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Nゲージ:車両紹介(30):国鉄・特急急行用旧型客車   (2015.8.8改)

Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は、特急急行に使われた旧型客車です。 国鉄時代、電車特急「こだま」が現れる前は、「つばめ」「はと」のような特急列車は機関車に牽かれた列車でした。 この頃使われた客車は、現在では殆どが廃車になってしまいましたが、思い出の多い客車のNゲージ模型を集めてきました。 これらの客車には、EF58形電気機関車が似合うので、Nゲージレイアウト上を茶色のEF58形に牽引させて走らせて楽しんでいます。

●展望客車(マイテ49形)
マイテ49は昭和15年に開催予定だった東京オリンピックに合わせて、昭和13年に登場した1等展望車です。 太平洋戦争の為東京オリンピックは開催されませんでしたが、この客車は戦後、電車特急「こだま」が登場するまで、東海道本線の特急「つばめ」「はと」の最後尾に連結されていました。 マイテは台車に特徴があります。普通のボギー車の台車は、車輪2軸で一組ですが、このマイテの台車(TR73)は3軸で一組になっています。 レールの継ぎ目を越える時に1軸がガタンと揺れても残り2軸が台車を支えているので、現在の車両のように空気枕に頼らなくても台車の仕組みで揺れないようになっているのです。 継ぎ目を越える音は「ガタン・ゴトン」ではなく「タン・タン・タン」です。 3軸の台車が付いている車輌には、食堂車マシ38、寝台車マロネ29がありましたが、現在も線路上を走れるのはこのマイテだけで、「SLやまぐち号」に連結されて走っています。 私は小学生の時、このマイテ49に乗ったことがあります。特急「はと」の1等展望客車を東海道本線の東京・名古屋間で利用しました。 車内は旧宅の応接室を彷彿とさせる洋風の作りで、360回転できるソファーが絨毯の上に並んでいました。 ベンチレーターや調度品もデザインが工夫され、高級感が漂っていました。真夏でしたが、冷房がよく効いて快適だったのを覚えています。
●特急用客車(スハ44形)
スハ44形は、座席が全て進行方向を向いた(一方向固定クロスシート)、狭窓の三等座席車です。「つばめ」「はと」などの特急に使用されました。
●特別二等車用客車(スロ60形)
1950年代に、リクライニングシートを備えた客車を、一般の二等客車と区分して、特別設備を備えた高級車ということで特別二等車と呼んでいました。 この特別二等車は、特別の料金体系(特別二等車料金)で、客室内は列車の進行方向に合わせて回転できる2人掛けのリクライニングシートがついていて、トイレは当時としては珍しく洋式でした。 急行列車や「つばめ」「はと」等の特急列車の編成に組み込まれて走りました。 私は小学生の頃、東海道本線で、この特別二等車をよく利用しました。
●急行用緩急車(スハフ42形)
スハフ42形は、緩急設備付きの三等座席車で、全国主要幹線の急行列車で使用されました。
●食堂車(マシ35形)
マシ35形は石炭レンジと氷式冷蔵庫を搭載した東海道本線の特急「つばめ」「はと」の食堂車です。 車軸から直接動力を取り出して冷房装置を駆動する冷房装置が付けられていました。
●郵便・荷物車(スハニ35形)
スハニ35形は特別急行列車専用の3等座席荷物合造車です。車体中央部に洗面所と便所を置き、そこを境界として客室と荷物室とに二分しています。 12両が製造され「つばめ」「はと」などに使用されましたが、特急が電車化されると早い段階で荷物車などに改造され形式消滅しました。

4両ともKATO製で、マイテ49形以外は19.5m級車両なので、20系や24系客車よりわずかに短いものの、カーブのきつい山岳路線のループや田園のループの走行は厳しいものがあります。 カーブの緩やかな都会系ループを中心に走らせています。


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