私はプロバイダー(BIGLOBE)のサーバ上にホームページを持っていますが、
上記プロバイダーのホームページへのコンテンツ掲載前の確認用、家族の共有コンテンツ(バスの時刻表など)の携帯電話からの閲覧用、
留守のときのWeb Cameraによる我が家の監視画像の携帯電話での閲覧用などの為、自宅に自前でWEBサーバを立ち上げています。
今までこのサーバのハードウェアには、古いデスクトップPCを使用していました。
このサーバは24時間休みなく稼動しているのですが、故障もなくとても順調に動いてくれました。ただ、ハードが古いデスクトップPCのため、
消費電力が馬鹿にならず、もっと省電力のハードウェアを利用して作り変えたいと思っていました。
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ふと、「キーボードが動かなくなった古いノートPCがあったはず」と思い出し、物置を探したら、有りました。
ミニ・ノートパソコンの富士通FMV-BIBLO LOOX S5 です。
このLOOX S5は、2000年に購入したもので、2003年頃、突然キーボードが動かなくなってしまいました。この時、購入後既に2年以上もたっていたので、 保証期間が切れており、高い修理代を支払って修理するのも馬鹿らしいというわけで、いずれ廃品回収に出そうと、物置にしまってあったのです。 これが利用できたら儲けものと、使えるかどうか試してみることにしました。 |
このLOOX S5、障害になったのはキーボードだけで、CPUやHDDはもちろん、液晶モニタ、USBコネクタや、一部のファンクションキーも、
正常に動きます。
そこで、USBにCD-ROMとキーボードを繋ぎ、本体の生きているファンクションキーも使って、WindowsXPのインストールをしてみたところ、
幸運にもPCとして使えるようになったのです。
そこで、LANに繋ぐ為にネットワークのインストールをしたり、ウィルス駆除ソフトなど、最低限必要なソフトを入れ、
最後に、ウェブサーバソフトのHTTPDを入れて、ウェブサーバとして再構築したのです。
FMV-BIBLO LOOX S5は、トランスメタ社省電力MPUクルーソーを日本で最初に搭載した機種です。購入は、2000年11月。CPUサイクルは533MZ、HDは10GB。メモリーは128MB、ただしクルーソーが約16MB使用するので、実質110MBです。
クルーソーの売りは、インテルのPentiumの半分という消費電力。ACアダプタ使用時の消費電力は35W以下で、環境に優しいMPUです。
それにもとはノートPCですからバッテリー駆動もOK。
バッテリーは古いので長時間稼動は無理ですが、万一停電になっても1時間程度なら持ちます。
そんなわけで、FMV-BIBLO LOOX S5崩れの廃物利用サーバ、常時立ち上げっぱなしのWEBサーバにはうってつけなのです。
OSとして、WindowsXP Professionalを載せ、これに、ウェブサーバソフトHTTPDを組み込んでいます。
CPUスピードは533MZなので、CPUスピードは、最近のCPUに比べると雲泥の差です。しかもメモリは128MBで、WindowsXPを動かすには、大幅に不足しています。
したがって、PCとして使うには遅くて使い物になりません。しかし、このWEBサーバは、主に私個人や家族が使うだけで、アクセスは多くないので、
WEBのコンテンツには動画のような重いものは入れず、静止画やテキストのコンテンツのみとする限り、
WEBサーバとしての性能には、ほとんど問題ありません。パフォーマンスモニタで見ても、CPUには余裕があります。
なお、USBキーボードを繋いでいますが、通常は、フリーソフトのVNCを組み込んで、手元のデスクトップPCから
LAN経由でリモート操作をするため、PCへのソフトの組み込み等特別な場合以外はほとんど使っていません。
リモート操作は、多少レスポンスが遅いのですが、それほど頻繁に使うことはないので、我慢できる範囲です。
WEBサーバだけでは、CPU能力に余裕があると解かったので、さらにこのサーバは、LANで繋がった複数のPCのプリントサーバとしても使うことにしました。
プリント用紙にもCD-ROMにも、ほとんどプリント速度の遅延は感じられず、問題なさそうです。
省電力PC再利用で環境に優しく!!!。
廃棄寸前だったポンコツのノートPC使用のWEBサーバ、購入後9年以上の老体に鞭打って、もうしばらく活躍して貰おうと思います。
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動作中のWEBサーバ |
WEBサーバをVNCでリモート操作 |
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