上菊橋

上菊橋は、2005年に架け替えられたばかりの橋である。
犀川のこの付近には、上菊橋と下菊橋の2つがあり、おおよそ200m離れている。すぐ近く、という感じである。昭和初期の地図には既に上と下2つの橋が載っている。

上菊橋、寺町側からは不老坂から降りる。しかし、不老坂は、寺町通りからは右左折禁止で進入できないため、一方通行に近い状態になっている。更に、上菊橋の右岸側は一方通行で、橋に向かうのみになる。このため、坂を降りる車はほとんどなく、車は全て下菊橋に回ってしまう。だから、車から見ればあまり重要ではない橋、となる。ここを通る車は少ない。しかし、自転車や歩行者は結構渡っている。この付近は右岸/左岸とも住宅地なのだが、結構行き来はある。下菊橋は、4車線の幹線道路であり、通り抜け主体なのに対し、生活道路的な橋である。

さて、この橋の一番の特徴、照明の位置が低いこと、である。橋には通常、照明があるが、それは通常の街路灯と同じく、高い位置についている。しかし、上菊橋にはそのような高い照明はない。もちろん照明はあり、それは歩道と車道を分ける分離帯に低いものがついている。低い分、照らす範囲は狭くなるから、数は多い。どちらがよいか? 走りやすさでは、高い照明だと思う。歩行者も見やすいから。でも、ちゃんと分離されているのなら、低くても困らない。橋としてみると、非常にすっきりとしていて美しい。交通量の少ない橋だからこそできたのかもしれない。

橋を歩道から見る。
照明が低くて目に入らないため、非常にすっきりとした橋になっている。
照明は、分離帯の花壇の中にある。
低くて目立たない。
橋を下から見る。
小さなアーチが連なり、ちょっとやさしい感じがある。


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