこと、奈良県は昨年から難病患者療養支援事業と難病ピアカウンセリング事業、医療講演会事業などを県の委託事業として実施したこと、兵庫県は頻発する風水害の現状と対策フォーラムを開催したこと、和歌山県は国会請願活動の実績、対県要望会の開催、人権フェスタでの啓発活動、課題として、役員の固定化や事業執行の困難さが報告されました。
 紀の川市患者会きほくから神森和子会長が、市から難病相談の委託事業や機関誌「きほく通信」の発行などが紹介され、「病むものとその家族にとっていつでも語れる陽だまりのような存在として活動を続けていきたい」と報告がありました。




 懇親会では各県ごとに舞台に上がっての紹介や歌の披露がありました。和歌山県は真砂みよ子副支部長が「かりゆしの海」という紙芝居が披露されその後、全員舞台に上がり「学生時代」を合唱し、皆さんの手拍子をいただきました。
 このなかには2月まで胃ろう設置患者だった森田敏子さんも姿勢良く、そのことを忘れさせるほどの元気で皆さんと一緒に歌っているのが印象的でした。参加者にとって予定の2時間はあっという間に過ぎてしまったようです。

9月4日




9時からボーカルとギターとサックスのユニットLenonの演奏を聴きました。
 Lenonは日頃はホールや、カフェや、ステージなどでオリジナル曲やカバー曲を「日常のミュージカル」として子どもから高齢者まで聞いてもらえる音楽を目指しています。ちなみにサックス奏者一平さんは森田良恒事務局長の甥っ子さんでもあります。「人生いろいろ」「上を向いて歩こう」「川の流れのように」など懐かしい曲を参加者の手拍子と共に披露していただきました。




若い医師・ダンボの会
「医師と患者のホンネトーク」と題して3名の若い医師にご参加いただき、
医師から見て、よい医師とは?
患者から見て、よい医師とは?
医師から見て、賢い患者とは?
患者は通院時にどんなことに心がけているか?
患者にとって医師の言葉とは?
医学生時代と臨床医師になってからのギャップはありますか?
医師にとっての喜びとは?
医師が思う、患者にとって必要なこととは?
など、3テーブルに分かれ今までにない医師と患者の話し合いがもたれました。
あるテーブルでは「理解ある意思を国への要望会に連れて行きたい」と患者が言うと「是非僕を連れて行ってください。僕も言いたい」と医師からエールが送られたり、患者からは「モンスター患者に出会ったことはありますか?」、「痛みを分かってくれる医師と出会えない」、「介助者の話しを聞いてほしいのに外に出されてしまう」、「かかっている科が多くて自分の主治医が分からない。自分で決められないのか?」などの発言。
 また医師からは「医療における学会の壁は大きすぎる」、「研修時、患者さんの気持ちを分かっているように思っていたが、本当は分かっていないことに気がついた」など双方のホンネトークは時間が足りないくらい加熱したようです。
 ある京都の参加者からは「今までにな素晴らしい企画で、本当に良かった。和歌山県の力はすごい」と感想をいただきました。
 またダンボの会の若い先生方からは「素晴らしい企画で、いい勉強になりました。参加して良かった」と評価いただきました。
ちなみに今回参加いただいた先生はダンボの会代表山田裕揮先生(中央:東京国際聖路加病院内科)、橋本忠幸先生(右:橋本市民病院総合内科)、鷺森美希先生(左:橋本市民病院研修医)でした。ありがとうございました。
 
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