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近畿ブロック京都交流集会:8月30日〜31日

                                            会員 大塚恒幸
                                    日時 2014年8月30日(土)・31日(日)
                                    場所 京都タワーホテル(JR京都駅前) 

 和難連の会員の方の運転でホテル前に到着。先に下ろしていただきドライバーの方は車を駐車場に置いてからくるとのこと。京都の駅前ですからホテル前は混雑しており駐車場も少し離れているらしい。鈍感な私ですが「ご苦労様です」と思いながら待っていると、その方は自力の車椅子で時速7kmで登場。健常者とばかり思っていました。「彼は普通の人が歩くよりも早いでえ。ぜんぜん心配せんでええから。うちは、いつも、こんなもんです。ハハハハハ!」と豪快に笑いながら和難連会長の東本さん。

◆IPS研究の現状と今後の展望
   京都大学IPS細胞研究所(CIRA)櫻井英俊先生(写真下)                                    
◎ IPS細胞とはどんな細胞なのかについて説明がありました。
◎ IPS細胞の臨床応用への取り組みと題して
細胞移植・病態解明・創薬研究のそれぞれの分野で例をあげて説明していただきました。
 一日目の『新しい難病対策の具体的な内容』 説明者、厚生労働省健康局疾病対策課長補佐と、二日目『分科会 難病対策』でJPAの事務局長の水谷幸司氏に教えていただいたことに基づき、私なりの見方でまとめましたのでご了承ください。

◆医療費助成の対象疾病の拡大と自己負担
 新制度では助成対象となる疾患を56から約300に拡大。対象者は現在の約78万人(平成23年度)から約150万人(平成27年度)に増え、助成のための事業費予算は平成25年度1340億円に対し平成27年度で1820億円、対象者数は約2倍に対し予算は約1.5倍。非常におおざっぱですが全体平均ではひとりあたりだと17万円が12万円。
 自己負担割合を現行の3割から2割に引き下げる一方、所得に応じ月2500〜3万円(生活保護世帯はゼロ)の上限額を設けて、負担を軽減する。
 月1万円以上の自己負担が年6回以上ある「高額で長期」の患者の場合及び既認定患者は、月上限を最高2万円とする、患者の年間の負担額が計24万円を超えないようにする。自己負担額は個人でそれぞれ違うので一度自分でやってみないとわからない。と思います。
留意すべきは:
 所得を把握する単位は医療保険における世帯であること。したがって住民票の家族単位でなく医療保険です。医療保険が高給取り方の保険に入っていたら一考してください。
 また新制度以前は院外処方の薬であれば無料であったこと。特定疾患医療受給者証にも「院外処方による薬局での保険調剤・・・については一部負担がありません」の一文があり、その一文により院外処方のお薬が無料になっていたこと。この一文がなくなり薬剤が出費の大きな部分を占めているパーキンソン病において、すべてのパーキンソン患者にとって薬費用は増額となるとおもわれます。
 (1)今度の難病法ではこの一文がなくなるのか?
 (2)なぜこのような制度があったのか?
水谷氏に尋ねてみました。
 (1)はなくなると思われる。(2)その理由はわからない、との事でした。

◆指定難病委員会
 助成の対象となる疾病は『難病』ではなく『指定難病』と言います。『指定難病』を決める会が『指定難病検討委員会』です。『指定難病検討委員会』が2014年8月27日に開かれ、下記のように決められています。
 指定難病とすべきとされた疾病にパーキンソン病・進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症は含まれています。
 指定難病の要件について『人口の0.1%程度以下』について以下のように整理されています。日本の人口は1.27億人なのでその0.1%は12.7万人ですが当面は0.15%未満を目安とする。つまり18万人を目安とします。現在の患者数は平成23年で特定疾患を受給している患者数は12万人程度でセーフとなります。当面とはいつなのか?と質問有りましたがよくわからないとのことです。
 制度の谷間をなくすことを目標として活動してきたJPAですが今回の制度改革でもその恩恵にあずかれない患者さんもいる。

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