ひのでやエコライフ研究所  かんきょうもんだい一日一言

 省エネ型の信号機

1999年8月8日
  日曜日というと、なにかしらの仕事が入ってしまい、まともに休んだ試しがないのですが、今日は久しぶりに完全に用事のないお休み日でした。下宿にこもっているのも暑くて仕方がないので、ひさしぶりにサイクリングとしゃれこんでみました。(しゃれるほどのことでもないのですが)
 まったく行き先も決めずに「今日は西の方角へ行きたい」と思って自転車を進めるといった、純粋に自転車を走らせることを楽しむというサイクリングです。予定を決めておかないと、いがいと行く先々で面白いことに出会って、充実した一日が過ごせるから不思議なものです。

 さて、そんな形で西へと向かった矢先に出会ったのが、この省エネ型の信号機です。堀川通りを二条城から少し上がったあたり、下立ち売り交差点の信号機がまさにこの噂には聞いていた「省エネ型信号機」でした。

 よく見てみないとわからないのですが、赤黄青の信号の発光部分が1枚のガラスではなく、何十もの小さな粒が合わさって円く光っていることがわかります。信号機ではふつうは70W(確かこのくらいだった気がする)の電球を使っているのですが、この省エネ型では蛍光灯より効率がいい「発光ダイオード」なるものを使用しています。蛍光灯ですら電球の3分の1の電力消費量ですから、少なくとも5分の1以下の消費電力になるのでしょう。昼間でも見えるくらいに明るくなったのと、値段が安くなったために可能になったのでしょう。
 電球タイプに比べて寿命が長く、電気代も安く済むということで、申し分ないのですが、残念ながらまだ本体の価格がかなり高いために全ての信号機を切り替えるほどではないようです。

 信号機が全部発光ダイオードタイプになっているのはここでしか見つけられませんでしたが、信号機の3色の下にある緑色の矢印には、発光ダイオードがよく使われているようです。信号の●を全部発光ダイオードで塗りつぶすのにはかなりの数が必要でしょうが、矢印を描くだけなら数が少なくてすむためかもしれません。
 省エネという視点から増えていってくれたらいいですね。

 発光ダイオードのうち、赤と緑は昔から作られてきました。黄色は、緑と赤を合わせることにより作ることができますから、信号に使う条件は以前からできていました。これだけでは白色が表現できませんから、まず実用化されるとしたら信号機が妥当なところでしょう。
 90年代になってようやく「青色」が発明され、去年あたりから秋葉原でも出回るようになってきました。これでようやく光の三原色(テレビの三原色ですね)がそろったため、白色を含め全ての色が表現できるようになってきています。まだ青色は赤や緑の20倍以上の値段がしていますから、照明としての利用はまだまだでしょうが、通産省などは次世代の高効率照明として検討をはじめているようです。効率は理論的限界に近く、最高の光なんですけれどもね、まだまだ実用化は先でしょう。
 
 

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