Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は、フランス高速鉄道TGVです。
TGV(Train a Grande Vitesse)はフランス国鉄が運行する高速鉄道です。
1981年パリ - TGVは1981年パリ-リヨン間の南東線での営業運転が開始されて以降、パリもしくはフランスの代表都市を起点にフランス国内各地や隣国のスイス、
ベルギー、ルクセンブルグ、ドイツなどに路線が伸び、最高時速320kmで運転されています。
マルセイユ〜パリ間は、TGVが出来て、飛行機客がかなり移ったとのことです。
日本の新幹線は電車の動力分散方式ですが、TGVは客車の前後に機関車がつく動力集中方式で、かつ客車は小田急ロマンスカーのように、
前後の車体の間に連接台車を置いた連結方式です。
一般に動力分散方式は速度の増減が容易で加減速性能に優れ、動力集中方式は製造コストが安く客室の静粛性・乗心地に優れていると言われています。
高低差の多い日本の軌道をを機敏に駆け抜けるには動力分散方式、平坦なヨーロッパ大陸を悠然と走るには動力集中方式が採用されたのでしょう。
また、最初の計画では、機関車はガスタービンエンジンで発電機を回しモーターを駆動する電気式ガスタービン動力車だったそうですが、1970年代の石油ショックにより燃料の価格が急騰し、
ガスタービンで発電する方式から架線から電力を得てモーターを回す方式に変更されたということです。
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私は南フランスを旅行したとき、アヴィニョン〜パリをTGVを利用しました。
アヴィニョンから、地中海線(アヴィニョン〜ヴァランス)、ローヌ・アルプ線(ヴァランス〜リヨン近郊)、南東線(リヨン近郊〜パリ)を経由して、
パリに向かいました。アヴィニョン〜パリ間は657kmで、最高速度320km/h、2時間40分でした。(
その様子は→)
こんなわけで、かねてからTGVの模型が欲しかったのですが、たまたまオレンジ色塗装の
TGV Sud-Estの模型が
インターネットオークションに出品されていたので、迷わず購入しました。(Sud-Estとはパリ-リヨン間の南東線で初めて使われた車両という意味)
TGV Sud-Est編成は、30年前の南東線開業時から走っている初代TGV車両の編成。
この車両のデザインはイギリス出身のインダストリアルデザイナーであるジャック・クーパー(
Jacques Cooper) が手がけているそうで、
最初はオレンジ地に窓周りにダークグレーの帯を配した塗装でした。
その後、銀青色の塗装を経て、最近は順次Carmillonと呼ばれる白と赤とグレー基調の色に変更されました。
TGV-SE Sud-Est編成は老朽化の為、二階建てのTGV-Duplexに置き換えられつつあるのですが、
私はJR九州の旧特急つばめ(
787系電車)のような直線的なゴツイデザインの Sud-Estの方が好きです。
(YouTubeのTGV Sud-Estの映像は
こちら→)
この模型は、実車と同様、最前部と最後部の車両を除き、中間の客車は連接台車による連結です。動力車は最前部の車両のみです。
連接台車による連結で、客車の車両長が短いので、カーブでも脱線せずに走りますが、最前部の動力付先頭車が70gと軽い上、60gの最後部の動力無先頭車と
30gの中間車4台を繋いだ6両編成では勾配ではスリップすることもあります。