Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は名古屋鉄道3800系電車･豊橋鉄道1720系電車･富山地方鉄道14710形電車および大井川鉄道クハ861納涼展望電車です。 いずれも名古屋鉄道から3800系電車を譲り受けた電車です。
名古屋鉄道3800系電車は、戦後間もなく製造された吊り掛け駆動方式の旧型電車で、旧名岐線区間の1500V昇圧に当たり、豊橋から新岐阜間の直通運転用に登場しました。 昇圧当初、3800系は、初期故障などのトラブル続きだったようですが、その後順調にその数を増やして最盛期には70両あまりが活躍し、かっては名古屋鉄道の顔でした。
豊橋鉄道1720系電車は、豊橋鉄道が名古屋鉄道より3800系電車を譲り受けて導入した電車です。モ3819-ク2813の車体を譲り受け、足回りには国鉄クモハ12･クモハ14などの廃車発生品を使用し、2両編成で運用しました。 パンタグラフが2両とも連結器側に設置され、横からみると左右対称になっているのが特徴です。1991年に1900系に置き換えられて廃車になりました。
富山地方鉄道14710形電車は、富山地方鉄道が名古屋鉄道より3800系電車を譲り受けて運用しました。 「14710形」という形式称号は、電動車に搭載する主電動機の出力を馬力換算した数値で、14710形の場合110 kW≒147 PS級の主電動機を電動車へ搭載する形式を意味するそうです。
大井川鉄道クハ861納涼展望電車は、富山地方鉄道が名古屋鉄道より3800系電車をモハ310とクハ510として譲り受け、その後クハ510が改造されてクハ861となりました。 側面窓を撤去してオープンカー構造にし塗装もスカイブルーに変更されました。クハ861は形式記号「クハ」の通り電車(電動機無しの制御車)ですが、電車、蒸気機関車、電気機関車のいずれからでも牽引可能で、イベント列車等に使用されましたが1999年に引退しました。

子供の頃の名古屋に住んでいたので、3800系の名鉄電車が懐かしく思っていて、オリジナルの名古屋鉄道3800系電車と、地方鉄道に譲渡された豊橋鉄道1720系、富山地方鉄道14710形、大井川鉄道クハ861の動力無しのディスプレイモデルを買ってありました。
以前18m級車両に使い、その後使わなくなったTOMYTECの18m級車両用の動力ユニット TM-06＜18m級A＞があったので、名古屋鉄道3800系電車に付けてみました。 2台の台車間隔がわずかに広いけれど、動力ユニット自体は車体にピッタリと収まりました。 この動力ユニットはとても優秀です。この動力ユニットは、TOMIXの従来からのスプリングウォームではなく、ウォームギアなので動作音はとても静か。 かつフライホイールを装備しているので、ギクシャクせずにスイスイと走ります。 トレーラーの牽引も問題なく、カーブが多く勾配のきつい山岳系ループのレイアウトでも脱線しません。 ディスプレイモデル用の動力ユニットですが、まんざら捨てたものではありません。 ただ、動力ユニットが軽く、車両と動力ユニットを合わせたても50gしかなく、4両編成位なら問題ありませんが、それ以上車両を連結すると、 レールとの粘着性に不安があります。 この動力ユニットに限らず、最近の製品版の動力車でも、重量が軽くなる傾向にあります。 省エネの為でしょうが、牽引力が低下するというデメリットもあるので、 むやみな軽量化は考え物です。
また、ネットオークションでグリーンマックスDT10(17m級)品番5602(555)という動力ユニットを見つけて購入てあったので、豊橋鉄道1720系に付けました。 この動力ユニットはグリーンマックスがエンドーへOEMした古いものですが、音は大きいけれど良く走ります。 どっしりとした重量級(120g)でトレーラーを数台連結してもスイスイ走ります。 グリーンマックスの動力ユニットは当たり外れが多いと聞きますが、これはとても良い部類でしょう。 グリーンマックスの製品は自社製のものより、エンドーへOEMした物の方に良いものが多い気がします。 とはいえ、実機ではありえなおのですが、これら全てを7両編成にして走らすの模型ならではの楽しいものです。

名古屋鉄道3800系電車
奥から、モ3821(M)、ク2821

豊橋鉄道1720系電車
奥から、モ1721(M)、モ1771

富山地方鉄道14710形電車･大井川鉄道クハ861納涼展望電車
奥から、モハ4718、クハ18、クハ861

モ3821に装着したTOMYTECの動力ユニット
TM-06＜18m級A＞

モ1721に装着したGM DT10(17m級)動力ユニット
品番5602(555)

富山地方鉄道と大井川鉄道の電車による
旧名鉄3800系3台の編成