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モーツァルト:ピアノソナタ イ短調K.310 (2008.5.17)
フランスで作られたモーツァルトの作品 (4)
モーツァルトは、1777年から1778年にかけて、マンハイムからパリに旅行をしました。このときのパリ訪問は、モーツァルトにとって辛い経験になりました。神童時代のルイ15世はすでに亡くなり、ルイ16世の宮廷からお呼びがかかることもありませんでした。苦境のモーツァルトに追い打ちをかけることになったのは、母マリア・アンナの突然の死でした。
この頃作曲されたピアノ作品、ピアノソナタ(当時はクラヴィーア) イ短調k310は、悲劇的で深刻な雰囲気を持った作品で、母マリア・アンナの死とよく結びつけられます。このソナタは始めから終わりまで異常な暗さに包まれています。第2楽章はいくらか明るさをもった旋律ではじまりますが、それもまた聞き進んでいくうちに不気味な暗さが支配するようになります。最後のプレストも影に満ちた音楽です。
なお、モーツァルトの母マリア・アンナの葬儀は、
サン・トゥスタッシュ教会で、7月4日に行われました。
この教会は、1532年に着工し、竣工したのは1637年。随分長くかかったものです。
パリでもっとも美しい外装の教会といわれ、建築様式は 16,17世紀のものがまじり、ゴシックの構造に、後世コリント式柱やルネサンス様式の装飾が加えられたとのこと。
モリエール、宰相リシュリュー、ポンパドゥール夫人などがここで洗礼を受けたとか。
7,000本以上のパイプからできている世界でも有数のパイプオルガンは非常に有名、オルガンは音にすぐれているそうです。
就職の失敗と母の死、失意のモーツアルトは9月、一人で故郷オーストリアのザルツブルクへの帰途についたのです。
モーツァルト:ピアノソナタ イ短調K.310
第1楽章:アレグロ・マエストーゾ イ短調 4分の4拍子 ソナタ形式
第2楽章:アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッショーネ ヘ長調 4分の3拍子 ソナタ形式
第3楽章:プレスト イ短調曲 4分の2拍子 ロンド形式
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クラシックMIDIラインムジークより提供されたMIDIファイルを使用しています。 |
曲名 | モーツァルト:ピアノソナタ イ短調K.310第1楽章 |
MIDI作成者 | クラシック MIDI ラインムジーク |
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