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「ローマの休日」ディジタル・ニューマスター版への期待   (2003.8.24)

今年で製作から50周年を迎えた名画「ローマの休日」が、デジタル・リマスタリングされ、再公開されるそうです。 最近、古い映画が、最新のディジタル技術で見違えるように蘇っていますが、名画中の名画「ローマの休日」がどんなか鮮明になって現れるか期待が高まります。この映画、高校生の時始めて見て以来、幾度となく映画館へ通いましたし、VHSビデオカセットも擦り切れる位見ている大好きな作品です。
 
「ローマの休日」は、オードリー・ヘップバーンのアメリカ映画初主演の作品で、とりわけ日本では人気が高く、日本の多くの映画ファンから愛されている永遠の名作です。
ある王国の王女(オードリー・ヘップバーン)は、ローマに滞在中。スケジュールに縛られた堅苦しい毎日に嫌気がさして、宿泊地の宮殿を抜け出します。ベンチで眠り込んだ王女を発見したのは新聞記者、グレゴリー・ペック。彼の案内でローマ見物、王女は初めての自由に大はしゃぎ、そして二人にはほのかな愛が・・・、甘く切ない恋のおとぎ話です。
この映画の監督は巨匠ウィリアム・ワイラー。彼はコレット女史のジジ(Gigi)に出演中の彼女を見て、王女役にオードリーを抜擢しました。
王女は、スペイン広場でアイスクリームをほうばったり、スクーターの二人乗ったり、「真実の口」では互いの正体を隠して手を入れたり・・・・。ローマの名所の数々が、情感豊かに紹介され、オードリーの魅力と一体となって見るものをうっとりとさせます。長い髪をばっさりと切った後のオードリーの表情はことのほか魅力的ですし、遊覧船でのオードリーの大立ち回りも、とても楽しく、いずれの場面も、オードリーは、その新鮮で純粋で愛くるしい魅力で満ち溢れています。この映画のショート・カットは、ヘプバーンカットとして大流行になりました。
 
ベンハーなどのシリアス派ワイラー監督が、コメディで示す粋な演出が心憎い。最初の晩餐会の脱げた靴のシーン、ダンスに入るところでさりげなく靴を履く王女。そして最後の記者会見のシーン、目と目で愛を確かめ合う二人の心の機微をとらえたカメラワークの素晴らしさ。物語がぐっと引き締まり、さわやかな余韻とともに、感動が高まります。
 
このオードリーは、既に癌で亡くなってしまいましたが、この映画を見て感じるたまらなく幸せな気分こそ、オードリーが届けてくれた最高の遺産。これが、この映画が時代を超えて輝く源なのでしょう。
ディジタル・ニューマスター版の「ローマの休日」、早く見たいし、DVDになったら、直ちに購入ようと思っています。

→「ローマの休日」ディジタル・ニューマスター版の公式サイト


VHSカセットのパッケージ


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