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白鳥の湖〜黒鳥のグランパドドゥ〜ヴァリエーション・コーダ:熊川哲也  (2013.02.01)

You Tubeには、時として、興味深いバレエの映像が載ることがあります。 ふとYou Tubeを見ていたら、熊川哲也が白鳥の湖〜黒鳥のグランパドドゥ〜ヴァリエーションとコーダを踊っている映像がありました。 とても若く溌剌として、高々とジャンプをこなす熊川哲也の王子の踊りは見事でした。 でも、それ以上に興味があったのは、至難なグランフェッテを一心不乱に踊っていたオディール役の健気なバレリーナの姿。 幾分ハラハラしたところはあったものの最後まで立派に踊りきり、「素晴らしい!!」と見入ってしまいました。
 
グランフェッテは、前半にダブルを入れて技巧をアピールしていましたが、後半25回目位から疲れがでたのか軸が右にズレてきて危うくなり、 最後は力尽きてトゥが崩れて、「あわや!」倒れそうに・・・。けれど、必死に持ちこたえて最後まで回りきったのは立派。 果敢に難しい技に挑戦し、見事に成し遂げたバレリーナの健気な姿に感動でした。 その後は、ピケトュール、シェネで軽快に舞台を飛び回り、最後は熊川哲也に高々とリフトされてフィニッシュ。お見事でした。
 
映像は不鮮明ですが、こんな素敵な踊りがネットで見られるなんて嬉しいことです。You Tubeにアップしてくれた方に感謝です。 ところで、このバレリーナ、グランフェッテの回転の仕方が独特です。 グランフェッテは、左足を軸にして右足を後方に振り上げた外向き(アンドゥール)・右回転が普通ですが、 このバレリーナは右足を軸にして左足を後方に振り上げた外向き・左回転。 以前、ある日本人バレリーナが、「海賊」のグランフェッテでこれと同じ普通と逆の回り方をしていたのを見たことがありますが、 不自然で違和感を覚えました。 でも、このオディールを踊っているバレリーナは、グランフェッテの回転が逆にもかかわらず、回転はスムーズな上、とても自然で美しく、全く違和感がなかった。 このバレリーナ、手足が長くなくずんぐりしているので、スタイルはあまり良いとはいえないけれど、踊りはとても上手で、何より、 「練習の成果をしっかり見て欲しい」という気持ちが伝わってきて、ひたむきに踊る姿に感動しました。 映像が不鮮明なので顔はわかりませんが、小柄で可愛らしい体型からしておそらく日本人でしょう。この健気で素敵なバレリーナは誰なのでしょう。生の舞台を見たいものです。 
 

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