西外惣構


「惣構」とは、城下町を囲い込んだ堀など城の防御のための要害のことで、安土桃山時代から江戸時代初めに日本各地の城下町で築かれた。金沢では、西と東、内・外二重の惣構が築かれていた。
西外惣構は、兼六園のある台地の崖下、中村記念美術館付近から始まり、市役所裏、香林坊、そして東別院北側から小橋付近へと伸びていた。


金沢21世紀美術館、南側

宮内(くない)橋から写す。

この付近、惣構は、美術館の敷地に沿って真っすぐに流れ、市役所裏へと伸びている。水の流れは必ずしも多くないものの、石垣で作られ、いかにも堀らしく見える部分である。ここは美術館建設の際に発掘調査も行われたそうだ。惣構は、市役所横の道、宮内(くない)橋をすぎる。

宮内橋
柿木畠側から写す。

写真撮影: 2009年8月


市役所裏

惣構は宮内橋を過ぎると2手に分かれる。市役所裏の崖に沿う流れと、柿木畠の道路に沿った暗渠である。といってもそう離れているわけではなく、うつのみや書店の付近で合流する。分かれていることで、どっちが本来の惣構? と思ってしまうが、地図で見ると2つの流れは以外と近い。どちらかといえば市役所裏が崖の端であり、本来の位置に近いようではある。

市役所の裏側

市役所側が一段高くなっていて、惣構はその境目付近を流れる。

写真撮影: 2009年8月

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