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白鳥の湖:マーフィー、コレーラ、ABT      (2005.10.23)

2005年2月、ケネディー・センターでの収録の最新映像です。DVDの為に編集し直しているようでアップも多く、新しいだけあって画質は驚くほど鮮明です。
オデット/オディールは新星ジリアン・マーフィー、ジークフリート王子はABTのスター、アンヘル・コレーラ。第2幕で、期待のマーフィーの登場。でもマーフィーは、私の抱く優雅なオデットのイメージではなく、すごく健康的という感じでした。 しかも動きが堅く、特に腕の動きが堅く、悲劇の白鳥には見えませんでした。 気品と優雅さの中のほのかな色気・・・がオデットの魅力と思うのですが、これが感じられませんでした。 そのせいか、愛のデュエットであるはずのアンヘル・コレーラとのグラン・パドドゥにも「愛」が感じられませんでした。 第3幕、オディールでは、マーフィーは、テクニックが光り、きびきびした踊りで、華やかで、視線の使い方がうまく悪魔の娘を上手に表現しています。 目当ての32回のグラン・フェッテは圧巻です。本人は「シングルの32回のフェッテは簡単」と豪語しているそうですが、今回も初めのうちは、「凄いでしょ、観てちょうだい」と言わんばかりに、ダブルどころかトリプルも連発・・・。トリプル大得意の渡部美咲さんも真っ青といった感じ。 でも、前半飛ばしすぎたのか、最後の方はずっとシングルになって、やや軸足がずれて、ちょっと疲れた様子でした。
ロットバルトを2人のダンサーが踊っています。1人は「怪しい悪魔」風で,もう1人は「妖しい紳士」風だとか。 マルセロ・ゴメスが、セクシーでカリスマ性たっぷりで、陰の主役としてインパクトがあります。
正統派の「白鳥の湖」の「美しい!!」とか「感動!」とかはあんまり思いませんでしたが、演出はエンターテインメントに徹していて非常にわかりやすく、結構楽しめました。

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