小田急ファミリー鉄道展 - 2000.10.21-22

JPEG 16KB

「鉄道の日」記念で「小田急ファミリー鉄道展」が海老名検車区で開催。去年も行ったのですが、今年もまた1日目 (21日) の公開をのぞいてみることにしました。


車両展示

JPEG 33KB

2200形, 3100形 (3121×11 : 最終運用車), 7000形を展示。昨年の「ゆめ70(3100形)」は既に廃車、解体され部品即売会に回ったので、今年は7000形 (LSE) が登場。また別の場所にある保存庫では3000形 (SE) が公開された。なお、上の写真は海老名駅ホームから撮ったもの。

JPEG 39KB

喜多見検車区に保存され、今回のイベントのため1年ぶりに姿を現わしたNSE車。依然「さようなら3100形(NSE)」ステッカーを貼ったままの姿だが、変わらず美しい姿である。五角形の愛称表示板が復活すればなお良しだが……。

オレンジバーミリオンとグレーのカラーリングそのものが小田急線上から消えているので、そういった意味でも「ロマンスカー色」を目にすることのできる貴重な機会だ。また、小田急初のカルダン車2200形 (同じく喜多見で保存) も登場時のイエロー・ダークブルーのツートンカラーに塗りなおされている。[上写真の左端]


JPEG 26KB

昨年NSEとゆめ70はほぼ横一線に並んでいたのだが、今回はすこしずらして停まった状態になっていた。このへんの扱い方は難しいところ。

LSEは車内を開放し、3号車〜10号車は自由に見学できる。運転台は整理券配付による限定公開だった。

LSEの車内は、小田原寄り区画と新宿寄り区画の2つに分けられている。リニューアル時当初は禁煙・喫煙の違いがあった1〜5・6〜11の2区画をそれとなく視覚化したものだろう。なお、現在は9〜11号車も禁煙。


JPEG 15KB JPEG 15KB

保守作業車実演

撮影は適当に切り上げ、今年は保線車両の実演を見学してみた。今年の実演は、レール削正車、マルタイ、陸軌両用車である。午前の実演は削正車とマルタイだ。

JPEG 31KB JPEG 24KB

レール削正車はレール表面を研磨し、車輪と線路の摩擦で発生する騒音を低減させるための作業を自動で行う。底部に取りつけられたグラインダで少しずつ、何回か往復しながら研磨するのだそうだ。

JPEG 19KB JPEG 7KB

実際に目の前で往復しながら実演した。火花が散っているのがすき間から覗ける。線路上に落ちた枯れ葉などに引火してはいけないので、実際は水を撒きながらの作業となる。


JPEG 30KB JPEG 31KB

つぎはマルタイ。正式にはマルチプルタイタンパ、バラスト突き固め装置である。線路を支えるバラスト(道床)は列車が何百回も通過すると少しずつ沈んでゆき、放置すると乗り心地に悪影響を与えかねない。そこでこの機械が、レールを持ちあげて下のバラストを突き固める。

左のジャッキでレールをはさみあげ、右の爪を道床に突き刺し、爪を振動させて突き固めを行う。

実際の作業では、防音のため扉を閉め、さらにカーテンを下ろす。また、埃が出るので散水しながら作業する。

深夜にしか働かない、昼間は路線の「どこか」で寝ているのでなじみの薄い保線作業車だが、このように説明し実演することで、いろいろ文句の出るだろう深夜作業も一定の理解が得られる……電鉄としてはそういう算段もあろうか。もちろん、趣味の対象としても実に興味深い内容だ。