胃ガン治療諦観記


前立腺ガンの治療を始めて5年、摘出手術→放射線治療→ホルモン療法を経験し今も治療継続中というのに、あろうことか今度は胃がんの宣告を受けた。人生お先真っ暗だ。胃2/3除去を前提としてサッサと処理が進行している。本当に胃切除しか道がないのだろうか。「二人に一人がガンになる時代」と言われているが、「一人が2つのガンにかかる時代」になってしまったか。

胃ガンへの対応の記録
日付出  来  事
2020年
9月26日
毎年人間ドックを受け、今年も胃バリウム検査を受けた。
9月30日
例年バリウムはすぐ下痢で出てしまうが、今年は1回下痢しただけで、恐らくバリウムの6割ぐらいは出たのではないかと思うが、その後3日間便が全く出なくなった。人間ドック直前に便を出し切った感があり、更に下剤で出したので、出るものがなくなったのか、それとも便秘か、と思っていたら今日はやっと出た。一安心。
10月 1日
人間ドックを受けた病院から電話があり、至急渡したい書類があるので来てくれとの連絡。行くと「要精検」の通知で、胃カメラ検査が必要とされていた。要精検の通知は今までも何度もあったが、検査結果の報告書に付けて送られてくる。電話で急に連絡が来るのは尋常ではない。
10月 2日
近くの開業医を受診したら、ちょうどキャンセルが出たので明日胃カメラ検査をするという。
10月 3日
眠り薬で眠っている間に検査は終了、2時間後に目が覚め、検査結果を聞くと、ピロリ菌がいっぱい居て、逆流性食道炎や萎縮性胃炎などの所見をいくつも書かれた中に、胃がんの可能性あり、生検施行とあった。3.5cm大の凹凸病変ありとのこと。
10月 4日
それまで自覚症状はなかったが、暗示に弱いせいか、途端に胃に鈍痛を感じ始めた。ずっと以前に逆流性食道炎になったことがあり、その後また同じような胸のムカムカ感があって病院へいったら、食道炎の薬は出すけれども心臓病の疑いありといわれ、専門医で検査の結果狭心症とされた。その後も背中や横腹に痛みが続くことがあり何年にも渡って発生を繰り返している間に、いろんな病院を受診し、大学病院まで行ったが、どこでも原因は分からず、筋肉痛のようなものではないか、ということになっている。最近も横腹が痛いときや少しムカムカすることもあったが、筋肉痛なのか狭心症の発作なのかわからない。数日経つと痛みは解消していた。
10月 9日
生検の結果が出た。それを聞きに行く間も胃痛はどんどん悪化。実は胃がんがもっとひどくて進行しているのではないかと不安がつのる。生検結果は、「印環細胞型の腫瘍が粘膜内で集合的に増殖している」というもの。大きな病院へ13日に転院することになった。平行してピロリ菌除去の薬を渡された。1週間継続して服用せよとのこと。帰宅後も胃のあたりの鈍痛がひどい。ネット検索で、胃カメラの検査により胃が傷ついている可能性はないのか検索したら、胃カメラ検査で検体を切り取ることもあるので胃炎になることがあるがすぐに治まるとのこと。そういえば生検のための組織を取ったのだからそこが痛んでいるのかもしれない。でも検査から1週間近くなるのに段々ひどくなるのだろうか。胃カメラ検査後は食間の間食は控え、飲物も極力麦茶だけにしているのに・・。暗示に弱い自分としては、胃カメラで付けた傷のせい、という記事をみて急に痛みが和らいできた。
10月13日
気分の問題か胃痛はまったく感じなくなった。紹介されたのは地域の中核となる総合病院だが、受診するといきなりCT画像が出ていて説明しようとしている。しかしこの病院でCTを撮ったことはない。どこからこの画像を入手したのだろう?画像の氏名をみると他人の名前になっている。いきなり医療ミスじゃないか。今日は採尿・採血・心電図・血中酸素濃度測定のための採血・腹部レントゲン。後日CTや循環器内科の診察が予定された。
気になるのはあちこちの貼紙・・「写真撮影禁止・録音禁止・ネットへのアップ禁止」とある。セカンドオピニオン・インフォームドコンセントの時代なのに、なんだか閉鎖的。むしろ不手際を暴露されることを恐れているとも感じられる。患者からのメッセージや苦情も張り出されているが、こちらは不親切な対応や独断的な対応への苦情が目立つ。まぁこれらは人の性格によりぞんざいな看護師もたくさんいることだろうからいたしかたない。
10月16日
腹部CT撮影、対応は親切で優しい心配りだった。
10月19日
バリウム造影検査。人間ドックの時とは異なり、少量のバリウムを服用して胃壁のヒダを見たようだった。飲むバリウム量が少ないので楽だった。
10月21日
腹部エコー検査と循環器内科受診。途中で突然、階段昇り降りの負荷心電図と心臓エコー検査が追加された。負荷をかけると心電図に乱れあり、冠動脈辺りが石灰化しており、全身麻酔が出来ない可能性があるので、ガンマカメラ検査を急遽明日実施することになった。
外科医はステントを入れてでも手術する気満々。麻酔が出来ないのなら放射線治療はどうか、と聞いたら、そのときに考えましょうとのことで、手術以外は考えてないようだ。まだガンの程度・手術方法の説明もないが、もう手術日まで決めていた模様。
10月22日
心筋に負荷をかける注射をしてRI注入によりガンマカメラ検査で、心筋の血流分布を映像化したらしい。結果は翌週に聞く。
ここまでの印象:渡される受診予約票の記載内容が現実と合ってないことが散見される。受診受付方法が最近変わったらしいが、旧態依然の説明書きのまま。なぜ更新しないのだろうか。最近初めて来た患者には受診受け付け方法がわからない。ガンマカメラの患者負担費用が2万数千円と書かれていたのに、実際の請求額は数百円。理解できないことだらけ。
10月26日
ガンマカメラの結果、心筋の血流は負荷をかけてないときと比べて負荷時の血流が若干少ない部分があるが、全身麻酔は可能とのこと。ありがたいようなありがたくないような。ガンマカメラの費用が安かったのは高額医療費支払い限度額に達したためとわかった。
10月27日
手術説明、初期がんであるが胃壁のどのくらいの深さまで達しているかは分からない。とりあえず広めの範囲を切除する。腹腔鏡手術とするが、中を見てみて開腹の必要があればそうする可能性もある、とのこと。入院準備までに胃カメラ検査と新型コロナのPCR検査を実施する。
11月13日
入院、血栓症防止(弾性ストッキング、足・脚を動かす)、せん妄症(麻酔から覚めたあと、話の辻褄があわなくなる、幻覚がみえる、高齢になるほど起きやすい)、手術後の転倒防止、などの説明を受ける。
11月15日
なぜか、次第に血圧が下がっている。麻酔医による事前説明があったか、と何度も看護師が確認にきたが、明日は手術というのに麻酔医は来ない。看護師が督促したとみえてやっとやってきた。何かにつけて行き当たりばったりの感じがする。術後は痛いけど、痛み止めを使いながら、手術翌日から歩け、とのこと。
11月16日
腹腔鏡による手術、9時開始・16時半終了。前立腺ガンの手術の時は麻酔から覚まされても意識朦朧としていて、しばらくよくわからなかったが、今回は目が覚めると手術室から出るところであって、はっきり目覚めた。後日同室の同じ手術をした患者さんから聞いた話では13時半に終了したというから、私の場合はかなりてこずったらしい。点滴と傷口のドレーン・チューブと尿道カテーテルが付いている。尿道カテーテルは尿量測定とトイレに行く負担をなくするため、3日間はつけておく。腸洗浄しているので大便は次に食事するまでは出ないとのこと。
11月17日
手術翌日から歩いてください、との前触れだったが、胃摘出用のみぞおちの5cmほどの傷が痛くて深く息を吸えない。従って酸素不足、酸素濃度(パルスオキシメータ?)が92%しかない。95%以上ないと起き上がってはいけないということで、午前中は立ち上がらせてくれなかった。午後痛いのを我慢して何度も深呼吸してやっと95%に達して、よろよろしながら病棟の狭い1スパンだけ歩いた。前立腺ガンのときは手術翌日には点滴棒に尿バッグなどがぶらさがっていたが、ほぼ普通に歩けたのに、今回は呼吸が苦しく、1回歩いただけ。起き上がると予想以上に痰が溜まっていた。飲み込んでしまった。
11月18日
手術後2日目、まだ足取りは不安定だが5回歩いた。午後発熱、37.1〜38.1度の間を行ったり来たり。歩いたせいかと思ったら感染症とのこと、あまり気にしていないようだ。アイスノンをもらい頭を冷やす。解熱剤まではもらわなかった。
11月19日
手術後3日目、枕の代わりにアイスノンを枕にして寝たせいか、寝違えて首の右側が非常に痛い。尿道カテーテル抜き。痛み止めの点滴を追加。今日から水かお茶を1日500ccぐらい飲んでよい。術後初めてガスが出た。エコーによる残尿検査。何度か少し下痢があった。
11月20日
また下痢、黒い便。胃を切ったためだろうとのこと。熱は平熱に戻った。首はまだ少し痛い。本日昼から流動食開始予定だったが、指示漏れで延期。夕食から流動食をとると、数日間食べていないので腸内細菌が整っておらず下痢するので、整腸剤の処方が必要になるかもしれないが、夜間になるので、流動食開始は明日からとなった。食事はおも湯だが、ゆっくり時間をかけて半分ぐらい食べれば十分とのこと。明日からの食後に飲む消化剤をもってきた。ドレーンのチューブは、最初は体内の出血を見ているが、食事後は吻合部からの漏れをみているので、食事が始まればもうすぐ外せるだろうとのこと。
11月21日
首は右側が治り今度は左側が痛い。電動ベッドの助けを借りて上体を起してから起き上がるが、起き上がりづらいのは傷の痛みのせいか首の痛みのせいかよくわからない。朝、流動食開始、おもゆと薄い汁だけの味噌汁と甘いシロップ状の液体。今まで何も食べていないので空腹で、40分以上かけて完食した。食後かなり激しい下痢。ドレーンの傷口をサランラップでおおってシャワーを浴びた。傷口の汚れは石鹸をつけてそっと洗い流した方がよいとのこと。昼はおもゆと味噌汁と甘いヨーグルトとヤクルト、流動食が始まり、少し元気が出てきた。空いた時間は読書。
11月22日
首は左右とも少し痛い。朝・昼はおもゆ、夕食から薄い粥になった。空き時間は小説を読む。昼と夕食後に首痛の持参薬を飲む。夕方、本を読んでいたら、文字の一部がまぶしい光を見た後の残像のようにギラギラしてよく見えない。しばらく目を閉じていたが、目を閉じてもギラギラが見え、「く」の字形で次第に視野の左側に向かって大きくなってきた。そのうち視野の左の方いっぱいに広がってきて割れたガラス片を敷き詰めたようにきれいなギラギラになってきたので看護婦さんを呼んだ。血圧は異常なかった。たまたまこの看護婦さんが自分も同じようになったことがあるとのことで、「閃輝暗点」だろうとのこと。その後30〜40分で視野の外まで拡大して消滅した。首の痛み止めに持参した薬に、首への血流をよくして栄養を与える薬が入っているので、それが脳神経を刺激して起きているのではないかとのこと。
11月23日
今日も薄い粥。昼前にドレーンのチューブが抜かれた。これで体につながっているのは点滴のみとなった。午後また閃輝暗点、今日は「C」形でやはり30〜40分で視野の外へ消えていった。空腹なので食事は7〜8割かた食べてしまうが、しばらくすると胃が重い。やはり半分ぐらい残した方がいいのか? 夕食からもう少しねばいお粥になった。食事量が少ないので空腹なのでなんでもおいしく、よく噛んで9割方食べた。胃もたれはあまりない。
11月24日
右首ちょっと痛い。夜中に1回左腹がキューンと痛み。朝食前に胃の透視検査、異常なし。ときたま左腹がズキーンと痛む。ドレーン跡をビニルシートで養生してシャワー。ビニル養生の仕方が下手で、ドレーン跡のガーゼが濡れている。交換してもらった。夕食は普通の粥になった。おかずにハンバーグがついており、食欲が沸き全部食べた。ほかのおかずも9割方食べたら、後で、頑張って食べなくてよい、と注意された。
11月25日
少し寝返りもできるようになり、断続的ながらもかなりよく寝た。首の痛みもかなりよい。閃輝暗点を指摘した看護婦さんが来て、閃輝暗点は首痛の薬の中に首の血流をよくする薬が含まれているのが原因ではないか、とのこと。頭の血流にも影響して虚像が見えているのではないか。朝点滴が終了した。これで体につながっていたものはすべてなくなった。右腹のドレーン跡はときどき疼くが、左腹もときどきズキンと痛む。ドレーン跡のガーゼが取り外された。ガスはよく出るが便通がない。水分をたくさんとるように、とのこと。1日1000ccぐらい飲むように、とのこと。食事は頑張って食べ過ぎることなく、半分ぐらい残すように、とのこと。
11月26日
酸素濃度96%、体重は5kg減っていた。電動ベッドの助けを借りずに一人で起き上がれることを確認。なぜか手術後は血圧が低い日が多い。今日も90/64、低血圧だが、起き上がるのに支障もなくふらつきもない。
11月27日
退院後の栄養指導と療養指導を受け退院。直前にやっと便通があった。退院後の指導内容には、胃が小さくなっているので、鉄分の吸収不足やカルシウム不足が起こりやすい。それを補う食品が売られているので利用すること。カルシウムは前立腺ガンにはよくないとのネット情報を信じているので、相反するが、帰りにスーパーへ寄ったら、鉄分+葉酸と表示されたヨーグルトや乳酸菌飲料、ベビーチーズなどが売られていたので片っ端から買って帰った。
11月28日
食事は30分以上かけるようにと言われているが、どうしても早くなる。食事を20分以内に終えると、右横腹が少し鈍痛。胃と十二指腸の間でつかえているか?
11月29日
退院早々地元のボランティアの用事が来ていたので、外出し1時間ほど歩いた。さすがに、みぞおち辺りに疲れが出た。夕食30分かけて食べるとつかえた感じはないようだ。夜左腹の傷口辺りがかなり痛い。
12月01日
夜中に左傷口かムズムズ〜ズキズキする。みぞおちも少しムズムズ。血圧は家でも低い。脈拍も54ぐらいで手術前より10ほど低い。
12月02日
速く食べ過ぎたりたくさん食べると、いくらよくかんでいても食後に右脇腹の胃と十二指腸のつなぎめと思われるところで、鈍痛が始まり30分ほど続く。腹はグルグルいっているが便通はほんの少しだけ。
12月06日
斜めに起き上がると左の傷辺りがズキンと傷む。クシャミをするともっとズキーンと痛む。便通がない。
12月08日
通院、食事は20〜30分かけてよく噛んでたべているが、ほぼ満腹感が得られるまで食べられるようになった。胃の2/3ほどを摘出したようだが、幽門側を切り取ったので、まだよかったようだ。噴門側を摘出すると胃液が簡単に食道側へ逆流するので大変らしい。消化剤と便秘の薬を処方してもらった。夕方、日課の1時間ぐらいの散歩を終えると便通があった。
12月10日
閃輝暗点についてWikipediaを検索したら、「中年の場合で、閃輝性暗点だけあって、その後に頭痛を伴わない場合は、まれに脳梗塞、脳動静脈奇形、脳腫瘍や、血栓による一過性の脳循環障害が原因である可能性がある。」と書かれている。手術後のエコノミー症候群により血栓ができて、脳血管へ飛んでいった可能性も考えられるのではなかろうか?
12月11日
体組成計を買ってきた。手術前の値が不明だが、現時点の数値は60歳以上の標準値で問題ない。体脂肪・内臓脂肪・骨量も標準値内だった。今後骨量が減るかどうかが問題だ。
12月12日
栄養指導で、胃を切った人の食事レシピというようなタイトルの食事療法の本を数冊紹介されたので、書店へ行ったら、よく似た内容の食事療法の本が幾つか置かれていたので、1冊買って帰った。
12月15日
手術後3度目の便秘が12/12から始まっていたが、今朝肛門の出口で重なり合って栓をしたようになっていたのを苦心惨憺して排便した。左下の傷口辺りのしこり付近が常態化して鈍痛、手で押えると時にはズキズキし始めて10秒間ぐらい続くときがある。食事は食材制限があるものの、3食ともほぼ満腹になるまで食べられるようになった。入院中の看護師の話では、どれくらい食べられるようになるかは個人の従来の食生活によって異なる、とのことだったが、満腹感が得られるようになって、空腹感や飢餓感がなくなって、間食に対する貪欲感も薄らいできた。
12月23日
薬に頼らないと便秘になってしまうようだ。胃がん摘出後の便秘には酸化マグネシウム錠剤(水を取り込んで便を柔らかくする。副作用としてたまに血圧が下がることがある。)というのが定番のようだが、ピロリ菌除去後に便が固くなったときに処方された漢方薬の大黄甘草湯も捨てがたい。漢方薬は2日間朝昼夕服用すると今までは下痢しているので、とりあえず朝夕だけ服用することとした。軟便ないし少し下痢するが便秘よりはよい。
食事は食材制限を守り、30分かけてよく噛んで食べているが、特に腹につかえることもない。むしろ間食に少量飲食するときに、安易に飲み込んでしまうと少しつかえる感じがする。
少し力がいることをすると、左右の下側のしこりのある傷跡辺りで鈍痛がある。このしこりは何だろうか。もしかして前立腺ガンのホルモン注射の跡が復活して(ふくらんで)きたということはないのだろうか?
2021年
1月21日
食材制限として、脂っこいもの(てんぷら・ラーメン・チョコレート)、刺激性の物(カレー、コーヒー)、固い粒状の物(豆類)、生もの(刺身)等など細かく分類されて指定されているので、守っているが、食欲は旺盛で3食ともたくさん食べている。体重もわずかずつ増加。手術前に実施したピロリ菌除去は失敗、2度目のピロリ菌除去を始めた。やっと薬に頼らず便秘を克服できそうになってきたのに、また便秘になるかもしれない。
2月16日
胃を2/3ほど除去した割には、退院後ほぼ半月で3度の食事は満腹するほど食べられるようになっている。但し1回の食事時間は目標30分としてよくかんで食べている。ただ、間食や飲料など食間でちょっと食べたあと右腹が重くなったりする。また退院後2ヶ月以上経ったのに、空腹時などに腹か腸のどこかが少し痛むことがある。ときどき手術痕辺りがヒリヒリ痛むことがある。指で触ると余計にヒリヒリする。執刀医によると溶けてなくなる縫合糸を使っているが、まだ溶けずに残っているらしい。触らないほうがよい、とのこと。
2回目ピロリ菌除去したが、今度は便秘はない。シロタ株が腸まで届くというヤクルトを毎日飲用するようにしたせいかもしれない。
4月13日
2回目ピロリ菌除去は成功した。便秘はないが排便に時間がかかり力を入れないと出ない。ピロリ菌除去した開業医に相談したら、便秘薬を強・中・弱の3種類処方してくれて順に試すことになった。強は即強烈な下痢を起こし服用中止、中もときどき下痢を起す、弱は下痢はしないが排便に時間がかかるのは服用前と同じ。結局便秘になったときは漢方薬の大黄甘草湯を服用する事になった。
手術時から4〜5日間の絶食で空腹感がいつもあり、食欲旺盛だったが、3月中旬ぐらいになってやっと飢餓感が薄れてきた。口がいやしく腹一杯食べたり間食への欲望が強かったのが、やっと通常の食事量に戻りつつある。
5月22日
手術後体重が5キロ減少していたが3キロ戻った。執刀医によると胃がん手術して体重が戻る例はあまりないとのこと。
数日前から腹中央の少し左側が重い。昨日急に中央少し左に鈍痛が始まり、夕方になるにつれてひどくなったが、夕食後1〜2時間でほぼ落ち着いた。開業医で消化剤べりチームと漢方薬を調合してもらった。
ほぼ1週間おきに下痢が起き、その後3日間は便が出ない。正常に便が出るようになった頃には1週間経つのでまた下痢する。
5月25日
ネット検索すると消化不良も下痢もダンピング症候群のようだ。
ダンピング症候群とは胃が切除された結果、胃から十二指腸、あるいは上部空腸内に、食事内容が急速に排出されることが引き金となって起こる生体反応で、食後すぐから30分以内に出現する冷や汗、動悸(どうき)、めまい、脱力感、頭痛、呼吸困難等の症状をいいます。排便のリズムは手術や食物の変化、生活の変化、精神的要因等 により乱れやすく、手術後は便秘や下痢になりがちです。1回ごとの食事の量は少なくし、食事回数を増やして、消化管の負担を軽くしましょう。とある。
手術後半年を経過したので、食材制限は守っているものの、通常の食事スピードに戻っているが、胃切除後は30分かけてよく噛みゆっくり食べることをずーっと続けないといけないのだろうか。
6月 5日
手術後半年が経ち、ほぼ食事量も食べる速度も普通に戻っていたのに、腹一杯食べると直後に腹の中央少し左が張ってきて苦しくなる。5月末頃以前は同程度食べてもどうもなかったのに、このところ急にこういう症状が続く。今更、手術直後のように少しずつよく噛み30分以上かけて食事する状態に戻りたくはないのに、これからも術後のような食事を続けないといけないのだろうか。
6月12日
1週間ぐらい前に、これまで飲食してきた鉄分飲料・ヨーグルト、シロタ株ヤクルトなどを全部やめた。その後、Fe牛乳、別のFe・葉酸飲料、コレステロールゼロヨーグルトなどに変えた。それから1週間、下痢はなくなって、時間は不定だが排便も毎日出るようになった。因果関係があるかどうかは不明。
6月19日
徐々に飲食を元に戻しているが、毎日なんとか1〜2回排便できている。もう1つの要因としてはご飯を柔らかめに戻しているので、これが下痢解消の原因か。飲食の都度、ほぼ毎回胃の左下が内部から押されるような圧迫感がある。医者の見解は、ゆっくりよく噛んで食べるか、食事量を少しずつに分割して食べるように、とのこと。
7月12日
排便は不規則ながらもほぼ毎日出るようになってきたが、今日は夜まで出ず、夕食後1時間ぐらい経ってちょっと腹の具合が悪くなりトイレへ行ったら、少し腹痛と大量の汗と下痢。
ピロリ菌除去後の4月3日にも同じ症状が起きている。
8月12日
なんとか下痢や排便のない日が減ってきていたが、真夏になって冷たいものや飲料水を多用するようになって軽い下痢が頻繁に起きるようになった。また胸がムカムカというか胃もたれというか、すっきりしないことが2日続いた。病院へ行ったら、胃の保護薬や食事前に飲んで胃の粘膜を保護するネットリした液体の飲み薬をくれた。
8月15日
口内が腫れぼったくなってきた。ネットリした液体(アルロイドG内用薬)をネット検索すると、口腔内の薬にも同じものがある。ネットリした液体は服用中止した。(その後腫れはすぐひいたが、口内がカシャカシャするというか、歯茎に口の内側がくっつくというか、変な症状が1週間ほど続いたが徐々に解消した。)胃もたれもときどき起きていたのが次第に頻度が下り、ほぼ解消した。
10月12日
胃もたれ・胸焼けの薬として錠剤に加えて漢方薬の六君子湯をくれた。この頃から前立腺ガン治療の副作用であるホットフラッシュがひどくなり突然汗が出ることが多くなった。泌尿器科からはホットフラッシュの薬として桂枝茯苓丸が処方された。その後消化器内科の薬局からは、六君子湯にも成分として茯苓が含まれているので、どちらかを止めるよう勧告があった。結局気温が下ってもホットフラッシュはひどいまま、それに加えてこのところ腹痛と下痢がひどくなった。術後1年近くなりかなり飲食が早くなってきたのが原因だろうか。一方で胃を切ると鉄分の吸収が減るということで、赤血球数が徐々に減少し、手術前の2割ほど減少した。病院からは鉄分を含む飲料の紹介を受けており、毎日数種類の鉄分入り飲料やヨーグルトを摂取しているが、つい立て続けにゴクゴクと飲んでしまうと30分ぐらい後に腹痛が起き続いて下痢をするようになった。どうやら飲料といえども、時間をかけて一口ずつゆっくり飲まないとダンピング症状を起しているようだ。
2022年
1月10日
12月になって真冬の気温になるようになってホットフラッシュは消滅した。胃がん手術後1年を目途にCT検査を受けたが、接続部は異常なしとのこと。1週間ごとに下痢が続いていたが、それも次第になくなった。3度の食事は十分な量を取れるようになったが、相変わらず間食を続けていたら、1月になって急に2kgも体重が増えて、手術前に近づいてきた。
4月 9日
三度の食事はほぼ通常通りの量を食べられるようになった。しかし腹一杯食べると胃もたれがして苦しい。腹八分目を守る必要がある。排便は次第に固くなってきて、出ないときが増えてきた。
4月26日
手術後1年半が近づきCT検査をしたら、便が溜まっていることがわかった。しかし時々下痢があり、下痢があるとその後3日間ぐらいは便が出ない。その間に便が溜まっていくのだろう。そして1〜2ヶ月の1回は腹が痛くなり汗がポタポタ流れて重症な下痢をする。
5月26日
便秘に対して大黄甘草湯が処方されたが、1日3回服用すると激しく下痢をする。1日1回にすると緩やかな下痢になるがいつ服用するかによって外出中に急に下痢をすることにもなり、飲む時期が重要である。血糖値が188になったときがあった。後期ダンピング症状らしい。食事を時間をかけてゆっくり摂る必要があるらしい。これはずっと守らないといけないのか。
8月 6日
人間ドックでバリウム検査を受けたら、胃の中に固まりがあることがわかった。かたまりは食物が消化できずに固まったものらしい。何のことかわからないのでネット検索したら、次の胃石というものがそうらしい。
・植物胃石は最も一般的で、果物や野菜の繊維、皮、種などの消化できない物質でできています。消化がされにくいワカメや昆布、セロリなどが原因として挙げられます。
・柿胃石は、植物胃石の一種で、柿の成分でできています。かぼちゃや栗なども原因として挙げられます。
・毛髪胃石は、毛髪が部分的に消化されたものでできています。
・薬物胃石は、薬(制酸薬など)が集まって固くなったものでできています。
・ミルク胃石は乳タンパク質でできており、ミルクを与えられている乳児に起こる可能性があります。
退院するときの食べ物指導で、「リンゴ・バナナ・桃はよいが、なし・柿・パイナップルはダメ」と言われ、なぜリンゴはよくて柿はダメなのか、と思っていたが、これらの食物指導は術後1年以上経っても厳守しないといけないということか。
10月11日
胃カメラとCT検査を受けた結果、胃の中に固まりはなかった。
11月 9日
昨年からか今年初めごろからか定かでないが、視力(近視)が急速に低下した。眼科を受診したら即座に白内障の手術を宣告された。もしかして胃がん手術後の食事制限により、目の栄養となるポリフェノールの摂取量が減ったせいではなかろうか?手術前はポリフェノール高濃度のチョコレートを食べていたが、チョコレートは禁止食材になっている。
11月10日
1週間のうち2度も便が固まって出なくなった。今年は柿が豊作でついついたくさん食べているせいだろうか?とりあえず大黄甘草湯と酸化マグネシウム錠が1日3回分処方された。
10月12日
今度は逆に腹痛・下痢になったので、上記薬を1日2回にしてみる。
2023年
2月21日
オースギの大黄甘草湯が製造中止になったとかで、ツムラに変わった。2週間ぐらいは今までと同じだったがその後毎日下痢するようになり、服用を1日1回に制限した。食欲旺盛で腹一杯食べているが、体重が少しずつ増えてきた。起床時急に胸がジリジリ痛んだ。胃液の逆流らしい。胃の容積が小さいのにたくさん食べると逆に戻してくるとのこと。少しずつ食べるしかないようだ。
3月 4日
大黄甘草湯がツムラに変わってから、1日1回夕食前に服用しているが、ほぼ毎朝1回便がでるようになった。快調である。
3月 9日
白内障の手術を受けることになり、3月1日に1泊入院して右目手術、3月8日に1泊入院して左目手術。3月9日退院して帰宅後昼食をとった前後辺りからフラフラし始めた。持病のメニエル症候群か。その後腹痛、下痢、発汗。これは胃を切った後のダンピング症状の再発か。夕方頃に嘔吐、寝る前にまた嘔吐、これはメニエル症候群だろうか。
3月10日
耳鼻咽喉科を受診してフラツキの薬3種類をもらい、服用開始。
3月12日
夕食を終えておよそ1時間ぐらい経ったころだろうか、急に腹が痛くなり始めた。しばらく我慢していたが辛抱できなくなりトイレへ。でも便は全く出ない。やむなくトイレを出たが腹は強烈に痛くなり廊下にしゃがみこんだ。強烈に痛い。立ち上がれない。過去の経験から汗が噴き出るはずなので、洗面所のタオルを取り、もう一度トイレへ入ろうとしたが、目の前が真っ暗になり見えない。また廊下に倒れこんだ。耐え切れない腹痛・発汗・貧血。家族が救急車を呼ぼうかというが、ダンピング症状なら食べたものが多量に小腸へ流れ込んだため腹痛を起しているはず、このまま移動して救急車に乗り、揺すられて病院へ行く苦痛を想像するととても無理。このままじっと動かず、小腸へ流れ込んだものがすこしずつ小腸を通過していくのを待つしかないと判断した。毛布をかけてもらって廊下で引っかぶってひたすら痛みに耐える。このまま死ぬのではないかと思うほど痛い。2時間ぐらい耐えたら少し痛みが安らいできた。寒い廊下から居間へ移動、さらに30分ほど横になっていたらやっと動けるようになった。結局下痢はしなかった。
3月13日
昼近くなって少し腹が痛くなり下痢をした。昨夜の小腸を通過したものが全部出たと思われる。それにしても怖かった。一度にたくさん食事してはいけないことはわかったが、おいしいとつい食べてしまう。病院の食事のように量を監理されていればよいが、家族で共通の食事しているときに自分の食べる量をコントロールするのは難しい。
4月11日
夕食を終えて今度は30分ぐらいで腹が痛くなり始めた。1ヶ月前の強烈な痛みを恐れて、早期ダンピング症状を防ぐため食後は右腹を上にして横になるようにしている。今日もそうしているのに腹が痛み始めた。ここでまっすぐ座ったりすると逆効果だと思うので、右腹を上にしたままの姿勢でじっとしていた。食事中にはまっすぐ座っている間に小腸へ流れ込んだのが痛み始めていると仮定して、このままじっとしていると、30分ぐらいでどうやら治まってきた。何が悪かったのだろうか。食材か、食べるスピードか、噛み方が少ないのか。
5月 9日
3ヶ月ごとの通院日。時々起きる腹痛の話をしたら胆石の疑いありとのことで、今月中に検査することとなった。
5月31日
MRI・エコー検査の結果、胆石はなかったが、膵臓に小さな点々が見つかった=膵臓がんになっていくか今後血液検査する。
6月 7日
膵臓がんマーカーの血液検査の結果、今のところ膵臓がんなし。担当医は胆肝膵の専門医であり、自分の領域の患者発見を期待しているか?
8月16日
膵臓がんマーカーの血液検査2回目、今回も膵臓がんの兆候なし。
11月29日
膵臓がんマーカーの血液検査3回目、今回も膵臓がんの兆候なし。手術後3年経過し、今後は6ヶ月ごとの通院となる。毎月の投薬などは開業医で継続。
2024年
2月08日
便がときどき固くなる。大黄甘草湯を朝夕の2回にしたら下痢気味だが便秘よりマシなので2回に変更。
2月14日
就寝中に胃がシクシク痛み、食道炎・胃炎の薬をもらう。
4月27日
下痢が続くときは大黄甘草湯を夕の1回だけにしているが、1回で順調な排便が続くようになってきた。



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