今年(2003年)の8月に「『ローマの休日』ディジタル･ニューマスター版への期待」という題で、ディジタル･ニューマスター版の映画館での公開について、HPに載せましたが、もう、DVDが発売になりました。

「ローマも休日」は、あまりにもポピュラーすぎて、改めて書くのが、ちょっと恥ずかしい気がしますが、でも、やっぱり書きたくなる映画です。オードリー･ヘプバーンに「永遠の妖精」という言葉が定着した作品。この映画を観ていると、春風に吹かれるようないい気分になってきてしまいます。そして、ローマの街を軽やかな足取りで散策するアン王女を見守り、応援したくなってきます。王女は、スペイン広場でアイスクリームをほうばったり、スクーターの二人乗ったり、「真実の口」では互いの正体を隠して手を入れたり・・・・。ローマの名所の数々が、情感豊かに紹介され、オードリーの魅力と一体となって見るものをうっとりとさせます。そして、おとぎ話の世界に知らず知らずに引き込まれてしまいます。何度見てもヘップバーンの可憐な姿、グレゴリ・ペックの誠実な魅力に心を奪われます。ラストシーンでは、いつも目頭が熱くなります。

今年で製作から50周年を迎えた名画「ローマの休日」、最新のディジタル技術で見違えるように蘇っています。この映画、高校生の時始めて見て以来、幾度となく映画館へ通いましたし、VHSビデオカセットも擦り切れる位見ている大好きな作品ですが、今回DVDになったことで、理論上磨耗による劣化がないことから、末永く楽しみたいと思います。