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愛車「プリウス(20型)」、5年半、8万キロ    (2010.08.18)

トヨタのハイブリッドカー、プリウスは、現在までに大きく分けて10型、20型、そして最新の30型とありますが、我が家のプリウスは20型のSツーリング・セレクション・プレミアム。2004年12月に購入して約5年半が過ぎ、走行距離は80,000kmを超えました。1年当たり、約14,500km走ったことになります。
20型プリウスは、単にハイブリッドというしろものではなく、当時のトヨタが社運をかけて開発したと聞いています。そのためか、5年、8万キロでも、外観の傷、シートの汚れはあっても、へたってきたというような古さは全く感じません。依然として驚くほど静かで、乗り心地の良さも変わっておらず、完成度の高い、とても良いクルマだと思います。
    以下は、5年半、8万キロ乗った上で感じたことや、心がけたことです。
1.燃費は、約23km/L
20型プリウスの10・15モード燃費は1リッター当り35.5km。これは街中を走っての燃費ではなく、10の市街地に近い走行パターンを想定したテストを3回行った後、15の条件の良い道路を想定したパターンのテストを1回加えたテスト結果による燃費の表示方法。私のプリウスの実際に走っての燃費は、高速道路で20〜30km/リッター、坂道の多い横須賀市街の走行で15〜20kmです。高速走行時は速度で燃費が大きく変わります。時速85kmくらいが最も燃費がよく、90kmを超えてくると燃費は下がり、時速100kmを続けると20kmを割ります。エンジンへの負担が大きいからでしょう。満タンで45リッターなので、無給油で1000km走れる計算です。実際に行っていませんが、東京・大阪間無給油走行できるということになります。尤も、この燃費はプリウスに装備されている燃費モニターの表示に基づくもので、どの程度の精度かはわかりません。

燃費モニター
2.高速道路では、クルーズコントロール活用の定速運転
時速100kmオーバーでは、燃費が極端に悪くなるし、車内の騒音も増加します。 高速道路では無駄な燃料を使わないよう、また騒音が出ないよう、 クルーズコントロールをオンにして、スピードの出しすぎを防ぐのが良いと思います。 私は、高速道路では、混雑状況にもよりますが、極力90km前後にクルーズコントロールをセットして走るようにしています。
3.効きすぎるブレーキには、慣れが必要
ハイブリッド車プリウスは、エンジンブレーキを使わず、回生ブレーキを使います。回生ブレーキは、モーターを発電機として使うときに発生する抵抗をブレーキ力に利用するものですが、フットブレーキ操作時には、回生ブレーキと通常の油圧ブレーキが同時に作動するのですが、この時、効きすぎになることがあり、いわゆるカックンブレーキになりがちです。ハイブリッド車なので、これはいたし方ないのかもしれませんが、ブレーキ操作には慣れが必要です。もっとも、新型30型ではこの効きすぎを緩和したために、逆にブレーキが効かなくなったという苦情が出て、リコールにまでなってしまったのは皮肉です。快適性か安全性か、どちらを優先するか悩ましいところですが、多少快適性を犠牲にしても、ブレーキは効きすぎるくらいの方が安全面では良いと思います。
4.後方視界が良くない
プリウスのバックの視界は狭く、とても見にくいです。ハッチバックの上方と下方にガラス窓がありますが、その境の枠が太く、バックミラーで後方確認の際に邪魔になります。雨の日は上方ウィンドーのガラス面を雨のしずくが流れず、ワイパーをかけないと後方がほとんど見えません。なお、標準装備のルームミラーは視界が狭いので、私はワイドな視界を確保する為に、ルームミラーの上に市販のミラーを付けています。新型プリウス(30型)にも試乗しましたが、境の枠がいくらか細くなったものの、やはり後方視界は良くないようでした。
5.車内の暖房に時間がかかる
プリウスのエアコンの冷却は、家庭のエアコンと同様、モーターで動くインバーターエアコンですが、暖房は、エンジンの冷却水の熱を利用しています。エンジンは常に稼動しているわけではないので、エンジンが停止しモーター駆動になると、冷却水の熱が下がってしまうようで、暖房には結構時間がかかります。
 
6.サブ・バッテリーは4年で交換
プリウスは、走行とエアコン用のメイン・バッテリーと、ライト、オーディオ等用のサブ・バッテリーを積んでいます。メイン・バッテリーは、通常は交換は不要という事ですが、サブ・バッテリーには寿命があり、私は4年目に交換しました。普通の車のバッテリーよりかなり高価で、約5万円でした。
 
7.タイヤは二度交換
前輪のタイヤの減り方が多く、定期的なローテイションは必須です。加えて、4本すべてのタイヤを、3年目と6年目に入ったところで交換しました。FFなので前輪のタイヤが減りやすいとは思いますが、従来車よりタイヤの減り方が大きいのは、モーターも積んでいて前部が重いプリウスだから、仕方が無いということなのでしょうか。
 
8.オイル交換は5,000キロ毎
普通のガソリン車に比べ、ガソリンの使用量は3分の1なので、オイル交換の頻度は3分の1でもよいとも考えられますが、オイルの経年も考えて、従来車と同様、5,000キロ毎に交換しました。なお、プリウスのエンジンは、走行中も、止まったり、回転したりするので、普通のガソリン車よりセルモーターによる起動回数は増えます。この時のオイル汚れも気になったからです。

いくつか気がついたことを書きましたが、形状から取り回し、乗り心地、耐久性・・・と、総じて、プリウス20型の造りはとても良いと思います。乗れば乗るほど、すべてにわたって妥協せずに持てる技術を注ぎ込んで作られたクルマであることが理解でき、簡単に劣化してしまわないのは当然のようにも思います。一方、最新の30型は、生産コストにもかなり配慮して作られているそうですから、こちらはひょっとしたら普通のトヨタ車並みかもしれませんが・・・。
 
2009年5月発売の30型プリウスは、政府のエコカー優遇も後押しもあって、2009年度で最も売れた車となり、現在も3カ月の納車待ちの状況とのこと。ユーザーのエコへの関心が高まりは、歓迎すべきことだと思います。また、環境には最も優しいといっても、電気自動車は、走行距離の短さと充電スタンドの未整備が不安だし、大衆車クラスで400万円もの価格では、おいそれと買えません。従って、当面はハイブリッド車主流の時代が続くでしょう。
 
そんなわけで、私の20型プリウスも、新型の30型への買い替えることを考えています。2月にリコール問題があり、少し気になったり、現行の20型プリウスが好調なのこともあって、もうしばらく様子を見ようかと思ったり、家庭用電源からの充電が可能なプラグイン・ハイブリッドのプリウスにも興味を持ったりしましたが、現在は下取り価格もそれなりですが、10万キロにもなると相当低下するそうなので、そろそろ替え時かなと思い、ディーラーと相談しているところです。

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