ひのでやエコライフ研究所  かんきょうもんだい一日一言

 風力発電の可能性

1999年8月12日
  ふと思い立って、千葉県の銚子にでかけてきました。銚子にたどり着くと、そこには犬吠埼行きの電車が待っていたため、犬吠埼まで足をのばしてきました。すべて行き当たりばったりの旅です。

 犬吠の駅のまわりや道路はまったくといっていいほど風が吹いていなかったのですが、さすがに岬に出るとかなりの強風でした。ちょうど熱帯低気圧が近畿地方に近づいているころで、南風が強く、付近は遊泳禁止になっていました。それでも地上にいる分には、多少雑誌が読みにくいかなといった程度でした。
 高いところには登って見るというのは、人間の本性なのdしょうか、そこに灯台があったため迷わず登ってみました。99段のらせん階段には、「30段目」、「40段目」、「ようやく半分」、「60段目」、「あと一息」とご丁寧にペンキ書きしてあり、目が回りそうになりながら登っていくと、ようやく地上30メートル超の展望台へとたどりつきました。出口はまったく風もなく、見事な海岸線が広がっており、しばらく見とれていたのですが、1周してみようと足を踏み出すとそこは突風の世界。どうも出口がたまたま灯台の陰になっていたようです。
 吹き飛ばされそうな風というのはこういうものを言うのでしょうか。風に向かって会釈する程度の角度で、ようやくバランスがとれるといったくらいです。地上30メートルで京風にあおられて、でもあまり怖く感じなかったのは、風が安定して吹いていたからでしょうか。手すりにつかまっていれば、服やズボンがはためいて、なかなかいいマッサージにもなるようです。

 最近、新エネルギーとして風力発電がかなり脚光をあびてきました。既存の火力発電などと値段的に張り合うことが十分できるようになってきたようです。その要因として地上50メートルなど巨大な風力発電装置が開発されて、効率がよくなったことが挙げられています。
 たしかに、地上ではあまり風が吹いていないようでも、灯台の上はとんでもない強風の世界です。もっともこれだけの強風では風車が壊れてしまうので発電はあきらめることになるのかもしれませんが、これだけ安定して風が吹いていたら、利用しない手はないでしょう。

 ただ、駅の近くなどはあまり風も吹いていませんでしたから、立地の判断はそれなりに必要かもしれませんね。風車も景観を破壊すると考えられなくもありませんが、いずれいいイメージのシンボルになっていくことを期待しています。岬に灯台はもう定着した風景になっていますし、そんな感じで、海岸線や尾根伝いに風車というのもオツなものかもしれません。
 
 

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