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飛行機事故が起きた時、フライトレコーダーの解析が、事故の状況の把握や、原因の解明に役立っていますが、ドライブレコーダーはその自動車版です。我が家のプリウス(30型)にもドライブレコーダーが付いています。
ドライブレコーダーは、ルームミラーの前に取り付けたカメラとグローブボックス等に置かれた本体から成り、カメラが捉えた衝撃が起こる直前と直後の数十秒間を、本体のSDカードに録画する仕組みで、記録されたSDカードの映像はパソコンで再生できます。事故に遭ってまず揉めるのは過失割合ですから、ドライブレコーダーの記録は、自動車事故の真相を把握するとともに、事故の内容の証拠ともなり、不当な保険金請求等の対応に役立つということです。
私が我が家の車にドライブレコーダーを付けようと思ったのには、以下のような怖い経験をしたからです。一つは、15年ほど前に交差点で信号無視の車にぶつけられた事故。この時は運良く目撃者が居て相手の車が赤信号で進入したのを証言してくれたので、全責任が相手にあることを証明できましたが、もし目撃者が居なかったら、過失割合の示談交渉に時間がかかったことでしょう。また最近では、赤信号で止まっていた時、赤信号を無視して後ろからすり抜けた自転車に左のドアミラーを倒されたり、首都高速道路で、合図も無く、突然、隣のレーンから私の走行レーンに入ってきたトラックに、間一髪追突を免れたり・・・・・。いずれも事故には至らなかったものの、一歩間違えば、事故になっていたかも・・・・・。もし事故になっていた場合には、ドライブレコーダーの記録が役立つかもしれないと思ったからです。
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グローブボックス内のドライブレコーダー本体 |
前面ガラスに付けられたカメラ |
車がわき道から出て来たので、急停止した時のドライブレコーダーの記録を、PCで再生したもの。 出てきた車の様子と、自車の速度、発生日時がわかります。 |
前方のトラックが急ブレーキをかけたので、あわててブレーキを踏んで停止した時の様子。 トラックのブレーキランプ点灯がわかります。 |
かって、ドライブレコーダーに関する以下のような記事が新聞に載っていました。
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ドライブレコーダーを付けることで、「事故を減らす効果」がどれほどあるかわかりませんが、間違いなく「事故の真相解明」には役立つと思います。しかし現状では、ドライブレコーダーを装備しているのはタクシーなど営業車が殆どで、自家用車はまだ0.1%程度にとどまっているそうです。約5万円という価格面の壁があるからでしょう。とは言えドライブレコーダーは、直接的には運転者の事故後の対応に、また間接的にはドライブレコーダーに記録されないよう、急ハンドルや急ブレーキを避けた大人しい運転による省エネへの効果や、データの解析による運転者自身の安全運転への意識の向上やメーカーのより安全な車の開発といった安全対策にも寄与するとも考えられますから、ドライブレコーダーの自家用車への装着は必須だと思います。トヨタをはじめとする自動車メーカーが、ぜひともコスト面をクリアして、ドライブレコーダーの標準装備に真剣に取り組んでくれることを期待します。
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