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レニングラード国立バレエ紹介のTV番組  (2004.2.1)

先日、BSフジで「レニングラード国立バレエ・プリマバレリーナたち」という番組が放送されましたが、今度はフジテレビ の『EZ!TV』でレニングラード国立バレエのダンサー達の日本公演での生活がとりあげられました。
まずイリーナペレン。まだ23歳の若さですがバレエ団のプリマバレリーナ。入団当初から数々の主役に抜擢された美貌の新生。カメラは「白鳥の湖」開演前入念に準備を進めるペレンの表情を追っています。「ハードな公演だから、すぐだめになってしまいます。今日の公演だけでももってもらいたいヮ」と言いながらトゥシューズの先端を鋏で加工する彼女。
一幕、二幕のさわりのシーンを経て、第三幕、黒鳥の難技「32回のグランフェッテ・アントゥールナン」。軸足が左右にずれて、ハラハラしたところもありましたが、無事踊り終えてにっこり。この番組でも、ペレンは下半身に不安があるとのことで、器具を使って集中的に鍛えている様子が映っていましたが、グランフェッテはかなり辛そうで、軸足のずれを堪えて必死に回っているようでした。優雅なアダージョと力強さのコーダを両方を万全に踊りきるのは、とても大変なことなのでしょう。
第四幕の途中で、ペレンのトゥシューズのリボンがほどけてしまった。もし踏んだら転倒という最悪なことにもなりかねない。出番のわずかな間に新しいトゥシューズに履き替えて、見事に踊りきった彼女に、満員の観衆は絶賛の拍手を惜しみませんでした。「リボンがほどけるなんて初めて。トラブルはあったけれど、全体的にはうまくいって嬉しいです」と彼女。バレリーナが何より気にするのは、踊っているうちに靴の紐がほどけて踊れなくなることと言われます。それが、実際に起こってしまった。でもそんなトラブルにもめげず、見事に踊りきったペレンは、さすがバレエ団を背負ってたつプリマバレリーナというものでしょう。
 
番組では、ペレンのほかに、二人のコールドダンサーが紹介されていました。「一日でも練習を休むと踊れなくなってしまう」と、寸暇を惜しんでホテルの部屋でトレーニングに励む二人。
プリマバレリーナとコールドダンサー、地位や立場は違っても、「訓練」を怠ったらおしまいという厳しい現実。わずか15分間とはいえ、この番組、とても充実して面白かった。民放が、このようなバレエダンサーの幕間の表情や舞台裏を積極的にとりあげてくれるようになったことは嬉しいことです。

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