小田急ファミリー鉄道展 2000
体験コーナー
運転士・車掌さんの仕事ぶりを体験できるコーナー。車掌区ブースでは「車補」――車内補充券の発行が体験できた。この車補だが、ストアードフェアシステム「パスネット」導入にさきがけ実施された「フェアスルーシステム」、厳密な乗降確認の開始で廃止され、現在は特急でも車内精算は取り扱っていない。現在車補は箱根登山線内での精算や、塔ノ沢から乗車時のみ買える。
なつかしの「パンチ」。改札鋏とともに全国各地で急速に姿を消す一品だ。持ってみると、結構バネが効いた堅めの感触だった (改札鋏は、たしかバネは無かったはず)。券は2枚一組でパンチする。枠をまたがったり、2枚で位置がずれないように注意する。
新宿から小田原までの大人片道を発行するとして、その手順は……
- 事由 (片道) と日付 (20,1) をパンチ
- 受領額は、500,300,50をパンチ
- 乗車駅は、駅名の部分にパンチ (新●宿 ◎)
- 下車駅は、駅の丸印にパンチ (小田原 ●)
- 赤い本券 (甲冊) を旅客に渡し、青半透明紙の控え (乙冊) を車掌区に持ち帰る。
そういえば、京王を使っていた頃は、相模原線特急でよく車補を発行してもらったな。あれももうやめてしまったろうか。
その他のブース
鉄道模型運転会が開催、今年はNゲージ。時間になるとテントは人で埋まった。壁には写真も展示され、懐かしいカラーも見られた。
今年は信号区のところでちょっと話を伺った。即売会だから本来は売るための係員なのだが、買わなくてもちょっと質問すると丁寧に答えてくれ、いろいろなことがわかる。この場を借りて、ありがとうございました。
- 信号灯は色つけのガラス (テーブル手前) と集光レンズ (奥) で一組を成している。単体で見ると小さく感じた。
- ときどき見る紫色の信号灯は、構内の入換信号に使われるものである。
- 集光レンズは普通円形にスリットを切っているが、横に縦形のスリットがあった。これはカーブ区間などで光を曲げ (つまり斜め方向から見やすくする) ための偏光レンズだそうだ。
- 最近はLEDの高輝度化・青色LEDの実用化により、これを使用した信号灯も増えてきているが、小田急では視認性、耐久性、価格などの面から、依然として電球を使用しているとのこと。
その他、箱根登山鉄道・江ノ島電鉄・大山観光電鉄・小田急バスなどのグループ各社や各種サービス会社が出店、展示即売を行っていた。去年復刻されたNSEパンフレットがまだ残っていたので、また購入。
小田急の車両基地公開は、何回も開催されているだけあって運営も手慣れたものです。きっちりと押さえるところを押さえて見せているなと感じました。NSEの展示についても、引退時に「時々お見せします」という社長の言葉があったとかで、その公約通り手の行き届いた状態で見られるのは嬉しいことです。
さて、これは個人的なつぶやきになるのですが、このような大勢の人が見に来る会場で「人を入れない写真」を撮るのはかなり無理がある。撮れないといって他人にどけと要求するのは筋違いだと思うし、そんな写真ばかり撮ってもつまらない。それに、車両は走っていてこそ華ではないかな、と思うのです。