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我が家ではレーザーディスクプレーヤーも健在です       (2008.2.11)

レーザーディスク(Laserdisc、LD)は、直径30センチのディスクに両面で最大2時間の映像を記録できる光ディスクです。1970年代後半にオランダのフィリップスが開発した技術を1980年初めにパイオニアが製品化しました。1980年代はVHSビデオカセットが主流でしたが、レーザーディスクは画質の良さとビデオに比べての使いやすさという先進性で一世を風靡し、市販のビデオソフトはVHSビデオに取って代わるのでは思われた程でした。私も、バレエ、オペラ、映画などのレーザーディスクを買い集め、コレクションは数十本になりました。でも、1996年頃に登場したDVD-Videoが急速に普及し、現在では、新品のレーザーディスクソフトはもちろん、レーザーディスクプレーヤーも売っている店は見あたりません。
私は、1985年頃に初めてパイオニアのレーザーディスクプレーヤーを買いましたが、当時はかなり高く、15万円位しました。片面再生仕様でしたから、30分余りでディスクを裏返す必要がありました。2000年頃にトレーの出し入れがスムーズにいかなくなるなどの障害が出始めたことから、現在の機種に買い換えました。両面再生できるパイオニアのCLD-R5という製品で、4万円弱でした。この頃には、DVD-Videoプレーヤーも普及し始めていて、私も既に使っていました。ただ、DVD-Videoが映像をMPEG-2で圧縮しているのと違い、LDフォーマットは、NTSCの全ての帯域をそのまま記録していることもあり、圧縮を展開するときのぎくしゃく感が全くなく、LDの方が自然に感じられる映像もありますし、正逆サーチなどは、むしろLDのほうが使いやすいように感じられます。
ただ、ちょっと気になることがあります。VHSビデオカセットはヘッドがテープに接触しているので映像が劣化しがちですが、非接触型のレーザーディスクは映像に劣化がないので、ソフトは長持ちすると思っていたのですが、実はそうでもないようなのです。レーザーディスクに使用されたアクリル樹脂は吸湿性が高く空気中の水蒸気を吸着し、アルミ記録面が酸化・腐食しノイズ混入などの原因となりやすいそうです。特に1990年より以前に製造されたレーザーディスクは防錆加工が不十分でこの傾向が強く、ノイズが乗りやすいそうなのです。また1990年以降の防錆加工済みのディスクでも、日本などの高温多湿な地域では万全ではなく、僅かながら劣化が進行する可能性があるそうです。劣化したディスクは盤面を見ても判断が付かず、実際に映像を見るまでノイズの有無は分からないということです。私は、映像が劣化しないうちにと、VHSビデオカセットの映像をDVDに移していたのですが、レーザーディスクのソフトについてもこれが必要なのかもしれません。 尤も、DVDもアクリルですから、これが劣化しないとは言えず、製品によって寿命にも格差があるという記事が新聞に載っていました。 安いからと思って買うと、劣化しやすいものもあるので、後悔しないように、よく選んで買うことが必要だということでしょう。
VHSビデオデッキとレーザーディスクプレイヤー

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